新人看護師は覚えなければならない業務や病院内のルールがたくさんあります。最初は何もできないのが当然ですが、仕事ができない自分に焦りを覚え、ときには先輩看護師からのプレッシャーを感じることもあるのではないでしょうか。この記事では、新人看護師が初めにぶつかる壁や職場に慣れるための方法をご紹介します。
看護師として迎えた勤務初日、何もわからないまま目まぐるしく過ぎた1日に「向いてないかもしれない…」と感じた方もいるのではないでしょうか。今ではベテラン看護師として活躍している方にも、同じ経験はあったはずです。ここでは、新人看護師の前に立ちふさがる壁の代表例を紹介します。
新人のうちはたくさんの仕事を先輩看護師から教わります。もちろん、教わったことを忘れないように、その場でメモをとるなどの工夫をするでしょう。それでも、「これはどうやってやるんだっけ?」と手順が頭から抜けてしまう場合があります。特に患者さんの処置に関する業務は、やり方を一度で完璧に覚えるというのは難しいでしょう。先輩看護師からの「前に説明したよね?」「1回で覚えてもらわないと…」といった言葉がプレッシャーになり、焦りから余計に集中できないといった悪循環に陥ってしまうようです。
看護師に必要な知識は看護学校で習ったことがすべてかというと、そうではありません。基礎知識は学校で身につけていても、現場ではその数段上を求められるのが現状です。また、看護師として働くうえで新たに覚えていかなければならない知識も山ほどあります。ただでさえ、業務を頭に入れるのに精一杯の状態で勉強もしなければならず、毎日てんてこまいになっているという新人看護師は後を絶ちません。
何をするにも、とにかく時間が足りないことに困っている新人看護師は多いです。日中の仕事をこなすのはもちろんのこと、勤務終了後にもその日わからなかったことや覚えるように言われたことを勉強しなければなりません。正直、休む時間すら足りないと思うのがほとんどではないでしょうか。先輩看護師のようにてきぱきとスピーディーな仕事ができるようになるまでは、時間はいくらあっても足りないのが現実です。
ほとんどの病院には、新人に怖がられる先輩看護師が1人はいるものです。優しい看護師から指導を受けられればいいですが、怖い看護師がプリセプターになってしまうと出勤前に胃が痛くなるという方もいるでしょう。怖いと思う原因は、話しかけてもそっけない、威圧的な態度をとられるといった態度が考えらます。新人看護師は、たとえ怖くても先輩看護師に仕事を教わらないと何もできません。必然的に自分から話しかけなければいけないにも関わらず、委縮して質問ができずにいると業務が遅れ先輩看護師に怒られてしまうという悪循環に繋がります。その場合、さらに先輩看護師に恐怖を覚え、ますます苦手意識を抱く結果になってしまうのです。
新人看護師は覚えるべき仕事や知識がたくさんあります。看護師1年目ですべてを完璧にこなすのは不可能なので、ゆっくりでも確実に覚えるようにしましょう。それでも、なるべく早く職場に慣れるために新人看護師にもできることがあります。
業務でわからないことはそのままにせず、積極的に質問しましょう。基本的に先輩看護師は、積極的な新人を歓迎してくれます。逆に、自分から質問ができない方がやる気がないと思われてしまう可能性が高いです。ときには先輩看護師が忙しく、新人にかまっていられないといった態度をとられてしまうこともあるかもしれません。それでも、新人看護師が能動的に動く姿勢は評価してもらえるでしょう。
先輩看護師が同期の新人看護師同士を比べて、「あの人はもう仕事を覚えたのに」などと心ない言葉をかけてくることがあるかもしれません。何も言われなかったとしても、順調に成長している同期を見て焦る瞬間は出てくるでしょう。同期に対するプレッシャーを克服するには、自分が看護師としてしっかり努力を続けることです。与えられた役割を丁寧にこなし、自分から成長する意思を保っていれば自然とプレッシャーは消えていきます。本来、新人にとって同期の看護師は心強い存在です。同じ目線で悩みを打ち明けられ、年齢が近いことから仲良くなりやすいでしょう。同期は「比較対象」ではなく、看護師1年目の辛い時期を一緒に乗り越えていく「仲間」として接すれば、自然と連帯感も生まれ頼もしい存在になります。
