「常勤で働いてきたけれど、ライフスタイルの変化で今の働き方がきつくなってきた」「ゆくゆくは非常勤として働きつづけられるか気になっている」など、非常勤看護師としての働き方を考えている方もいるのではないでしょうか。
非常勤という働き方は、自由度が高く、ライフスタイルに合った働き方ができるのが特徴。一方で、安定した収入を得るのが常勤より難しいという側面があります。そのため、非常勤として働くメリットとデメリットを勘案して、自分に合った働き方を模索する必要があると言えるでしょう。
非常勤看護師は、常勤の看護師と業務内容は変わりませんが、勤務時間や給料、社会保険などの面で違いがあります。ここでは、非常勤と常勤との違いについて見ていきましょう。
1週間で最大40時間勤務と、決まった勤務時間で働くのが常勤での働き方です。一方、非常勤はそれに満たない時間での勤務時間で働く場合を指します。
常勤でも身分は契約社員といった場合もあり、必ずしも常勤=正社員とは限りません。
月給制である常勤看護師に比べ、非常勤看護師は時給制、日給制である場合が多いです。
正社員の常勤看護師にはボーナスや昇給、各種手当、退職金といったものがありますが、非常勤にはそれらがないのも特徴です。
社会保険には勤務時間の制限があるため、加入できるものとできないものがあります。
1. 健康保険、厚生年金保険
1ヶ月、1週間の労働時間が常勤の4分の3以上であることが条件です。
2. 雇用保険
雇用期間が31日以上あること、1週間の労働時間が20時間以上あることが条件です。
3. 労災保険
全員が加入対象です。
どうしても長い時間拘束されてしまう常勤看護師に比べ、勤務時間と日数をある程度調整できます。自分のライフスタイルに合わせて調整できるので、生活と両立しやすく、長く仕事を続けやすいという面があります。
常勤看護師の場合、残業や勉強会など看護業務以外での拘束もある一方で、非常勤の場合はほぼ看護業務のみであり、看護業務以外の拘束が少ないのも特徴です。
そのため、予定外の勤務が入ることが常勤よりも少ないと言えるでしょう。
常勤看護師では、長時間の勤務を前提としているため、看護師長など責任ある役職に就く場合があります。しかし、非常勤看護師は前提として役職には就かないため、精神的な負担がその分少ない傾向であると言えるでしょう。
時給・日給制なので、勤務した時間の分だけしかお給料がもらえないため、休みの日が多いとその分収入が減ってしまいます。この点は安定性に欠けると言えるでしょう。
社会保険に加入したくても、加入のための勤務時間が足りず要件を満たさないため、加入できない場合があります。
常勤では、管理職への昇進といったキャリアアップを目指すことができますが、看護業務のみを行う非常勤では、基本的に昇進はありません。そのため、もっと幅広い業務を経験してみたいという人には少し物足りないと感じることもあるでしょう。
育児・介護休暇自体は非常勤でも取れる場合がありますが、給付金は給料の額によって決まるため、常勤よりも育児・介護休暇の給付金は少なくなります。
看護師の給料は、その雇用形態や勤務形態、勤務先によって決まります。非常勤は常勤より給料が少なく、安定しないという点がありますが、自由度が高く幅広い働き方ができるのも特徴。
ここでは、非常勤として働きながらもできるだけ多くの収入を得る方法をご紹介します。
普段の仕事は日勤で働き、別の職場で夜勤のみの勤務を行う方法です。夜勤専門で働く看護師を夜勤専従看護師といいますが、日勤に比べて給料が非常に高いのが特徴です。普段の日勤に加え、少し夜勤の勤務を入れるだけでも、給料アップが望めるでしょう。
しかし、日勤と夜勤を両方こなすのは精神的にも肉体的にも負担が大きいため、勤務を入れる頻度には注意。また、職場によっては掛け持ちNGのところもあるので、よく確認しましょう。
単発の仕事で、ツアーナース、イベントナースとも呼ばれます。
ツアーナースは修学旅行や高齢者の旅行ツアーなどに同行し、旅行者の体調管理や投薬管理、ケガの治療などを行います。基本的に日給で支払われ、交通費や飲食代も支給されることも多い傾向にあります。小学生など小さい子どもの場合はケガなどの処置が多い傾向にあり、高齢者はバイタルチェックも行います。
また、イベント会場、プールなどの救護室で体調不良を起こした人へのケアを行う仕事もあります。
基礎的な看護スキルを一通り身につけている必要があるうえ、医師のいない状況でとっさの判断が求められるため、経験豊富なベテラン看護師の方が向いていると言えるでしょう。
献血ルーム、健診センターなど、血液検査のための採血のアルバイトです。
基本的には採血が主な業務ですが、血圧測定、身体測定といった採血以外の業務や、献血車などの巡回型会場の場合には設営、撤収作業の手伝いといった業務をする場合もあります。
退職後しばらく現場を経験していないと、採血や注射といった看護手技に不安を覚えるという人もいるでしょう。定期的に採血のアルバイトをすることで、そのような不安を解消することもできるのでおすすめです。
一つの職場で働いている場合には年末調整がありますが、複数の職場を掛け持ちすると確定申告が必要になります。期間が決まっているので、忘れずに行いましょう。
非常勤看護師は、職場でじっくり育成することが難しいため、即戦力として働いてほしい職場か、基本的に高度なスキルを求められない職場に分かれる傾向です。
規模の大きい病院の外来は、患者様が多く大変忙しいですが、色々な症状の患者様が来るのでスキルアップしやすいという特徴があります。そのため、一時的に非常勤として働いたあと、ゆくゆくは常勤として働きたいという人に向いていると言えます。
個人クリニックの非常勤では、業務の中で人材を育てるというより、人手不足の穴埋めという傾向が強いので、比較的経験豊富で即戦力になる人材が求められます。
介護施設では、高齢者の健康管理、バイタルチェック、投薬管理が主な仕事。
残業が頻繁に発生する病院とは違い残業がほぼないため、定時で帰れることが多いのが嬉しいポイント。育児や介護で忙しい人にも働きやすい職場と言えます。
介護施設には医師が常駐しないので、とっさの判断が必要になることも。そのため、経験豊富な方が望ましいですが、高齢者が居住する介護施設には病院と違ったやりがいがあるため、興味があればチャレンジしてみるのも良いでしょう。
健診センターでは、検診、検査の介助、医師の診察の補助、採血などが主な仕事として挙げられます。日勤のみで残業が少なく、土日は休みの施設が多いのがメリット。
職場では比較的高度なスキルを求められにくいですが、大量の人数の採血をこなさなくてはならないので、採血が上手な人の方が望ましいでしょう。また、来るのは健康な人が多いため精神的に楽な面もありますが、同じ業務をこなし続けるので、ルーティンワークに抵抗のない人におすすめです。
非常勤看護師は「残業が少ない」「プライベートとの両立がしやすい」など大きなメリットがある一方で、「収入が不安定」といったデメリットもあります。「収入はどれくらい欲しいのか」「育児、介護との両立はできるか」など、最初にできるだけ自分の希望をよく考えておくと、長く続けられる職場を選ぶことができるでしょう。
しかし、求人を見て良さそうだと思っても、その職場で自分の本当に望む働き方ができるかどうかはわからないもの。入ってから、こんなはずじゃなかったと思う経験をした人も多いのではないでしょうか。
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