似たようなイメージの保健師と看護師ですが、2つの職業には明確な違いがあります。この項目ではそれぞれの違いについてまとめました。
保健師と看護師の大きな違いは、所持している国家資格にあります。看護師になるには、看護師国家試験に合格することが必要です。さらに、保健師は看護師国家試験に加え、保健師国家試験にも合格しなくてはなりません。保健師が看護師の上位資格と呼ばれるのには以上のような理由があります。
保健師の専門分野は「予防医療」です。予防医療とは人々の病気や怪我を未然に防ぐための医療。保健師は、地域住民や所属企業の従業員など、対象となる人々に健康診断や生活指導を行い、健康を損ねないようにサポートします。
看護師の仕事は「治療」が専門です。保健師が怪我や病気を防ぐための予防処置をするのに対し、看護師は、患者にすでに起こっている怪我や病気の治療を行います。看護師も保健師も、基本的には同じ医療従事者です。しかし、それぞれ違った視点で人々の健康を守っています。
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保健師と看護師に給料の違いを、政府の発表しているデータを元に解説します。キャリアや職場によって違いはありますが、目安として参考にしてください。
一般的には、保健師の方が給料は高いといわれています。公務員として行政機関に勤めている行政保健師と、地方自治体で働く公務員看護師の給料とで比較してみましょう。なお、ボーナスは過去の人事院の発表から4.45ヶ月分として計算します。
2018年の行政機関に勤める保健師の給料が約537.9万円なのに対し、公務員看護師の給料は約513.3万円と、30万円以上の差があります。保健師の7割は行政保健師であることをふまえ、一般的に看護師より保健師の方が給料が高いと言って良いでしょう。
参照元
総務省
平成30年 地方公務員給与実態調査結果の状況
厚生労働省
平成 30 年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況
人事院
令和2年人事院勧告(ボーナスに関する勧告の骨子)
キャリアや手当によっては、看護師の方が給料が高くなるケースも。というのも、看護師には夜勤手当があるためです。また、公務員の初任給は低く設定されていることもあり、保健師としてのキャリアが浅いうちは、夜勤をしている看護師より給料が安いことも少なくありません。
看護師から保健師になると、さまざまなメリットがあります。代表的なものを下記にまとめましたので、今後のキャリアチェンジの参考にしてください。
保健師になると、職場の選択肢が一気に広がるのは大きなメリットでしょう。公務員試験に合格すれば、市区町村の保健センターや、保健所の職員として働けます。もちろん、看護師免許も所持しているので医療機関で働くことも可能です。働ける場所が増えるというのは、将来の安心にも繋がり、大きなメリットといえます。
看護師の中には夜勤が体力、精神的に辛いという方もいるでしょう。看護師から保健師になると、夜勤はなくなります。また、休日も固定であるので、ワークライフバランスを取りやすくなるという利点も。残業も看護師のように頻繁にある訳ではないため、プライベートを充実させやすくなります。
保健師になると、看護師として医療機関で働くより、人間関係が楽になるというメリットがあります。もちろん、職場で合わない人がいる可能性はありますが、看護師のように大勢がチームで同じ仕事をするということはほぼありません。どちらかというと、単独で動く仕事の方が多いようです。また、保健師は異動が多い職業のため、職場に合わない人が居ても、人間関係をリセットできる機会があります。
地域社会への貢献を実感できるのは、大きなやりがいに繋がるでしょう。保健師の半数以上は、行政保健師として、市町村の保健センターで勤務しており、仕事内容は妊産婦の家庭訪問や、地域住民の健康診断、健康相談など多岐に渡ります。地域の幅広い世代の人々の健康維持に直接関われることは、仕事にやりがいを求める人からすれば、大きなメリットです。
厚生労働省
平成 30 年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況
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看護師が取るべき「プラスの資格」とは?人気の資格をチェック!
この項目では、看護師から保健師を目指す方法を解説します。学生時代にどのようなカリキュラムで勉強をしていたかによって資格取得の手段が変わるので、自分の状況と照らし合わせてみてください。
看護学生時代に、看護師養成課程のみを履修していた場合は、1年以上保健師養成機関での学習が必要です。1年制の保健師養成学校か、看護大学へ編入するなどして、保健師養成課程を履修することで保健師国家試験の受験資格を得られます。なお、学生時代に4年制の看護大学で、保健師と看護師の総合カリキュラムで学び、保健師養成課程を履修済みの場合は、受験資格を有しているので再度学校に入り直す必要はありません。保健師国家試験に合格すれば、保健師資格を得られます。
保健師の職場として最も多いのが行政機関です。保健師全体の7割が、公務員である行政保健師として働いていることを考えると、保健師として働くためには公務員試験の受験も考えなくてはなりません。保健師の公務員試験では教養試験や小論文、面接のほか、看護学や疫学について出題される「専門試験」もあります。専門試験の勉強方法は、国家資格取得時に学んだことも多く出題さるので、使っていたテキストなどを活用しましょう。なお、公務員試験には年齢制限がある場合がほとんどなので、募集要項をよく読み、自分に受験資格があるのかを、あらかじめ確認するようにしてください。
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保健師になるには?資格の取得方法や仕事内容、適性について
看護師から保健師になると、働ける場所が一気に広がります。保健師の主な職場を下記にまとめました。
行政機関で働く保健師の半数以上は、市区町村の保健センターで働いています。保健センターは地域住民の健康を守るための施設です。保健センターで保健師は、健康診断や健康相談、家庭訪問などを実施し、地域に密着した健康予防活動を行っています。
保健所も、保健師の主な職場の一つです。保健師は保健所で、感染症対策や人々の健康を守るための祖ステム作りを行います。地域住民一人ひとりに働きかける保健センターと比べると、より広域的な業務をすることが多いようです。
企業で働く看護師は「産業保健師」と呼ばれます。産業保健師は自らも企業に所属し、産業医と連携しながら従業員の健康診断やストレスチェックを行うのが主な仕事。なお、産業保健師は人気の仕事で、求人倍率が高く、狭き門といえます。
学校で保健師が働く場合もあります。学校保健師は大学や専門学校、一部の私立小学校~高等学校の保健室で勤務し、生徒や教職員のケガや病気の応急処置、健康相談が主な仕事です。なお、保健師免許に加えて養護教員免許を取得している場合は、保健室の先生として、公立の小学校~高等学校での勤務もできます。養護教諭には、児童心理学や発達教育の専門的な知識が必要とされます。学校保健師と養護教諭は混同しがちな職業ですが、資格や専門分野に違いがあることを覚えておきましょう。
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