看護師ニュース・特集
2023.5.16
本記事では、院内感染対策として接触感染を防止する製品を手掛ける企業、医療従事者の足の負担軽減に繋がるサンダルを開発した企業、非接触かつ短時間で体温測定できる製品を提供する企業を紹介します。
院内感染対策の強化や業務の効率化を図りたい看護師さん、足の疲れに悩まされている方は、それぞれの企業に目を通して詳細を確認してみてください。
省エネやCO2削減、衛生、防災など、各企業が抱える問題の解決に向けた提案および製品の提供、グリーンメンテナンスといった事業を手掛けるTSP株式会社。限られた資源を最大限有効活用しつつ、人と地球がより良い方向へ進んでいけるような社会づくりに寄与しています。
院内感染が起きる要因の一つとして、手すりやドアノブ、スイッチなど不特定多数の人が触れるものを介してウイルスが広がってしまう接触感染が挙げられます。
こうした接触感染を防ぐには適宜アルコール消毒を行う必要がありますが、そのために発生する医療従事者の手間や負担を考えると簡単なことではないでしょう。
また、ウイルスの中にはアルコール消毒が効きにくいものもあることから、場合によっては接触感染の防止が困難なケースも出てくるかもしれません。
そこで導入を考えてみると良いのが、院内感染対策フィルム「バイバイ!ウイルス&菌ちゃん」です。
ラインナップとしては、自由にカットできるフィルムタイプ・手すりや取っ手などを挟み込むだけのグリップガードタイプ・貼りやすく巻き付けやすいテープタイプがあり、使用したい場所に合わせて選択できます。
同製品の特長は、なんと言っても抗ウイルス成分が配合されたVIRtechフィルムを用いていること。フィルムに光が当たることで表面に発生するマイナス電荷と、ウイルスの表面のたんぱく質が帯びるプラス電荷との間で変性反応が起こり、ウイルスを2時間で99.99%失活化させます。
こちらはアルコール消毒が効きにくいものに対しても有効との結果が出ており、院内感染対策として心強い存在となってくれるはずです。
さらに、フィルムに光を充分に当てておくと、暗闇の中でも3日間は効果が持続します。
表面さえ傷つかなければ、光が当たることで半永久的に効果が続くため、貼り替えの手間やコストを大きく抑えられる点も見逃せません。
このように接触感染への対策を事前にとっておきたい、アルコール消毒の業務負担や手間を軽減したいといった悩みは、同製品が解決に導いてくれるのではないでしょうか。
日常生活からサロンやオフィス、医療従事者といった仕事用までさまざまなシーンに合ったサンダルを、時代のニーズに添いながらも長きにわたって培ってきたノウハウを活かして作り上げる天狗印株式会社。徹底的に質を追求した職人技が光る履物は履き心地が良く、多くの方を魅了し続けています。
同社が看護師サンダルの製作をスタートするキッカケとなったのは、市場に変化が訪れ日本の履物産業が窮地に立たされ始めた1989年。これまで職人が繋いできた伝統を守りつつ、変化の流れに対応できるよう策を講じたところに、医療用品メーカーからの相談が舞い込みました。
看護師サンダルを製作するにあたっては、実際に医療従事者の声を取り入れて改良を重ねたり、優れた屈曲性と履きやすさが生まれるプラット製法の技術を習得したりと、一切の妥協はありません。
そうして完成したのが、ハワイ語で「天使」と名付けられた医療従事者用サンダル「Lani」です。
同シリーズには、オーダーメイドによる厚みが異なる3種類の生地を採用。厚さによって使用する場所を変更することで、より良い履き心地をサポートしています。
また、カップインソールについては独自で開発し、履いた際にフィット感を感じられるように仕上げられているのも特長です。
中敷には衝撃を吸収してくれる素材が用いられているので、立ち仕事が多い看護師さんの足の負担も和らげることができるでしょう。
基本となるデザインは、調整が可能な足首ベルトでスナップボタンがついたものと、足首ベルトがないものの2タイプです。
そのうえで複数のデザインが用意されており、中にはお花やハートのモチーフがついているものもあります。
さらに、一つのデザインに対してカラー展開も行われているので、自分の好みや職場環境に合わせて選択できるのは看護師さんにとってもうれしいポイントではないでしょうか。
お気に入りの一足が見つかれば、仕事に対するモチベーションアップにも繋がってくるかもしれません。
小型から大型までのワイヤレススピーカーやアンプといった音響機器の開発・製造・販売を事業のメインとしている、Okayo Japan 株式会社。官公庁や教育機関、医療機関、アミューズメントなど多岐にわたる分野に、使用環境に縛られることのない同社ならではの無線通信技術を届けています。
患者さんの体温を測定する際、測定結果が出るまでに時間がかかるケースがあるため、業務が立て込んでいるときは、特に気持ちが焦ってしまうこともあるのではないでしょうか。
それだけでなく、場合によっては体温計を介して接触感染が起き、院内感染へと繋がるリスクも生じます。
こうした悩みの解消を図れるのが、同社が提供する体表温ハンディサーマルカメラ「DS-2TP31B-3AUF」です。
同製品は、人や物の熱を検知して体表温を可視化するサーマルカメラを活用しているため、患者さんに本体を接触させる必要がないのが特長。1メートルほど離れた場所からでも測定できることから、患者さんと看護師さんの双方が接触感染するリスクを抑えられます。
測定精度は±0.5と誤差が少なく、高い精度で患者さんの体温を把握することが可能です。
また、基準となる測定値をあらかじめ本体に設定しておくと、患者さんの体温がその設定値を超えたときに画面上でお知らせしてくれる機能が備わっています。
体温に異常があることを瞬時に判断しやすいので、対処もより素早く行えるようになるかもしれません。
そして、測定時間が1秒と短時間で済むのも、見逃せないポイントと言えます。
測定結果が出るまでの待ち時間がなくなるので、看護師さんが効率良く業務を進められるのはもちろん、患者さんにとっても体調が悪いときに体温測定にかかるちょっとした負担が減るのは魅力的に映るのではないでしょうか。
同製品によって生まれるこれらのメリットは、患者さんに寄り添った医療を提供するための第一歩ともなり得るでしょう。