助産師の給料は看護師より高い?その理由と昇給する方法をご紹介

2020.3.15

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助産師の給料が看護師より高いといわれている理由には、どのようなものがあるのでしょうか。助産師になるには、看護師と助産師の2つの資格を保有している必要があり、それが給料が高い理由であるといわれています。このコラムを読んで助産師の給料や仕事内容、収入アップの方法を理解し、就職や転職のときの参考にしてみてください。

助産師の平均給料はどれくらい?

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の1カ月の平均給料は約33.4万円で、平均年収は約482.9万円です。
助産師の給料は医療施設によって変わりますが、助産師手当が付与されることもあり、看護師より高い傾向があります。また、お産が夜に突然始まることも珍しくありません。そのため、夜勤が多く発生して手当が付く分、給与も高くなるといえるでしょう。

出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査

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助産師の方が看護師より給料が高い理由

助産師の方が看護師より給料が高い理由は、2つの資格を保有しているからだと考えられます。また、助産師のニーズがあるという点も理由の1つです。助産師の方が看護師よりも給料が高い理由をみていきましょう。

2つの資格を保有しているから

助産師の方が看護師より給料が高いといわれている理由として、2つの資格を保有しているということが挙げられます。助産師になるには、看護師資格と助産師資格の両方を取得しなくてはなりません。そのため、多くの病院で助産師と看護師との間に給料の差をつけたり、助産師手当を支払ったりしているようです。

ニーズがあるから

少子化が進む中であっても、助産師の需要は高まっています。年々、産婦人科医や産婦人科クリニックは減少。お産の相談ができる専門施設が少なくなっていることから、助産師が産婦人科医の代わりとして活躍する場が広がっています。たとえば、助産所に勤めたり、独立して助産師として活動したりして、妊婦の方の相談から分娩、産後のケアまですべてを手掛けるケースも珍しくありません。看護師の需給バランスが安定しているのに対して、助産師は需要が供給を上回っているため、多くの医療機関で給料を高く設定して助産師を獲得しようとしていると考えられます。

助産師の仕事内容

助産師は病院の産婦人科や助産所などで、妊婦の生活指導や産前教育、出産時の分娩介助、産後に入院中の母親の体調管理、乳児の育児指導など、お産に関わるすべての業務を担当します。また、医療機関の場合は健診を医師が担当し、安定期に入ると助産師にバトンタッチすることも増えているようです。このとき、どのようなお産を希望するのかの相談やカウンセリング、バースプランの作成などを行います。
また、最近は助産師がさまざまなタイプの助産所を開設。たとえば、自由分娩を希望する妊婦がリラックスして出産できるようにアロマを焚いたり、音楽をかけてリラックス効果を演出したりする施設などがあります。

ただし、助産師はへその緒の切断や緊急時の対応は行えますが、薬の処方や帝王切開といった医療行為は行えません。そのため、提携する医療機関との連携が義務付けられています。
医療機関以外では妊婦の生活指導や相談受付、産後のケア、赤ちゃんの発育状態を診るなど、地方自治体の保健センターでも助産師が活躍。さらに、出産を控えた妊婦の方を集めて妊娠生活の注意点やアドバイスなどを伝える母親学級や、夫も交えて話をする両親学級といったセミナー開催も助産師が担当することがあるようです。

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助産師はどのような場所で働いている?

助産師は次のような施設で働いています。

・病院の産婦人科
・産婦人科クリニック
・助産所
・産後ケアセンター
・不妊治療専門の医療機関
・保健所や保健センター

助産師の多くは、国立病院や公立病院などの規模の大きい医療機関の産婦人科や産婦人科クリニックなどで勤務しており、その割合は約9割です。また、自治体の保健センターをはじめ自身で助産所を開いたり出張でお産のケアを行ったりする助産師もいます。
近年、助産師が妊婦の健診や生活習慣の指導、アドバイスなどを行う「助産師外来」が注目されており、助産師外来を持つ医療機関も増加。さらに、中高生への性教育や出産を終えた女性へのアドバイスといった活動を中心に行っている助産師も増えているようです。

出典:厚生労働省「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況

助産師になるには

助産師になるには、助産師資格のほかに看護師資格を保有している必要があります。助産師になるには、次の方法があります。

看護大学で助産師養成課程を修了する

4年制大学の看護学部に入学して看護師・助産師両方の課程を修了すると、卒業後にそれぞれの国家試験を受けることが可能です。看護師資格を持っていない人には、ダブル受験が可能なこの方法がおすすめ。なお、助産師試験に合格しても看護師試験に落ちてしまうと、助産師免許の申請ができません。しかし、助産師国家試験に合格した場合、免許申請までの有効期限はないため、翌年以降に看護師試験に合格すれば、助産師免許の申請が可能です。

助産師養成学校で助産師課程を修了する

看護師資格をすでに保有している人は、文部科学大臣の指定する大学院や専門職大学院で2年間、または大学専攻科や短大専攻科、助産師養成所で1年間の助産師過程を修了すると、助産師国家試験を受けることができます。

助産師課程は実習が重要視されるため、助産所や産婦人科などに出向いて実習を行うケースも少なくありません。
助産師の国家試験は比較的合格率が高く、例年90%前後となっています。ただし、合格率が高いからといって、試験が簡単だということではありません。助産師学校の入学試験や入学後の学習、実習はとても難しいといわれています。難しい関門をいくつもくぐり抜けてきたからこそ、国家試験の合格率が高いといえるのかもしれません。なお、助産師の国家試験は看護師の国家試験の前後、毎年2月中旬に行われます。

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助産師が給料を上げるには

助産師が給料を上げるには、経験を積んでスキルアップを目指すという方法や独立するという手段が挙げられます。助産師が給料を上げる方法を詳しく見ていきましょう。

経験を積む

助産師が給料を上げるには、経験を積むという方法があります。経験を積むことで業務の幅が広がり、スキルアップにつながるでしょう。出産はいつも同じというわけではありません。母子の数だけ出産のタイプが違います。さまざまな出産に立ち合い、その都度処置を学ぶことで、自然と技術が身に付くでしょう。
また、病院によっては助産師長になることも可能です。役職に就けば基本的に給料が増加するため、経験を積むことをおすすめします。

独立する

助産師が給料を上げたい場合、助産所の開業やフリーの出張助産師になるなど、独立するのもおすすめです。独立した場合は、より一層妊婦さんとの信頼関係が重要になってくるといえます。
独立は簡単ではありませんが、お産だけを取り扱う助産所や母乳の相談に乗ることを中心としている助産師もいるので、自分がどのような助産所を開きたいかで働き方を選ぶことが可能です。

少子化が進んでも、出産がなくなるわけではありません。そのため、助産師の仕事がなくなることはないといえます。また、出産の多様化や助産師の仕事の幅が広がってきていることで、さらなる知識や経験が求められるといえるでしょう。そのことも、助産師の給料が看護師より高い理由の1つだと考えられます。

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