心臓カテーテルという検査は、循環器専門の看護師ではなくても知っている検査ですが、右心カテーテルと左心カテーテルの2通りの方法があることを知っている看護師はそんなに多くはありません。
そこで、ここでは心臓カテーテル検査と2つの心カテの違いについて説明したいと思います。
心筋梗塞や狭心症などの患者さんを受け持って、心臓カテーテル検査をする人もいますね。時には緊急で検査や治療が必要になることもあります。
この心臓カテーテル検査というのはどういうものかというと、心臓の重要な血管にカテーテルを挿入して、詰まったり細くなったりしている血管を調べることです。
心臓に関して重要な働きをしている血管の直径は約4mmほどで、狭窄が起きやすい血管の直径は1mm~2mmと言われています。
心臓は拍動しているので、通常のレントゲン検査などでは血管の状態を細かく知ることができないため、そこに造影剤を注入して行う放射線検査です。
カテーテルを心臓の血管に送り込んだだけでは何もできませんが、この検査で心臓に栄養を送っている血管がちゃんと働ける状態なのかどうかが確認できます。
さらに心カテを行うことで診断を確定できるだけでなく、治療方針を明確にすることができる、というメリットがあります。
また、急性心筋梗塞などの一刻を争う緊急時には、検査を行うと同時に治療も行うことができるのです。
では、右心カテーテルと左心カテーテルとは、どのように異なるのでしょうか?
まず、右心カテーテルは内頸静脈や大腿静脈などの静脈から、カテーテルを挿入して検査する方法です。
右心カテーテルの場合には、スワンガンツカテーテルを挿入して検査をします。
この方法は、静脈内を血流と同じ方向へカテーテルを進めていきます。
右心房にスワン・ガンツカテーテルが到達したことを確認したら、先端のバルーンを膨らませ血流に乗せて肺動脈まで進めていきます。
一方、左心カテーテルは動脈にカテーテルを挿入し、高圧な動脈血の流れとは逆方向へ進めて行くので、右心カテーテルより侵襲が高い検査となります。
カテーテルを挿入する部位は、撓骨動脈や上腕動脈、大腿動脈で、左室等に向けて進めていきます。
右心カテーテルでは、肺動脈造影、右室造影といった検査が行えるほか、右室圧(RVP)、右房圧(RAP)、肺動脈楔入圧(PWP)、肺動脈圧(PAP)という心内圧と心拍出量(CO)を測定することができます。
左心カテーテルでは、左心室造影、冠動脈造影、大動脈造影などが行えるほか、大動脈圧(AP)や左室圧(LVP)を測定することができます。
最近ではマルチスライスCTが欧米で使用されるようになり、数十秒息を止めてCT検査をすることで、冠動脈の異常がわかるようになりました。
心臓カテーテル検査では、動脈を使用するため検査後に安静の必要性があり、合併症として脳梗塞を起こす可能性もあります。
しかしこのマルチスライスCTは、静脈から造影剤を注入するため動脈を穿刺することで起こるリスクが少なく、検査後もそのまま帰宅できるのがメリットです。
心臓に関する解剖生理をもう一度思い出しながら、なぜ右心カテーテルなのか、なぜ左心カテーテルなのかを病態と合わせて理解を深めていけるといいですね。
疑問に思ったことを、1つ1つクリアにしながら学んでみるのも良いと思いますよ。
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