医療現場だけで看護師がスキルを習得していくことには限界があります。セミナーを積極的に活用して、看護スキルを習得しましょう。では、看護師がスキルアップをはかるためのセミナーにはどのようなものがあるのか。いくつか、具体的なセミナーをピックアップしました。
<平時から行う!感染症対策>
中小規模の医療機関での季節性疾患や、輸入感染症に備える対策。新型コロナウイルス感染症や季節性のインフルエンザ、ノロウイルスなどの感染性胃腸炎、さまざまな感染症の脅威から医療機関を守るための対策を考えるセミナーです。感染症が流行し始めてからの対策では手遅れ。手遅れになる前に対策することが重要です。このセミナーでは「非流行期(平常時)」「発生時」「流行期」「院内感染発生時」の4段階に分けて、具体的な事例なども交えながら解説しています。
<地域包括ケア病棟の有効活用について>
「ほぼ在宅、ときどき入院」を実現する。2014年から新設された地域包括ケア病棟は、年を追うごとに増加しています。しかし実際には、「どのような活用の仕方や看護の提供がなされているのかわからない」という方が多いのではないでしょうか。このセミナーでは、ただ60日間で自宅へ帰ることを目指すのではなく「ほぼ在宅、ときどき入院」という活用方法をご紹介します。また、終末期ケア・緩和ケアを提供する場としても活用が可能です。
<明日から使えるQ&A「訪問看護の基礎知識」>
訪問看護の実際はどうなっているのか。戦後ベビーブームの時代に生まれた団塊の世代が、2025年には75歳を迎えます。地域包括ケアシステムが叫ばれる中、病院から自宅へ帰る高齢者は増加の一途をたどっている状況です。そのため、これから訪問看護の重要性がますます高まるでしょう。おそらく、「訪問看護の仕事にシフトしようと思っているけれど大変そう」と思っている看護師は多いはず。本セミナーでは、訪問看護をとりまく社会情勢と訪問看護の現実、実例を取り上げています。
<急性期病院での認知症看護について>
認知症とせん妄の関係・認知症ケア専門士単位対象セミナー。超高齢化社会に突入し、認知症の患者も増加の一途をたどっています。内蔵などの疾患で急性期病院へ入院する患者の中にも認知症患者がいるため、看護師には認知症への対応力も求められるようになりました。認知症は脳の障害によって認知機能が低下していく病気。そのメカニズムを理解することで、認知症患者への対応力を養います。認知症とせん妄の関係を交えながら、患者も看護師も笑顔になれるポイントを学びます。
<できる看護師の医療接遇>
医療接遇ひとつで医療現場は大きく変化する。病院に訪れる患者や家族、見舞いの人たちは看護師の接遇を見てイメージを決めつけ、他の施設と比較していることがあります。このセミナーでは、病院のイメージダウンにならないように、無用なトラブルを予防するための医療接遇のルールを学びます。一流の信頼感の持てる接遇マナーを身につけましょう。
新型コロナウイルス感染症への対応策として、オンラインのセミナーが人気です。どのようなオンラインセミナーがあるのか見てみましょう。
<WEBセミナー「高齢者ケアの取り組み事例」>
よりよいケアを患者に提供したいと願う、看護師を応援するWEBセミナーです。近年はフレイル・サルコペニアというキーワードが、メディアなどでさかんに取り上げられるようになりました。フレイル・サルコペニアは加齢による筋肉の減少や虚弱のことで、高齢者の健康寿命を大きく左右します。予防のためのアセスメント方法や、どうすれば予防できるのかを正しく理解しておく必要があるでしょう。フレイル・サルコペニアの治療ガイドラインとアセスメント方法、実際の取り組み事例を交えながら、高齢者ケアに役立つ情報を伝えます。
<WEBセミナー透析ケア「透析施設における感染対策」>
透析患者の死因の2番目に多いのが感染症です。血液透析患者は感染症になりやすいこと、看護師自体も血液暴露などにより職業感染のリスクにさらされていることなど、感染症対策について紹介。また、このWEBセミナーでは透析患者の動向や特徴、感染症予防策のあり方、消毒等環境衛生、安全性に配慮した看護手順なども詳しく解説されています。
<WEBセミナー「介護保険施設の感染対策」>
介護保険施設での感染症対策がテーマ。介護施設で暮らす高齢者には、比較的健康な方が多いでしょう。しかし共同生活しているため、流行性ウイルスに感染しやすい環境で暮らしています。感染症対策には耐性菌対策や疥癬、結核対策などさまざまな専門的知識が必要です。このセミナーでは介護施設における感染症の防止対策、正しい手指衛生の実施方法、インフルエンザと薬剤耐性菌対策についてわかりやすく解説。感染管理認定看護師が講師を務めます。
<WEBセミナー「摂食嚥下障害のメカニズム・アセスメント・ケアについて」>
飲み込みのメカニズム「摂食嚥下障害」がテーマ。摂食嚥下障害にならないために何が必要なのか、どのような訓練方法があるのか、食べ続けるために必要なこと、とろみの粘度の測定方法など。摂食嚥下障害に関する情報をわかりやすくまとめています。講師は栄養障害や摂食嚥下障害の患者のケアに関わり、日本静脈経腸栄養学会や摂食嚥下リハビリテーション研究会の世話役を務めている栄養科学部管理栄養学科の教授です。
<WEBセミナー「入浴支援・質の高い介護サービスについて」>
入浴支援をテーマにした2部構成のWEBセミナー。1部では理学療法士による入浴がもたらす効果やQOLへの影響、入浴場所の環境調整、リハビリにつながる入浴支援介助について講義。2部では特別養護老人ホームの業務改善について、トヨタ生産方式で施設の改善を行ってきた介護リーダーが講師を務めます。
看護師がセミナーを受けるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
<オンラインセミナーであれば空いた時間に学べる>
オンラインセミナーはスマホがあれば視聴可能です。そのため、夜勤の休憩時間などを有効活用して勉強できます。
<看護業務で困っていたことが解決できる>
看護師の仕事をしていれば、誰しもわからないことや疑問に思うことがたくさん出てくるでしょう。セミナーを利用することで知識や技術が習得でき、問題の解決につながる可能性もあります。
<スキルアップにつながる>
セミナーで学ぶことで看護スキルが取得でき、スキルアップして「仕事のできる看護師」などと呼ばれるようになれるかもしれません。中には、専門看護師や認定看護師の資格取得に有利になるセミナーもあります。
看護師が医療現場だけで習得できるスキルには、残念ながら限界があります。そのため、より高い看護スキルを獲得したいのであれば、外部のセミナーを積極的に活用しましょう。セミナーには、感染症の対策・予防や、訪問看護師をはじめとする特定業務向けなど、さまざまな内容があります。自身の仕事や今後のキャリアなどを考え、適したセミナーを選んでください。勤務先によっては、こうしたセミナーの受講を支援してくれる制度を設けているところもあります。
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