後輩のAちゃんが、アップルパイを作ってきてくれた。
味はもちろん美味しかったのだが、
潰れないように大事そうに抱えて持ってきた光景と心遣いが何より印象的だった。
あまり接したことのないAちゃんの印象は、「よく怒られているAちゃん」で、私が彼女について知っていたのは周囲から聞こえてきた失敗談ばかりだった。
アップルパイを食べながら、こんなに美味しいものが作れるなんてすごい人だな。わざわざ持ってきてくれて優しいな。
とその時はじめて自分が接して彼女のことを知ることが出来た。私が出来ないこと・知らないことをたくさん持っており、レッテルの下はもっとずっと素敵な人だった。
今も色眼鏡で人を見てしまいそうなことは多々あるが、その度にあのアップルパイを抱えてきたAちゃんのことを思い出す。
中山 有香里
【『看護師メシ』バックナンバー】
『看護師メシ』vol.3 ~休憩室を襲う「カップ焼きそば」~
『看護師メシ』vol.4 ~特別感がある「パン屋さんのパン」~
『看護師メシ』vol.10 ~折れた心を癒やした「天津飯」~
『看護師メシ』vol.11 ~無言のコミュニケーション「隠しオヤツ」~
【プロフィール】
中山有香里
看護師?イラストレーター。著書に『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術『悲しいくらい人に聞けない看護技術』(メディカ出版)
Twitter:@musashi_0303
Instagram:@zurukan.yukari33
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