
助産師について詳しく知らない看護師の方もいるでしょう。助産師とは、出産のお手伝いをしたり、妊産婦や新生児をサポートしたりする人のことです。日本で助産師になるのは女性しか認められていません。このコラムでは、助産師が活躍できる場所や業務内容を紹介しています。また、助産師になる方法も解説。このコラムを読んで、助産師の知識を深めましょう。
助産師とは赤ちゃんを取り上げたり、妊産婦や新生児に対してケアを行ったりする人のことです。英語では、一緒・付き添うという意味の「mid」と女性を意味する「wife」を組み合わせて「midwife(ミッドワイフ)」と呼称されています。日本の法律では、助産師として働けるのは「女性のみ」です。
助産師と同じ出産に関わる職業に産婦人科医がありますが、助産師は医療行為の伴わない正常分娩のみしか扱えないのに対し、産婦人科医は会陰切開や帝王切開など正常分娩以外の分娩も対応できるという違いがあります。
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助産師と看護師は取得する資格やケアする対象に違いがあります。この項目では、助産師国家試験の合格率も解説していますので以下で詳しく見ていきましょう。
看護師として活動するには看護師資格が必要です。一方、助産師は看護師資格と助産師資格の両方が必要になります。助産師国家試験を受験できるのは、看護師国家試験に合格してるほか、指定された助産師養成機関に1年以上在籍し、助産師としての知識や技術を身につけた人です。
厚生労働省によると、2021年2月11日~2月14日に行われた「第104回助産師国家試験」の合格率は99.6%(99.7%)でした。受験者2,108人(2,097人)のうち、2,100人(2,091人)が合格となっています。
※()内は新卒者の割合
参照元
厚生労働省
「第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験及び第110回看護師国家試験の合格発表」
助産師がケアする対象は、妊産婦や新生児です。一方、看護師はケガや病気をした患者さんを対象にケアを行います。産婦人科や助産院に勤務している看護師の主な業務内容は、妊産婦の生活指導や体調管理などです。看護師は助産師のように助産行為といった出産に立ち会う業務は認められていません。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、助産師の平均年収は約570万円です。看護師の平均年収約492万円と比較してみると、約80万円の収入の差があります。看護師から助産師に転職した場合は、約80万円程度の収入が増える可能性があるでしょう。
参照元
e-stat
賃金構造基本統計調査「職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
助産師が活躍する場所は助産院や診療所、病院などさまざまです。ここでは、各医療機関ごとの業務内容も紹介しています。
助産院は助産師が経営する出産施設です。助産院では通常分娩しか行うことができません。そのため、異常分娩の場合は、助産師がほかの病院を紹介したり、連携病院と情報を共有したりします。また、分娩介助をはじめ、妊産婦の健康管理や超音波検査などの業務も助産院で働く助産師の大切な役割です。
助産院の中には、デイサービスやショートステイを行っていたり、子育てカフェやサロンが設置されていたりする施設もあります。
診療所はスタッフの人数が少なく、助産師一人あたりの業務量が多い傾向にあります。特に、乳房トラブル対応や分娩介助、オンコールなどの業務が多いようです。診療所の助産師は、対応力や臨機応変に行動できる能力が問われます。
病院はスタッフの人数が多いため、「分娩係」「妊婦係」「新生児係」「産褥係」というように担当が細かく分けられています。病院が扱っている症例は、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群、前置胎盤、術後合併症などさまざまです。そのため、症例を幅広く勉強したいと考えている方は病院が適しているといえるでしょう。
保健センターで働く助産師は産後のお母さんの自宅に訪問し、育児相談にのったり、新生児の健康状態を確認したりします。また、健診の補助も保健センターで働く助産師の仕事です。
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看護師向けに助産師の仕事内容や資格の取得方法をご紹介
助産師の業務内容は、出産前や出産時、出産後で異なります。助産師の最も重要な仕事は出産時の分娩介助です。ここでは、助産師の業務内容を場面ごとに紹介しています。
助産師は妊婦の腹囲や子宮底、血圧などを測り、おなかの中にいる赤ちゃんの健康状態を確認します。また、妊婦が安心して生活できるように、悩みを聞いたり、保健指導をしたりするのも助産師の大切な役割です。さらに、母親・父親になるために必要な知識や出産に関する知識を教える産前教育も行います。
出産時の助産師の業務内容は正常分娩の介助です。助産師は赤ちゃんと母親の状態を確認しながら、母親にいきむタイミングを伝えたり、出産の進行を調整したりします。分娩介助は基本的に助産師一人で対応する場合が多いようです。
助産師は出産後の母親に対して母乳ケアを行います。ケア内容は、授乳介助や乳房の血流を良くする乳房マッサージなど。助産師は、乳房トラブルに悩んでいる方の気持ちに寄り添いながらケアを行うのが大切です。
ここでは、助産師になる方法を2つ紹介します。それぞれ資格の取得方法が異なりますので、以下で詳しく見ていきましょう。
助産師養成カリキュラムのある看護大学(4年制)に入学して助産師・看護師課程を同時に修了する方法です。一つの教育機関で助産師と看護師の両方の分野が学べるため、助産師になる方法の中では一番手近な方法といえます。卒業後にすぐに助産師として活動したいと考えている方は、4年制の大学を選択すると良いでしょう。
短大・専門学校(3年制)又は、看護大学(4年制)で看護師免許を取得後、助産師養成機関に通って助産師免許を取得する方法です。助産師として活動できるまで少し時間が掛かりますが、助産師や看護師のスキルを一つひとつじっくり学ぶことができます。
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助産師の資格取得をする方法は?試験の難易度や仕事内容についてもご紹介
助産師は幅広い活躍の場があったり、やりがいを感じやすかったりします。ただし、中には助産師業務を幅広く学べない職場も。この項目では、助産師として働くために知っておきたいことを詳しく紹介します。
助産師が活躍できる場所は、NICU(新生児集中治療室)や教育機関、赤ちゃんに優しい病院(BFH)などさまざまです。また、保健センターや保健所の母子保健分野においても助産師としての知識を活かしながら働けます。さらに、自分で助産院を開業し、そこで活躍するのも可能です。
助産師がやりがいを感じるのは、「赤ちゃんの誕生に立ち会う場面」でしょう。また、妊娠時からサポートしてきた妊婦さんが無事に出産を終え、赤ちゃんと笑顔で退院していく姿は感動的なものです。
助産師は、不妊治療や精神領域の知識も必要になります。産後の母親の中には、産後うつや体の不調に悩む方も。そのような場合、助産師は親身になって話を聞いたり、アドバイスを伝えたりするのが大切です。精神科で勤務経験がある方や、不妊治療の知識のある方は、転職に有利といえるでしょう。
「新生児担当」「出産担当」「産後の母親の健康管理」というようにスタッフの配置が固定されてい職場は、助産師としての知識を幅広く学べない可能性があるでしょう。たとえば、「出産担当」の方は出産業務のみ、「新生児担当」の方は赤ちゃんのお世話のみというように担当部署の仕事だけをひたすらこなします。「新生児のケアは得意だけど、そのほかの出産業務や産後ケアは担当した経験がないから自信がない」という助産師もいるようです。
転職する際は、転職先のスタッフの人員配置の仕組みを確認するのをおすすめします。
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