
「看護師が消化器内視鏡技師になるにはどうすればいいの?」「取得するメリットはある?」と気になっている看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、看護師が消化器内視鏡技師を取得する方法やメリット・デメリットなどについて、詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、消化器内視鏡技師が役立つ資格なのか分かるでしょう。
消化器内視鏡技師の取得に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
消化器内視鏡技師とは、日本消化器内視鏡学会による認定資格で、内視鏡に関する専門的な知識・スキルを有する人材の育成が目的です。
ここでは消化器内視鏡技師の仕事内容・役割や主な活躍の場などについて、分かりやすく解説します。
消化器内視鏡技師は内視鏡のプロフェッショナルとして、幅広い業務を担います。
近年は難易度の高い手技が求められるような症例が増えていることから、消化器内視鏡技師に期待が寄せられています。
消化器内視鏡技師は、総合病院の内視鏡室や消化器系の病院・クリニックなどで活躍することができます。
胃がんをはじめとする消化器系のがんは、早期発見・早期治療が望ましいため、内視鏡による検査の重要性は高いです。
したがって、内視鏡に特化した病院・クリニックは増加傾向にあります。
内視鏡に特化して医療の現場で活躍したい看護師にぴったりの資格です。
内視鏡を用いる検査や治療には、看護師以外にも医師や臨床検査技士、薬剤師、診療放射線技師なども携わります。
したがって、消化器内視鏡技師を取得する医療従事者は多岐にわたるでしょう。
ただし、日本消化器内視鏡学会・日本消化器内視鏡技師会が発表した「消化器内視鏡技師業務指針(第1版)」によると、これまでに消化器内視鏡技師に認定された医療従事者の内訳は下記のとおりです。
| 医療従事者の資格 | 合格者の人数 |
| 看護師(保健師・助産師含む) | 15,377名 |
| 准看護師 | 1,487名 |
| 臨床検査技師 | 1,108名 |
| 臨床工学技士 | 659名 |
| 放射線技師 | 138名 |
| 薬剤師 | 2名 |
| そのほかの医療資格者 | 200名 |
8割以上が看護師・准看護師であることが分かります。
消化器内視鏡技師は、内視鏡業務について深く学ぶことができるため、内視鏡室で働く看護師にとってメリットの多い資格と言えます。
看護師が消化器内視鏡技師を取得するメリットは下記のとおりです。
消化器内視鏡技師の取得に迷っている方はチェックしてみましょう。
消化器内視鏡技師の資格がなくても、看護師は内視鏡室で業務を行うことは可能です。
しかし、内視鏡を用いた検査や治療は増えており、需要も高まっていることから、より高い専門性が求められています。
消化器内視鏡技師を目指すには、学会や研究所に参加しなければならず、深い知識を身につけることができるでしょう。
内視鏡室で担当する検査・治療の中には、困難な症例もあり、知識やスキルに自信がないと、業務中に不安を感じることも少なくありません。
消化器内視鏡技師は資格取得のために学習が深まり、自信をもって普段の業務に取り組めます。
また、知識や経験に基づいて患者様に寄り添えるので、健康面に不安を感じる方にも、安心感をもたらせるのも魅力です。
内視鏡室ではコメディカルのスタッフが、それぞれの専門性を発揮しながら活躍しています。
特に多職種が連携することで、より質の高い医療の提供につながる場面は多いものです。
消化器内視鏡技師は専門的な立場から、チームの中心メンバーとして多職種をまとめるため、やりがいを感じられるでしょう。
がんの部位は消化器系の割合は高く、内視鏡の需要も今後拡大するとされています。
国立がん研究所センターによると、2020年のがん罹患数の順位は下記のとおりです。
| 項目 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 |
| 総数 | 大腸 | 肺 | 胃 | 乳房 | 前立腺 |
| 男性 | 前立腺 | 大腸 | 肺 | 胃 | 肝臓 |
| 女性 | 乳房 | 大腸 | 肺 | 胃 | 子宮 |
消化器内視鏡技師と看護師のダブルライセンスを取得していることで、希望する条件に合った職場で働きやすくなります。
消化器内視鏡技師の資格を得るには、試験を受けて合格しなければなりません。
ここでは看護師が消化器内視鏡技師を取得する方法を分かりやすく紹介します。
日本消化器内視鏡学会によると、2025年度の消化器内視鏡技師の受験資格は下記のとおりです。
条件を全て満たさなければ、受験資格を得ることができません。
受験条件を満たしたら、学会のホームページから申請書類をダウンロード・印刷し、必要事項を記入します。
必要書類が整ったら申請手続きを行い、書類審査に合格することで認定試験を受けられるでしょう。
試験は年に1回しか開催されていないため、受けたい年の夏ごろまでに情報を収集し、スケジュールを立てておきましょう。
試験のスケジュールは年度によって、時期が前後する可能性があるものの、例年のスケジュールは下記のとおりです。
| 期間 | スケジュール |
| 8月ごろ | 申請書類を学会のHPからダウンロードし、必要書類をそろえる |
| 9~10月 | 郵送にて受験を申し込む |
