さまざまな医療ニュースの中から看護師として気になるトピックをお届けする『最新テクニカルニュース』。
今回は、東京理科大学が開発した全血用血液型分析チップをご紹介します。
なんと約5分で血液型を判定できるそうです。早速どのような研究か見ていきましょう。
東京理科大学は7月29日、マイクロ流路中における微細気泡の希釈機能を利用した、迅速かつ簡便な血液型判定を可能とする全血用血液型分析チップの開発に成功したと発表しました。
・遠心分離などの前処理なしに、ABO式、Rh式の血液型を検査開始から5分以内に目視で判定できる全血用血液型分析チップを開発
・血液型判定試験や交差適合試験は緊急医療の現場で輸血を行う際に必須だが、技術や時間を要することやコストの問題があり、技術革新が求められている
・この研究で開発した手法は、医療従事者の負担軽減や、輸血までに要する時間の短縮を可能にし、医療の質向上に寄与できると期待される
・一般的な血液型判定試験は、血漿と血球をそれぞれ試薬と反応させて凝集反応を目視や光学的手法を用いて判定
→遠心分離機操作や検査結果の目視判定など、熟練の技師による作業が必要
・現状では血液型判定や交差適合試験などには30分以上の時間がかかっている
→患者への輸血開始までの時間短縮および医療現場の負担軽減のため、迅速かつ簡便な血液検査技術の開発が急務
・実際に血液型判定を行ったところ、試料注入から1分未満で希釈血液が検体部に到達し、5分程度で判定
・10人の被験者から提供された血液を用いて血液型判定を行ったところ、すべての例において被験者から報告のあった血液型と一致
・救急処置室内の医療の簡素化につながり、医療従事者の労働量やコストの削減に大きく貢献
・分析チップは可搬性に優れるため、将来的にはドクターヘリや災害時の医療活動などで活用が広がる
論文などは難しいものも多いですが、看護師として働くうえで関係のある分野の研究に注目して見てみるととても興味深いですよ。
今回の分析チップの動向に今後も注目していきましょう。
東京理科大学「血液型の迅速かつ簡便な高感度判定を可能にする手法の開発に成功 ~医療従事者への負荷軽減や医療の質向上に寄与~」
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