主婦が准看護師になれるのか悩む方もいるでしょう。また、准看護師を目指す人は、看護師との違いや勤務場所についてなど、さまざまな疑問もあるはず。このコラムでは、准看護師のニーズや資格取得方法、資格取得までに必要な費用について詳しく解説。あわせて、准看護師の主な活動場所や、仕事内容を一つひとつご紹介します。
准看護師とは、国家資格ではなく、都道府県知事により認定・発行される資格です。一方、看護師は、厚生労働大臣により認定される国家資格にあたります。准看護師・看護師ともに、病気やケガを患っている方の看護、または診療の補助などを行うため、業務内容に大きな違いはありません。
ただし、看護師が自らの判断で看護を行えるのに対し、准看護師は医師や看護師による指示のもと看護を行う必要があります。(仕事内容については、「准看護師の仕事とは」の項目で詳しくご説明しますのでご参照ください。)
なお、看護師と准看護師の2つを区別するため、看護師のことを「正看護師」と呼ぶこともあります。
准看護師の仕事について詳しく見ていきましょう。
日本看護協会の調査による、准看護師の主な勤務場所とその割合は以下のとおりです。
・病院:38.7%
・診療所:36.2%
・居宅サービスなど:8.6%
・介護老人保健施設:6.2%
・介護老人福祉施設:5.1%
・社会福祉施設:2.7%
・訪問看護ステーション:1.3%
このように、准看護師の勤務場所は病院だけでなく、いくつもあることがわかります。一方で看護師は、約7割の人が病院で働いているというデータも。准看護師は診療所や介護施設など、比較的看護師が不足している医療現場で、多く求められていると考えられます。(2016年時点の看護師・准看護師の割合です。)
参照元
日本看護協会
看護統計資料(4)看護師、准看護師(年次別・就業場所別)
准看護師の主な仕事内容は、以下のとおりです。
・カルテの記入
・血圧や体温、脈拍測定
・注射や採血
・点滴
・食事や排泄、入浴介助
・体位交換
・患者の移送や手術の補助
・夜勤巡回
勤務先によって異なりますが、一般的には准看護師と看護師は同じ業務を行います。
准看護師は、「医師や看護師の指示なく、自らの判断で看護を行えない」とされています。したがって、自らの意志と判断で看護を行える看護師とは異なり、准看護師は指示以外の業務を行えません。
主婦が准看護師の資格を取得する場合は、以下のようなメリットが考えられます。一つずつ見てみましょう。
准看護師の資格は2年間で取得できます。卒業まで3~4年を要する看護師と比べると、学習年数が短い分、准看護師の学費の方が安いのです。
授業料は入学する学校や受講形式によって異なりますが、1年間で約30~48万円程度。また、授業料のほかに実習費や教材費なども必要なため、一般的には卒業までに約100万円程度の費用がかかります。
費用の詳細については、入学を希望する養成所や学校へ確認しましょう。
参照元
日本准看護師連絡協議会
Q&A(よくある質問)授業料はどのくらいですか?
准看護師学校や養成所で行われている授業には以下の2種類があり、自分の生活スタイルに合わせて選べます。
1.朝から夕方までの全日制
2.平日の午後や、夜間などの半日制
半日制で授業を行う養成所や学校もあるので、主婦や仕事で日中の通学が難しいという人も准看護師の資格取得を目指せるのです。
准看護師の試験は合格率が高いことも、資格取得を目指すうえでメリットといえます。
2020年時点で、准看護師試験は各都道府県が、6ブロックに分かれて年に1回実施。厚生労働省の発表によると、2019年度准看護師試験の合格率は95.6%でした。
また、試験の日にちがブロックごとに異なるため、各地域の試験を受験することも可能です。ただし、受験要項が都道府県ごとに設けられているので、願書を提出し受理されなければ受験できません。
参照元
厚生労働省
令和元年度准看護師試験の実施状況を公表します
准看護師になるまでの流れをご紹介しますので、見ていきましょう。
まずは、准看護師養成所や学校を受験し入学します。受験資格が中学卒業以上のため、入試の難易度も中卒程度となっています。
入試は主に、国語・数学・社会・英語・理科・作文の5つの中から2~3科目出題。ただし学校によって異なるため、受験する学校の募集要項をよく確認しましょう。
准看護師養成所や学校へ入学後、1年目は主に講義、2年目は実習を中心に計2年間、看護について学びます。
なお、養成所や学校を卒業するだけでは、准看護師の資格取得はできません。卒業後は「准看護師試験の受験資格を得た」状態です。
准看護師養成所または学校を卒業したあとに、准看護師試験を受験します。准看護師試験は、以下の科目から150問出題されるので、一つずつ見てみましょう。
・人体の仕組みと働き
・食生活と栄養
・薬物と看護
・疾病の成り立ち
・感染と予防
・看護と倫理
・患者の心理
・保健医療福祉の仕組み
・看護と法律
・基礎看護
・成人看護
・老年看護
・母子看護
・精神看護
また、受験要項については、受験する都道府県の会場によって異なる場合があるため、以下の点を確認しましょう。
・会場の場所
・試験日
・必要書類
・手数料
・書類の提出期限
・提出方法
なお、受験日が異なる都道府県の試験を受験することもできます。合格者は各都道府県庁の掲示板、またはホームページなどに掲載され、合格証書は郵送で自宅に届くという流れです。
准看護師試験に合格し、合格証書が手元に到着したあとは、自分の住民票がある都道府県で「免許申請手続き」を行います。申請の際は、以下を各都道府県のホームページや窓口などで確認しましょう。
・必要書類(准看護師試験合格証書のコピー、申請書、住民票、診断書など)
・申請手数料
准看護師の免許証が発行されるまで、申請した日から数カ月を要する場合があります。
准看護師の資格を取得したあとに、「看護師を目指したい」と考える人も少なくありません。准看護師から看護師へステップアップする方法は、以下の3つがありますので一つずつ見てみましょう。
全日制の看護学校の受験要件は、准看護師資格を所持、もしくは最終学歴が中卒であれば実務経験3年以上が必要とされ、教育年数は2年間です。看護学校卒業のときに、看護師の国家資格を受験。合格すれば「看護師」を名乗って働けます。
この方法が最短で、看護師資格を取得できるコースです。
定時制の看護学校の受験要件も全日制と同様ですが、教育年数が3年間となります。昼間と夜間の2種類の通学方法があるので、通学しやすい方を選びましょう。
定時制入学後1~2年は主に座学、3年目は実習を中心とした授業が行われ、平日に休みを設けている学校もあります。
通信制の看護学校へ入学するには、准看護師として7年以上の実務経験が必要です。
看護学校卒業までの2年間、座学は通信教材を使用した個人学習で履修し、実習は病院や学校などで、ほかの学生と合同で行うことが多いでしょう。なお、登校日数は2年間で、計50日以上と定められています。
これらの方法によって看護師へのステップアップもできるので、未経験の場合はまず、准看護師の経験を積むのが良いでしょう。
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