| 12月中旬 | 郵送で書類審査の合格通知が届く |
| 3月 | CBT方式で受験する |
| 5月上旬 | 合否通知が郵送で届く |
必要書類は全部で6つあり、不備があれば書類審査に合格することができません。
手元に書類が届くまで時間がかかるものもあるため、早めに取り寄せておくと安心です。
消化器内視鏡技師の試験は選択式の100問で、試験時間は120分です。
合否のボーダーラインは公表されておらず、できるだけ満点に近い点数をとれるように、しっかり勉強しておくと良いでしょう。
また、受験方式はパソコンを使用するCBT方式なので、普段からパソコンの操作に慣れていない方は手間取ってしまう可能性もあります。
受験前にパソコンの操作に慣れておけば、スムーズに試験を受けられるので安心です。
消化器内視鏡技師の合格率が発表されていないため不明です。
ただし、消化器内視鏡技師を受験するには、実務経験のほか、講習会への参加や症例の取り扱いなど、複数の条件を満たさなければなりません。
そもそもの取得ハードルが高いため、簡単に取得できる資格ではないと言えるでしょう。
消化器内視鏡技師はメリットの多い資格ですが、人によっては「思っていたのと違った」とミスマッチに悩んでしまうかもしれません。
看護師が消化器内視鏡技師を取得する際の注意点として、下記が挙げられます。
どのような点に注意が必要なのか、先述したメリットと比較しながら確認してみましょう。
消化器内視鏡技師は、5年ごとに更新手続きが必要です。
もしも2年以上更新手続きを怠ってしまうと、資格が喪失となり、試験を受けなおさなければなりません。
日本消化器内視鏡技師会で更新手続きを受け付けているため、更新申請書を作成し、所定の手続きを行います。
消化器内視鏡技師の資格を維持するには、更新手続き以外に一定のポイントの取得も必須です。
学会や研究会に1回出席すると10点獲得でき、5年間で30点以上のポイント取得できるように活動します。
また、機器取り扱い講習会の基礎編もしくは実践編への参加も欠かせません。
消化器内視鏡技師の試験を受けるには、受験料の1万円がかかり、合格すると認定料としてさらに1万円必要となります。
別途で、学会員として30歳未満は10,000円、30歳以上では15,000円の年会費を支払わなければなりません。
また、資格更新の手数料も3,000円かかり、2年間滞納すると資格が失効するので注意してください。
内視鏡業務に関わる看護師が取得すると良い資格は、消化器内視鏡技師だけではありません。
ここでは消化器内視鏡技師以外に看護師におすすめの資格を紹介します。
どのような場面で役立つかも併せてお伝えするので、資格取得に役立ててみましょう。
読影支援技師は日本カプセル内視鏡学会による認定資格です。
カプセル内視鏡とは、およそ2cmのカプセル内視鏡を患者様に服用してもらい、小腸の中を撮影する検査で、小腸の病変を診断します。
患者様への負担も少なく、注目が集まっている検査の一つです。
画像を読解する技術が求められることから、読影支援技師の需要が高まっています。
看護師が読影支援技師を取得するには、下記の基準を満たす必要があるでしょう。
准看護師の場合、消化器内視鏡技師を取得していなければ受験できないので要注意です。
日本口腔ケア学会認定資格は、日本口腔ケア学会によって定められた資格です。
口腔ケアの知識、技術の普及、質の向上による国民の福祉への貢献を目的としています。
難易度や取得ハードルによって、1~5級まで分かれているのが特徴です。
口腔ケアの基礎や症状別のケア方法など、口腔全般に関する知識が深まるので、消化器疾患を抱える患者様が多い内視鏡室でも役立つでしょう。
栄養サポートチーム専門療法士 (NST専門療法士)は、日本栄養治療学会が認定する資格です。
看護師が資格を取得するには下記の条件を満たすことが必要です。
消化器疾患の患者様は食生活に支障をきたし、栄養状態に影響していることもあります。
満足できる食生活が送れるように患者様を支えたい看護師におすすめの資格です。
ここでは消化器内視鏡技師を目指す看護師によくある質問を紹介します。
消化器内視鏡技師の受験者は、第一種対象者(看護師や薬剤師など国家資格取得者)と第二種(准看護師)に分けられます。
第一種対象者は、消化器内視鏡全般に関する試験を受けるのに対し、第二種対象者は別途で解剖学、生理学、薬理学などの基礎的医学試験も受けなければなりません。
試験範囲が広くなるので、医学的知識についてもしっかり学ぶ必要があるでしょう。
パートタイム勤務でも、学会の参加数や症例数といった受験資格を満たせば、消化器内視鏡技師の受験資格を得ることは可能です。
ただし、受験資格を満たしているかは、書類審査会で審査されます。
受験申し込み後、郵送で書類審査の合格通知が届くのを待ちましょう。
消化器内視鏡技師は、総合病院の内視鏡室をはじめ、消化器系の病院・クリニックで活躍したい看護師にぴったりの資格です。
内視鏡に関する専門性を高められるほか、自信を持って業務を続けやすくなるなど、さまざまなメリットが期待できます。
ただし、取得ハードルが高いほか、資格維持のための自己研鑽も欠かせません。
消化器内視鏡技師以外にも、読影支援技師や日本口腔ケア学会認定資格など、ほかの資格取得も視野に入れながら、スキルアップを目指してみましょう。
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