とにかく覚えることで日々がいっぱいいっぱいだった新人の頃…。それから後輩が出来て、自分の成長に苦しみながら後輩指導に必死になった頃…。そんな経験と臨床経験を多く積んできて、次第に自分の看護を確立し、体力もあり自信もついて来て…気づけばもう「中堅看護師」??
「中堅看護師」と言う言葉を良く耳にしますが、具体的にどのような存在で、どのような役割を担っているのでしょうか。
多くの成長とやりがいを感じることのできる中堅看護師の時期、そして、中堅だからこそ考えるべき未来とはどんなものでしょうか。
今回は、とても重要な役割を担っている「中堅看護師」についてまとめました。
「中堅看護師」とは、主に、基礎概念ベナー看護理論、臨床技能習得の段階に関する理論に基づく「パトリシア・ベナーの技術修得の4段階」の「中堅レベル」まで習得できている看護師のことを呼びます。
経験年数はおおよそ5年~20年未満。ただし、この年数は働く地域、病院の規模、忙しさ、大学病院か中核病院か一般病院かなどでも変わってきます。だいたい25才~45才の看護師がこの範囲に多くいます。(最近では一般の社会人から途中で看護師になるケースも増えているので、一概には言えなくなってきています)。
中堅看護師に求められるもっとも大きな役割は、現場の戦力としてバリバリ仕事をこなせることはもちろんのこと、それにプラスして「新人の教育」を行えることです。
中堅看護師に求められる看護実践能力としては、全体が見れていること。その上で焦点をあてるべき最重要な部分に気づけていること。そして、患者さんにとって少しでも良い方向へ導いていけることなどがあります。
チームリーダーとして指揮を取り、新人も含めたチームの成長を促す存在といえるでしょう。
上記のように中堅看護師には、看護にとってとても重要な役割が課せられています。
しかし、ここ数年、特に問題視されているのが、「新人看護師の離職」です。
教育システムの改善などでとくに大規模病院などでは、だいぶこの問題の改善が見られているところもあるようですが、教育に人手を充分にまわせない小中規模の病院などでは、依然として新人看護師の離職の問題が改善されているとは言い難いかもしれません。
このため新人を熱心に教育したくても厳しくできず、新人に気を使っている中堅看護師も少なくないようです。また、せっかく教育し成長した新人看護師に離職されてしまうと、中堅看護師への心身の負担がかさみ、心配されるケースもあるようです。
これでは看護の質が向上どころか、低下も心配になりますね。
しかし、この問題を改善することができれば、中堅看護師にとって大きな自信となり、やりがいを感じることができます。中堅看護師は新人看護師を指導し、全体を見る中で、これまでにない自分の成長を感じることができるのです。
このためにも、病院全体で新人教育のあり方を議論していく必要がありそうですね。
看護師として後輩を育てながら、幅広く考える視点をもつことで自分自身の成長も期待できますが、この時期はさらなる専門性の高い知識と技術を身につけるのに適した時期でもあります。
というのも、中堅看護師は、さらなるスキルアップにとって必要不可欠な「基礎がしっかりと身についている」状態に到達している人が多いからです。
最近ではこうした中堅看護師に対する教育に注目している病院も増えてきました。中堅看護師向けのワークショップや研修などに参加することで、中堅看護師がこれからの自分に必要なもの、新しい目標などを見つけることができ、新たな気持ちで前向きになれるかもしれませんね。
男性看護師も増えてきましたが、まだ女性看護師が多数ですよね。
女性は男性よりも結婚や出産などでライフスタイルが変化することがあります。そして、この中堅の時期こそ、それらのライフイベントが多く重なる時期でもあるのです。
がむしゃらに看護と向き合ってきた日々から、「家族」というもうひとつの大切にするべきものができた時、中堅看護師はその優先順位の選択を迫られます。
結婚しても仕事を続けるのか、結婚後も夜勤に入るのか。妊娠・出産後に復職するのか、しばらく休むのか、あるいは職を完全に離れるのか…。
続けるとしても、転居や雇用形態の見直しなどによる転職をする可能性もあります。
仕事だけが人生ではありませんから、プライベートもぜひ大切にして頂きたいです。しかし、せっかく資格を取り、厳しい新人時代を乗り越え、やりがいや面白さの見えてくる中堅の時期なので、「将来、自分が看護の世界とどのように関わっていたいのか」を改めて考え直す時期として、ライフイベントの変化は、大切な”振り返り”のきっかけをもたらしてくれるのかもしれません。
看護師としてできることが増え、チームをうまく動かすやりがいや、患者さんやご家族への対応もうまくできるようになるなど、自分の成長も感じられ、余裕が出てくる中堅の時期。
看護師として現場を充実させること。患者さんにより良い看護を提供すること。そして、自分の人生をどのように満たしていくか考えること。
中堅看護師は、忙しい時期でもありますが、さまざまな面で重要な時期といえるでしょう。
そんな中堅看護師の教育制度や雇用形態の柔軟性を職場全体で取り組み、中堅看護師が女性として、看護師として、充実した日々が送れる環境になっていけるといいですね。
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