西オーストラリア・パース在住12年、パース市内の公立病院一般内科勤務歴11年目の現役ナースKayが日本の看護事情と比較しながら、自らの体験も踏まえたオーストラリアの看護事情をお届けしています。
筆者が住んでいるオーストラリアには日本のように看護国家試験がないので、看護師として働くには「The Australian Health Practitioner Regulation Agency(AHPRA):オーストラリアでの医療従事者協会」の審査を受けてAHPRAが提示している規定を収めて看護登録をしなければなりません。(看護登録については、「オーストラリアでのナースのなり方」を御覧ください。)
日本では看護国家資格を保持すれば、ほぼ一生更新はありませんね。
オーストラリアではこの看護登録にも更新があり、せっかく苦労して取った看護登録も更新しなくては無効になってしまいます。
そして、毎年この時期になるとオーストラリアのナース達はそわそわしてくるんです。
今回は「オーストラリアの看護登録の更新」についてご紹介します。
毎年、4月くらいから看護登録しているナースには「看護登録更新のお知らせ」が届きます。この登録更新は5月30日までに終えなければなりません。
更新手続きはネット上でもでき、必要事項を記入し、登録料を支払えば15分で終わる簡単なものです。
ではなぜこの時期になるとそわそわしてくるのでしょうか?
それは更新の項目に「Continuing Professional Development(CPD:持続的自己学習)時間を最低年間20時間」修めなくてはならないとあり、その期限が5月31日だからです。
このCPDには仕事に関係した大学の授業や信任されたショートコース、カンファレンス、院内・院外研修などが含まれます。
言い換えれば去年の6月1日から今年の5月31日までに20時間自己学習をしなければならないのです。
これは、更新時に提出するものではありませんが、年間を通してランダムでAHPRAから監査が入ります。その時に過去3年間にさかのぼってCPDを証明しなくてはならず、出来ない場合は登録を取り消され看護師として働くことができなくなってしまいます。
パートタイムで仕事をしている人、産休や育児休暇中の人、介護休暇やロングサービスリーブ、やむ負えず休職中で院内・院外研修などに参加できない、時間が取れない人はどうすればいいのでしょうか?
そんな時に頼りになるのがAustralia Nursing and Midwifery Federation(ANF:オーストラリア看護、助産師連合)が授けているオンライン自己学習サイトです。
ANFのメンバーになれば世界中どこにいてもネットでANFのサイトにアクセスでき自己学習ができるのです。
サイトにはいろいろなトピックスがあり、そこにあるアーティクル(長いアーティクルは1時間分、短いものは30分分)を読んでクイズに正解すればCPD時間として認められる仕組みです。
これなら、少し空いた時間にCPDを稼ぐことができますね。
しかも、自分が得たCPD時間数はANFの自分のアカウントに保存されるので「あれ?何時間やったっけ?」と忘れることはありません。」
自分のアカウントには自己学習の他に自分が受けた院外、院内研修を記録・保存できるので足りない時間を自己学習で補充することもできます。
いかがでしたでしょうか?
常に看護の知識やスキルを高めることは患者さんの命を預かる仕事をしているナースにとって大切なことですし、自分の自信にもつながります。
筆者も毎年更新が終わる度に「今年こそは計画的に勉強するぞ!」と心に誓うのですが、今年も駆け込みになりそうです。
仕事や家庭での忙しい日常生活で勉強する時間を確保できるANFの自己学習サイトはナースの強い味方です。
出典:The Australian Health Practitioner Regulation Agency(AHPRA)
Australia Nursing and Midwifery Federation(ANF)
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