ドクターヘリによる救急救命の現場を描く人気ドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(フジテレビ系)がシリーズ誕生10年目にしてついに映画化。2018年7月27日(金)より『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』として劇場公開されます。本作の影響もあってか、フライトナースへの関心は年々高まりを見せています。
『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』は、ドクターヘリを要する救命センターにフェローシップ(専門研修制度)でやってきた4人の若きドクターと1人のフライトナースの成長物語です。2007年、2010年、2017年に放送され、フェロードクターから指導医にまで成長していくドクターと、共に命と向き合い続けるナースの姿が描かれています。救命医療の現場模様とそこに渦巻く人間ドラマが見どころです。
5人のメインキャストの中で比嘉愛未さんが演じるフライトナース・冴島はるかは、代々ドクターを輩出してきた家系に生まれながらドクターにはなれずにナースになった女性。優秀で物怖じしない潔さを持つ一方、ドクターになれなかったことにコンプレックスを抱いていました。しかし仲間たちに頼りにされ、多くの経験を積む中で、次第にフライトナースとしての誇りを持てるようになっていきます。ドラマの中では恋愛模様や過去のトラウマなども描かれ、ナースであり、ひとりの女性でもある彼女の生き方に注目が集まりました。
今回は、看護師の働き方のひとつでもある「フライトナース」についてまとめました。
フライトナースとは、医師と共にドクターヘリに搭乗し、救護活動や関係各所との連携を行う看護師を指します。ドクターヘリを持つ救急救命センターに所属し、シフト制の交代勤務で業務にあたっています。
ヘリの出動は日によって差があり、1日に何度も出動することもあれば、全く出動しない日も。要請がない時間は、救命センターのICUや救急外来などで仕事をしています。
『コード・ブルー』の冴島はるかもグレーのジャンプスーツを着用していましたが、実際のフライトナースも搭乗日は専用ユニフォームを着て勤務するそうですよ。
フライトナースの仕事は、出動前から始まっています。ヘリに乗せる機材の準備や点検を行い、“いざという時”に備えます。足りないものがないよう準備するだけでなく、使いやすくわかりやすいようにセッティングすることもフライトナースの大切な仕事です。無線のチェックは毎朝必ず行い、消防や警察、医療機関との連携が確実に取れるようにしておきます。
ドクターヘリは消防機関からの要請を受け出動します。ドクター、ナース、機長、整備士が要請からおおよそ3分程度でヘリに搭乗、現場へ向かいます。フライトナースは機内で無線を使って消防や警察と連絡を取り、情報収集をします。その情報をもとにドクターと相談をし、処置に必要な準備を行うのです。
現場に到着したら、ドクターの指示に従い患者さんの処置や介助をします。さらに動揺している患者さんやその周囲にいる人たちのメンタルケアもできる限り行います。
患者さんを搬送する際にも関係各所に連絡をして、情報を共有します。
ヘリは救命センターに戻ることもあれば、状況に応じて別の病院へ搬送することもあります。ヘリポートのない病院が搬送先の場合は、ヘリが着陸できるポイントに救急車が待機しているケースもあります。フライトナースはあらゆる状況に臨機応変に対応しながら、ドクターと共に患者の救護を行うことが求められるのです。
フライトナースは、屋外で限られた器具・機材などを用いて救護活動を行う必要があるため、救命救急看護の専門的な知識が必要です。アセスメント能力や迅速な判断力、臨機応変な対応力が求められる仕事です。
必須ではありませんが救急看護認定看護師や診療看護師の資格を取得することで、より医師のサポートができるようになります。
さらにフライトナースは、医師、病院、消防、警察、患者さん、ご家族などさまざまな人と関わってそれぞれに情報を共有し、連携を図る要としての役割を担います。コミュニケーション能力やマネジメント力も、フライトナースに必要な資質と言えるでしょう。
フライトナースになるには以下の条件を満たす必要があります。
1.5年以上看護師として働いていて、うち救急看護師として3年以上の経験がある
2.看護師長や看護部長からの推薦がある
3.ドクターヘリ講習など必要な講習を受講する
4.第三級陸上無線を取得する
5.現場でヘリ搭乗訓練を一定期間受け、医師や消防機関との連絡のとり方などを学ぶ
※病院によって、上記の他に必要なステップがある場合もあります。
・救急救命の中でももっとも緊急を要する症例の経験が得られる
・医師との強い連携、信頼関係の下、仕事を行うことができる
・危険を伴う現場に行くため、各種手当てが支給される
ドクターヘリが向かう現場は、一刻を争う救急医療の最前線と言えます。フライトナースは、医療機関で看護を行うのとはまったく違った状況で、さまざまなことに対応しなければなりません。それはとても大変で責任を伴うものです。また自らの身の安全を確保することも重要な義務です。
高度な知識と迅速な対応を求められるフライトナースですが、チームの一員としての役割を果たし、緊急を要する患者さんの命を救えたときは、何ものにも代えがたいやりがいを感じられるのではないでしょうか。
2018年7月27日(金)より公開となる『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』では、成田空港と東京湾・海ほたるで発生した連続事故の模様が描かれています。フライトナース冴島はるかは、仲間と共に未曾有の大事故の現場にどう立ち向かっていくのか。人気医療ドラマの集大成となるこの作品。ぜひ劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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