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「25年の病院勤務経験を活かし、利用者さまのやりたいことを叶えていきたい」施設看護師インタビュー・澤山 幸恵さん

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介護の現場で活躍する施設看護師へのインタビューシリーズ。今回は、「社会福祉法人兼愛会 特別養護老人ホーム しょうじゅの里小野」に勤務する澤山 幸恵(さわやま ゆきえ)さんを取材。定年後に施設看護師になった動機や、仕事のやりがいについて伺いました。

プロフィール
澤山 幸恵(さわやま ゆきえ)さん
「社会福祉法人兼愛会 特別養護老人ホーム しょうじゅの里小野」(神奈川県)勤務。公立病院や大学病院、精神科病院にて現場業務だけでなく管理職なども経験。病院での勤務歴は約25年ほど。定年を機に知人の紹介で現職へ入職。現在、施設看護師歴は約4年半。料理が好きで、塩麹や醤油麹みそなどの調味料を日常的に作っている。

目次


■病院での勤務歴は25年。施設看護に経験を活かしたい
■施設看護はスタッフで連携し、創意工夫ができる
■利用者さまとゆっくり関わることができるのが施設看護師の良い所


■病院での勤務歴は25年。施設看護に経験を活かしたい


——現在の職務内容について教えてください。

「しょうじゅの里小野」は特別養護老人ホームで、利用者さまの看護ケアを行っています。胃ろうや人工肛門、人工膀胱などの医療的な支援を必要とする方も多いので、そういった方のケアと薬剤管理、健康チェック等が日々の主な業務です。介護度4~5の利用者さまが大半で、認知症を患っている方は7割以上いらっしゃいます。施設には看護スタッフが6人ほどいて、そのほかに非常勤の夜勤スタッフも同じくらいいます。夜間帯における対応が必要なこともあるため、以前はオンコールもありましたが、医療依存度の高い方が増えたのを受け、現在は常勤看護師の夜勤と非常勤の夜勤看護師でオンコールなしの夜勤体制を整えています。

——施設看護師になるまでの経歴を教えて下さい。

施設看護師になるまでは公立病院や大学病院、精神科病院で25年ほど働き、看護業務だけでなく管理業務も経験しました。その後定年してから、看護管理をしていた知人に「施設で看護師として協力してほしい」との依頼があり、施設看護師になりました。実は声をかけられるまで施設看護師になろうと考えてはいませんでした。ただ、社会の高齢化が進むなかで介護施設での看護師の働き方に興味があったのと、病棟勤務の経験を活かしたいと考え、転職に踏み切りましたね。はじめは同法人の他施設に1年半ほど勤め、「しょうじゅの里小野」の開設8か月後に異動しました。

——施設看護師になるのに不安はありましたか?

不安はあまりありませんでした。施設での看護業務は未経験で、どんなものか知らなかったからです。経験しないと疑問点は生まれませんし、知識も身につかないと思ったので、入職してから業務で必要なことを学んでいこうと考えていました。

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▲暖炉のあるエントランスロビー。利用者さまとご家族のコミュニケーションの場としても活用している

■施設看護はスタッフで連携し、創意工夫ができる


——施設看護でやりがいを感じる点はどこですか?

スタッフ間で連携をとりながら柔軟な発想で創意工夫ができる点です。病院など大きな組織では難しいかもしれませんが、施設のように少人数なら話し合いながら新しいやり方にもチャレンジできます。施設に勤めて1ヶ月ほど経ったころ、利用者さまから「足が痛い」と相談を受けたことがありました。利用者さま一人ひとりの足の状態を確認して回ったところ、厚い爪や巻き爪、水虫を患っていてボロボロの爪や、通常使用する爪切りでは切れない爪の方が多くいました。そこで他スタッフやご家族と連携を取りつつ、フットケアを勉強しながら、ケアを続けていった結果、爪の状態が良くなっていきました。利用者さまからは「とても気持ちがいい」と感謝の言葉をいただくこともあり、嬉しかったですね。それを機に介護職でもフットケアを重視してくれる方も現れ、対応が必要な利用者さまがいれば、ケアを依頼されるようになり、介護職との連携もできてきました。爪の状態が悪いと、痛みが生じるので立ったり歩いたりが嫌になります。利用者さまがただ長生きするだけでなく、痛みを感じず自分の足で歩いたり、移動したりすることが、続けられるよう支援していきたいです。施設には病院ほど機材や道具が揃っていません。しかし、そのぶん自身の知識や工夫で利用者さまの苦痛を緩和できます。施設看護は究極の緩和ケアだと思っていますね。

——施設看護師の大変なところはどこですか?

組織づくりですね。病院などでは各職種のスキルアップの仕組みが既にできていますが、「しょうじゅの里小野」は開設から5年ほどなので、まだまだ体制の整備や改善に取り組んでいる最中です。「施設をどんな風にしていこう」「スタッフをどう育てていこう」「どういうサービスを強みにしよう」といったことを考えつつ、利用者さまの安全を踏まえたうえで組織づくりをしていかなければなりません。

また、介護の質の向上にも努力が必要だと感じます。高齢者の数が増えていくことに伴い、新しく介護施設が開設し、介護スタッフは職場を選びやすい反面、施設は教育の時間を十分取りづらい傾向にあります。経験や教育の背景が異なることから利用者さまに対するケアの方向性を共有して行うことは容易ではありません。施設におけるユニットケアは、今までの生活を継続できるよう、介護の視点のみならず看護の視点を踏まえて介入することが必要です。介護の質を向上させるためにも、利用者さまの生活を中心に考え、施設職員の連携が必要です。

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▲利用者さまのフットケアに使う道具。ケアを通して利用者さまの健康をサポートする

■利用者さまとゆっくり関わることができるのが施設看護師の良い所


——施設看護師として大切にしていることはなんですか?

こちらがやりたいことをするのではなく、利用者さまやご家族の方の意向を尊重し、汲み取ることを意識しています。利用者さまは長く生きてきた方たちです。その方の人生がどういうものだったのかを汲み取り、価値観や意思、意向を確認してケアの方向性を決めています。

——施設看護師としてこれからどんなことに力を入れていきたいですか?

利用者さまがやりたいことをやれるような、限られた環境の中で社会性を感じられるような組織風土ができていくと良いと思います。現在施設ではレクリエーションが活発とはいいがたく、地域のボランティアなどの協力も視野にいて、できることから始めたいですね。ただ、楽しめる内容は利用者さまごとに異なるので、それぞれの利用者さまが、したいことができる、選べるようなプログラムが作っていけると良いと思います。

——施設看護師に興味のある方に一言お願いします。

「しょうじゅの里小野」は、利用者さまのことを第一に考え、スタッフ間で話し合いつつケアを提供できる体制です。施設に勤める看護師は、それぞれの持つ経験が異なるため、お互いに補い合って支えあえる関係です。スタッフの数も多くないので、対人関係が得意でない方もやっていけると思います。病院ほど慌ただしい環境ではないため、利用者さまとゆっくり関わりたい方にはおすすめできる環境です。

また、利用者さまのご家族とコミュニケーションを取るなかで、信頼関係を築けるのも施設看護師として働く魅力の一つです。「安心して家族のお世話を任せられる」と思ってもらい、ご家族やスタッフと連携してケアすることでやりがいを感じられると思います。

——ありがとうございました。

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