中国を中心に世界各国に広がっている新型コロナウイルスによる感染症。皆さんは、この新型コロナウイルスについてどのくらい知っていますか?
新型コロナウイルスに感染している可能性のある人と接することになったとき、看護師としてどのように対応すればいいのでしょうか。基礎知識や適切な感染予防対策について解説していきます。
※情報は2020年2月19日時点のものです。
まずは新型コロナウイルスに関するよくある疑問を見ていきましょう。
コロナウイルスは、ヒトや動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスです。これまで、ヒトに感染するコロナウイルスは6種類あることがわかっていました。
この6種類のうち、2種類は重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)といった重度の肺炎の原因となるウイルスです。
残りの4種類は一般的な風邪の原因となるウイルスで、風邪の10~15%(流行期には35%)を占めるといわれており、ヒトに日常的に感染します。
今回中国で見つかった「新型コロナウイルス」は、この6種類には当てはまらない新しい型で、重度の肺炎などを引き起こすとされています。
現時点では、飛沫感染と接触感染の2つの感染経路があると考えられています。
・飛沫感染
咳やくしゃみをした際に飛散したしぶき(飛沫)を鼻や口から吸い込むことで感染する
・接触感染
ウイルスが手などを介して周囲の物に付着し、それを触った人の手にウイルスが付着することで感染する
世界保健機関(WHO)によると、現時点での潜伏期間は1~12.5日とされています。多くは5~6日程度とされていますが、感染者は14日間は健康状態を観察することが推奨されています。
主な症状として発熱、咳などの呼吸器症状が報告されています。また、重症例では呼吸困難を生じることもあります。
患者さんの咽頭ぬぐい液や痰を用いて、核酸増幅法(PCR検査など)を行い診断します。
感染が疑わしい患者さんは、各自治体と相談の上で検査をすることになります。保健所に届け出をした後、地方衛生研究所または国立感染症研究所で検査が行われます。
現時点で有効な抗ウイルス薬はありません。治療の基本は対症療法です。肺炎を認める場合は、必要に応じて輸液や酸素投与など全身管理が行われます。
インフルエンザなどと同様に、一般的な衛生対策として咳エチケットや手指衛生などの感染対策を行いましょう。
十分に休息をとる、栄養をとる、人混みを避けるなども有効であるとされています。発熱や咳などの症状がある人との不必要な接触も避けたほうがいいでしょう。
感染予防対策なしで触れる、または対面で会話可能な距離(目安は2メートル)で接触した場合に濃厚接触者としています。
ここでは、新型コロナウイルスについて看護師として知っておきたいポイントをまとめました。
呼吸器疾患や循環器疾患、糖尿病など基礎疾患のある患者さんや高齢の患者さんでは重症化しやすいとされています。
手洗いなどの衛生対策を徹底する必要があります。また、検体を扱う際にも同様に感染対策を行いましょう。
皮膚の消毒には消毒用アルコール(70%)、物の表面の消毒には次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)が有効であることがわかっています。
診療時に適切に感染防護具を着用していた場合は、濃厚接触者には該当しません。「適切でない」と考えられる行動があった場合には、個別に判断する必要があるため保健所に相談しましょう。
標準予防策(スタンダードプリコーション)に加え、感染経路別の予防策を行うことが大切です。前述したように、新型コロナウイルスの感染経路は飛沫感染と接触感染とされているため、咳エチケットや手指衛生が有効であると考えられます。
また、気管吸引や気管挿管などでは、ウイルスを含んだエアロゾル(気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子)が発生する可能性もあり、N95マスクの着用が推奨されています。
新型コロナウイルスについて、インターネットやSNSなどでもさまざまな情報を得ることができますが、医療従事者として正しい情報を確認し、適切な判断をしていくことが重要です。
各都道府県では、帰国者・接触者相談センターを開設しているので確認しておくといいでしょう。
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