「風が吹いたら…」患者さんとささやかな会話が始まった、ズルカンさんの思い出。『看護師メシ』【vol.17】

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自分なら、ベッド上で過ごす時間が長いとき、

何の話が出てきたら嬉しいだろう。

Mさんは、日中傾眠傾向だった。

ベッド上で過ごす時間も多かった。

言葉を発することも少なかったが、一度、わたしがポロッと野菜の話をすると、急に話し出したことがある。他の話題では、ほとんど反応もなかったが、野菜の話のときだけは色々教えてくれて、笑顔もあった。

起きているときも、ボーっと外を眺めていることが多い患者さんだったので、

Mさんがどんな人なのか見えてきて、すごく嬉しかった印象がある。

そのとき、”この患者さんは入院する前は野菜が好きで、ずっと仕事を頑張ってきた人なのだな。”と思った。

それからは、患者さんに介入するときは、「何が好きでどんな人だったんだろう」ということを、知るように意識して関わるようになった。

中山有香里

【『看護師メシ』バックナンバー】

『看護師メシ』vol.1 ~年末年始の「すき焼き」~


『看護師メシ』vol.2 ~夜勤明けの「ラーメン」~

『看護師メシ』vol.3 ~休憩室を襲う「カップ焼きそば」~

『看護師メシ』vol.4 ~特別感がある「パン屋さんのパン」~


『看護師メシ』vol.5 ~士気が上がる「ケーキ」~

『看護師メシ』vol.6 ~欲望のままに「コンビニ飯」~


『看護師メシ』vol.7 ~腹も心も満たす「実家飯」~

『看護師メシ』vol.8 ~何杯もいける「カレー」~

『看護師メシ』vol.9 ~同期と「アイスクリーム」~

『看護師メシ』vol.10 ~折れた心を癒やした「天津飯」~

『看護師メシ』vol.11 ~無言のコミュニケーション「隠しオヤツ」~

『看護師メシ』vol.12 ~後輩の差し入れ「アップルパイ」~

『看護師メシ』vol.13 ~職員食堂の人間模様と「カツ丼」~

『看護師メシ』vol.14 ~落ち込む新人時代と「炊き込みご飯」~

『看護師メシ』vol.15 ~かたくなな患者さんの「娘さんのお弁当」~

『看護師メシ』vol.16 ~パウンドケーキと看護師の母~

【プロフィール】

中山有香里

看護師?イラストレーター。著書に『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術『悲しいくらい人に聞けない看護技術』(メディカ出版)

Twitter:@musashi_0303

Instagram:@zurukan.yukari33

 
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