多くの新人看護師にとって、鬼門ともいうべき業務が夜勤です。夜勤を組まれると、最初は睡眠や食事のリズムが崩れて生活に支障をきたしますが、繰り返すうちに体が新しいリズムを覚えてくれます。それでも、少なからず夜勤で体調を崩しやすくなるのは事実です。対策として、夜勤や日勤に関わらず充分な睡眠時間を毎日確保するようにしましょう。経験を積んで体が慣れれば、夜勤への負担も少なくなり生活リズムを整えられるようになります。
看護師の仕事はコミュニケーションが重要になる仕事ですが、それは同僚の看護師に対しても患者さんに対しても同様です。特に新人のうちは積極的にコミュニケーションをとることで、慣れない業務も少しずつ円滑に進められるようになるでしょう。
先輩看護師からの指導はときに厳しく、叱責を素直に聞き入れがたいときもあります。しかし、新人看護師は「なぜ叱られているのか」の本質を見極め、指導を受け入れる姿勢が大切です。もし先輩看護師が機嫌次第で態度を変えたり、理不尽に怒ってきたりするような人なら反発したくもなるでしょう。しかし、先輩看護師にとっては「指導」の一環として発言している場合がほとんどです。指導に対して反発すれば「この新人は反抗的だ」と思われてしまい、今後コミュニケーションがとりづらくなる可能性があります。とはいえ、叱責が業務に関係のない内容やハラスメントにあたる言動の場合もあるでしょう。その際は、ほかの先輩看護師に相談をしてみるのも一つの方法です。適切な指導であれば厳しい言葉も素直に受け入れ、それ以外のことは心の中で受け流したり、ほかの看護師に相談したりしましょう。
患者さんのほとんどは、病気に対して不安を抱えています。そんな不安を和らげてあげるのも看護師の仕事ですが、それには信頼関係が必要です。看護をしながら雑談をしたり、些細な気遣いを心がけたりすることで、患者さんも少しずつ心を開いてくれるようになるでしょう。しかし、患者さんの中には癖が強くとっつきにくいと感じる方もいるかもしれません。ときには辛くあたられることもあるでしょう。しかし、それは病気や怪我に対する焦りの表れでもあります経験とともに患者さんとの接し方を覚えれば、癖のある人とも自然とコミュニケーションがとれるようになっていきます。
看護師1年目は、とにかくわからないことや覚えなければならないことが多くあります。しかし、そのすべてを短期間で頭に入れるのは難しいです。業務の際に必要な手順や方法が出てこないという方は、以下のような工夫をしてみるのはどうでしょうか。
常に持ち歩けるサイズのノートに必要な情報を書いておくと、わからないことがあってもすぐに確認できます。ただし、荷物になってしまうと仕事の邪魔になるので、持ち歩くノートは多くても2冊程度に留めましょう。処置に必要な物品と簡単な流れ、観察項目などのほか、毎日行う業務や重要度の高い仕事はいつでも見直せるようにしておくと便利です。臨床で疑問に思ったことはメモに残し、付箋を付け加えるなどして自分なりのノートを作り上げましょう。
新人看護師でいるうちは特に辛いことが多く、辞めたいと考えるときもあるでしょう。しかし、どの仕事においても新人時代が最も大変であることは変わりません。辞める決断をする前にできることを考えましょう。
仲の良い同僚や友人、家族などに自分の状況を話すことで気が晴れる場合があります。ストレスを抱え込むと心身の不調にも繋がるため、信頼できる人に話を聞いてもらうのは大切です。また、人に話すことで自分を客観視できたり、本当に看護師を辞めたいのかという気持ちに向き合うこともできるでしょう。
現在の職場ではもう働けない、しかし看護師の仕事は続けたいという場合は、別の職場への転職を検討しましょう。また、仕事のストレスによる体調不良が転職の理由であるならば、何が原因でそうなったのかの分析も必要です。仕事量の多さが原因なら、ワークライフバランスを重視できる職場を探す必要があります。また、人間関係が原因なら職場環境に重きを置いた転職活動をしないと、新しい職場でも現状と同じことになってしまう可能性があります。診療科目や雇用形態も職場によって異なるため、自分に合う働き方ができる病院やクリニックに目星をつけてから転職活動を始めましょう。
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