お役立ち仕事
2018.2.17
◆はじめに
『今年はインフルエンザ患者数が過去最多の記録を更新』というニュースを耳にされた方も少なくないと思います。 昨年は一時、『ワクチンの本数が少ない』という報道もされていましたね。
さらに、インフルエンザの流行と共に『隠れインフルエンザ』の言葉も知られるようになりました。
そこで今回は、『隠れインフルエンザ患者』とは何か、インフルエンザ感染をこれ以上広げないための正しい知識をまとめました。
『隠れインフルエンザ患者』とは
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高熱などはっきりとしたインフルエンザ症状が出ないため、
「風邪だ」と思いこんでいるインフルエンザ感染者のこと
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今、この『隠れインフルエンザ』の存在が、さらなるインフルエンザ患者の増加につながっています。
一般の方によく誤解されがちなのは、『予防接種を受けたから自分は大丈夫』という認識です。しかし、インフルエンザの予防接種をしていればインフルエンザに100%かからないということはありませんよね。
インフルエンザのこれ以上の感染を防ぐためにも、看護師も正しい知識を再確認することが大切です。
それでは、インフルエンザの予防接種について再確認していきたいと思います。
インフルエンザウイルスには、A型、B型、C型の3種類あります。このうち主に流行するのがA型とB型です。特にA型は38度以上の熱や関節痛、倦怠感などの典型的なインフルエンザ症状が表れます。
毎年インフルエンザワクチンを接種する理由は、年ごとに異なるウイルス株が流行するためです。またインフルエンザはどんどん進化し形を変えていくため、ワクチンの製造株の予想とそれてしまうこともあります。
日本におけるインフルエンザワクチンは、不活化したウイルスの有効成分のみを使用しています。インフルエンザワクチン接種による副作用として、倦怠感や熱感などの症状が出ることがあります。
予防接種を受けることで、インフルエンザに対する免疫がつき、感染しても症状が重症化しないと言われています。
インフルエンザの潜伏期間は1~3日です。感染のピークは発症して3日くらいですが、抗インフルエンザ薬を服用しても5日間くらいはインフルエンザウイルスを保有していると言われています。患者さんには、熱が下がってからも無理な外出は控えるように伝えましょう。
また発症前日に飛沫感染・接触感染により発症することがあります。身近に発症した方がいる場合は、その前に接触があったかを確認してみてください。
しかし、ワクチンを接種した人やインフルエンザB型・高齢者・風邪薬服用者などは、発症していても典型的な症状が出ないケースがあるため、風邪と勘違いしてしまいます。
その状態で学校や職場、家族と普段通りに過ごすことで、インフルエンザを知らず知らずのうちに拡散していることがあります。
これが今年よく聞かれる『隠れインフルエンザ』ですね。
中には36度台でも「検査をしてみたらインフルエンザだった」というケースもあります。
インフルエンザの予防としては、やはり手洗い・うがい・マスクの着用など、飛沫感染を防ぐことが基本になります。乾燥を防ぐことも効果的ですね。
そして、十分な睡眠とバランスのよい食事を取るなど、免疫力を高めることがもっとも効果的です。
合わせてインフルエンザの予防接種を行うことで、症状の重症化を避けることが期待できます。
インフルエンザの予防接種は、抗体がつくのに2週間かかります。このため、大流行する前のワクチン接種が望ましいと言えます。
高熱などの典型的なインフルエンザの症状がない場合でも、「もしかしたら隠れインフルエンザかもしれない」と疑って、受診をすることが大切です。結果がわかれば本人も安心できますし、周囲の人に広める危険性を回避できます。
現代人は忙しい人が多く、大事な予定があると「自分はインフルエンザじゃない」と過信し、通常の生活を送ろうとされる方が少なくないようです。とくに『隠れインフルエンザ患者』にこのような方が多くいらっしゃいます。
熱以外の症状があったら早めの受診を心がけるよう、日頃から周知することが感染予防につながります。
また受診までにできることは、マスクをすることです。『感染しない・広めない意識』をひとりひとりが持つことが、インフルエンザ患者の増加に歯止めをかけます。
今、『隠れインフルエンザ』の人が受診しやすいよう、医療機関からも情報発信することが求められています。
◆おわりに
インフルエンザの猛威はまだ続いています。熱が出なくても風邪のような症状がある『隠れインフルエンザ』の可能性もあります。
地域に広く正しい知識をひろめ、少しでもインフルエンザ感染を防ぎたいものですね。
参考:ママテナ
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