看護技術の一つとして、治療による安静の保持や全身状態の低下にともない臥床で洗髪を行うこともありますね。患者さんの状態に合わせて使用する物品や場所、洗髪の用具を考えて実施しています。
ベッド上で洗髪車やケリーパットを用いて行う洗髪や、洗面台で行う洗髪など方法は様々ありますが、それらについてどの程度洗髪の効果が期待されているのでしょうか。
臥床時に行っている洗髪の効果やその方法についてご紹介します。
洗髪によって頭皮や頭髪の清潔を保ち、 爽快感を得ることができます。清潔が保たれることで快適な睡眠がとれ、自尊心が高まり闘病する意欲の向上も図れます。
さらに高齢者においては、術後のせん妄を予防する効果が期待されています。
洗髪を行うときは、その前にしておく準備がとても大切。まず患者さんの体調をチェックし、バイタルサインが安定しているときを選んで洗髪します。
また、食事や排せつがまだの場合は、済ませてから洗髪するようにします。患者さんの状態に合わせ、洗髪車の使用・洗髪台までの移動の可否を見定めます。事前に部屋を暖めておくのも、洗髪時には欠かせない配慮です。
プライバシーポリシーの保持のため、ブラインドやカーテンを引いたりすることを忘れず行います。適温のお湯を用意し、冷めないように保温もしくは調整できるようにしておきます。
洗髪台まで移動できない患者さんは、洗髪車を用いて洗髪を行います。用意するものはバスタオル・タオル数枚・防水シーツ・ケープ・耳栓・シャンプー剤・ブラシ・ドライヤー・新聞紙・着替えなどです。
ベッド上で洗髪する場合は、ベッドのヘッドボードを取り外し、洗髪車をベッドと同じ高さになるよう調整しておきます。
防水シーツを適切な位置に敷きます。患者さんに寝てもらい、衣類をゆるめ、首元にタオルを巻いてからケープを巻きます。
洗髪台に頭を乗せたとき、ケープの背中側は洗髪台の中に入れ込むことを忘れずに。いきなりお湯をかけず、適温であるかどうか患者さんに確認してから行います。
シャンプーの際は、爪を立てずに指の腹で行うのがポイントです。頭部に傷をつけてしまわないように気を付けて洗います。
泡はそのまま残しておかず、流す前にしごいて取り去っておくと、その後のすすぎが楽になります。
患者さんの負担をできるだけ減らすため、時間を短縮することとていねいに洗うことを、どちらも心がけるといいですね。
洗髪車を用いないで行う、洗髪台での洗髪も基本的なコツは同じです。こちらは患者さんの状態により仰臥位と前屈位を選びますが、仰臥位の場合は首が後屈しすぎないように気を配ること。
また前屈姿勢での洗髪の場合は、上体を起こしたときに起立性低血圧になりやすいので気をつけておくことが大切です。
洗髪シートを用いて行う場合には、洗髪車と比較して短時間で実施が可能で、準備の時間が少なくてすむメリットがあります。
一方で後頭部が洗いにくく満足度も少ないため、全身状態に合わせて洗髪用具や方法を選択していくことも必要になりますね。
看護師が洗髪の技術を行い満足感が得られたと感じる背景には、洗髪用具の選択ができる環境が影響を及ぼしているという結果もあります。
患者さんの状態に合わせて洗髪方法を選択でき、気持ちよかった、さっぱりしたと笑顔で言ってもらえるような洗髪をいつも心がけたいものですね。
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