
「スキルアップのために心電図検定を受けたい!」と考えている看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、心電図検定の概要や受験するメリット、受験までの流れなどについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、心電図検定が自身のキャリアに合った資格なのか分かり、取得を検討できるでしょう。
心電図検定に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
心電図検定とは日本不整脈心電学会による検定です。
ここでは、心電図検定の対象者や級別の難易度について、分かりやすく解説するのでご覧ください。
医師・看護師・臨床検査技師・医療系学生・医療関連業者のほか、心電図に興味を有する方であれば受験可能です。
医療従事者ではない方や、学会の非会員でも受験でき、受験のために会員になる必要もありません。
受験資格が定められていないことから、非常に人気のある資格です。
1~4級に分かれており、どの級から受験しても問題ありませんが、併願は不可となっています。
看護師は難易度の低い3・4級の受験者が多いです。
ここでは級別の難易度をそれぞれ紹介します。
4級では心電図の基礎に関する問題が出題され、モニター心電図やホルダ0心電図、12誘導心電図の基本的な所見が問われます。
循環器勤務数年の医療従事者や、心電図に興味のある医学生などが対象です。
心電図の判読に慣れていない看護師や、臨床経験の浅い看護師でも受験しやすいでしょう。
3級は基礎~中程度の判読力が求められ、12誘導心電図が題材です。
基本的な心電図所見以外に、危険な不整脈や臨床現場でよくある不整脈に関する問題が出題されます。
一般臨床医や循環器科に勤務する中堅の医療従事者に向いているでしょう。
2級は中程度~高度な判読力が問われ、3級と同様に12誘導心電図が題材となります。
出題範囲が下記のように幅広いのが特徴です。
一般循環器医や、循環器科に勤務するベテランの医療従事者を受験対象としています。
1級は、心電図のエキスパートを目指す方を対象としており、12誘導心電図に関する高度な問題が出題されます。
心電図所見から冠動脈の狭窄部位を推定するなど、患者様の状態・疾患・病態から起こりえる変化についても問われるでしょう。
心電図だけでなく、疾患に関する知識も必要不可欠
また、1級合格者のうち、高得点者は「マイスター」として認定されます。
心電図検定は心電図の読み取りに特化した資格であり、医療現場で活躍する看護師が取得するとさまざまなメリットが期待できます。
看護師が心電図検定を受けるメリット・魅力は下記のとおりです。
それぞれのメリットについて詳しくお伝えするので、どのようなメリットが期待できるのか確認してみましょう。
心電図検定の取得にあたって、波形の基本的な読み方から不整脈や虚血性変化の異常所見まで体系的に学べます。
明確な根拠をもって心電図を判断できるようになり、自信をもって報告・対応ができるようになるでしょう。
また、異常の早期発見や、適切な初期対応につなげれられるのも大きな強みです。
急性期領域では、患者様の容態が急変するリスクが高く、些細な変化でもいち早く察知するスキルが求められます。
バイタルサイン値や血液データ以外にも、心電図の波形は患者様の容体を知るための重要な観察項目の一つです。
特に心筋梗塞や致死性不整脈といった緊急性の高い場面において、心電図検定の学習で得た知識は役に立つでしょう。
心電図検定は専門性を証明できる資格として、転職や昇進時の強みになります。
特に循環器内科や心臓血管外科のほか、高度急性期病棟へのキャリアチェンジを検討している方におすすめです。
資格そのものが給与に直結するケースは少ないものの、キャリアの幅を広げてくれる資格と言えるでしょう。
「どうやって心電図検定を受ければいいのか分からない」と困っている方は少なくありません。
そこで、心電図検定を受けるには、下記の内容について把握しておく必要があります。
具体的なスケジュールもお伝えするので、計画的に受験の準備を進めたい方はチェックしてみましょう。
受験申請から合格までの流れは下記のとおりです。
| 8月初旬~9月上旬 | 日本不整脈心電図のWEBサイトよりマイページの登録を行う |
| 8月半ば~9月初旬 | 各受験地の申し込みが開始するため、マイページより申し込む |
| 11月中旬 | 受験票が発送される |
| 12月半ば | 申し込んだ会場にて受験する |
| 1月ごろ | 日本不整脈心電図のWEBサイトで合否が発表される |
心電図検定を受けるには、まず日本不整脈心電図でマイページ登録を済ませておく必要があります。
心電図検定の試験日は毎年12月中旬の土日となっており、2025年度の心電図検定は下記のように開催される予定です。
| 級 | 試験日 | 試験時間 |
| 1級 | 2025年12月14日(日) | 10:20~12:00 |
| 2級 | 2025年12月13日(土) | 10:20~12:00 |
| 3級 | 2025年12月13日(土) | 14:20~16:00 |
| 4級 | 2025年12月14日(日) | 14:10~15:30 |
受験する級によって日時が異なるので、受験する級の試験日時をしっかり確認しておきましょう。
なお、試験会場は下記の8会場となっています。
| 受験地 | 申し込み開始日 |
| 福岡 | 2025年8月18日(月) |
| 大阪 | 2025年8月20日(水) |
| 神戸(2・3級のみ) | 2025年8月22日(金) |
| 仙台 | 2025年8月25日(月) |
| 大宮 | 2025年8月27日(水) |
| 名古屋 | 2025年8月29日(金) |
| 札幌 | 2025年9月1日(月) |
| 東京 | 2025年9月3日(水) |
試験会場の座席はあらかじめ決まっているため、定員に達すると申し込みが締め切られます。
8月半ばから9月初旬にかけて申し込みが開始されるので、受験したい会場の申し込み開始日をしっかりチェックしておきましょう。
心電図検定はいずれの級もマークシート方式で、出題数は50問です。
試験時間は4級のみ70分程度、1~3級は90分程度となっています。
併願受験はできないため、まずは4級から取得し、3級へステップアップする看護師が多いです。
日本不整脈心電学会によると、検定料は下記のように定められています。
| 級 | 1級 | 2級 | 3級 | 4級 |
| 検定料 | 10,000円 | 8,000円 | 6,000円 | 5,000円 |
検定料のほかに、コンビニ決済で250円、クレジット決済で330円のシステム利用料がかかります。
当日に受験を休んでも、検定料の返金や次回試験移行への繰り越しはできないので注意してください。
日本不整脈心電学会によると、2024年12月に実施された検定の合格者や合格率は下記のとおりです。
| 1級 | 2級 | 3級 | 4級 | |
| 出願者(名) | 4,904名 | 7,238名 | 7,238名 | 4,420名 |
| 受験者(名) | 4,144名 | 6,331名 | 6,398名 | 3,741名 |
| 合格者(名) | 2,068名 | 3,722名 | 4,778名 | 3,009名 |
| 合格率(%) | 49.9% | 58.8% | 74.7% | 80.4% |
看護師の受験者が多い3・4級の合格率は70~80%台であり、比較的難易度は高くないと言えます。
一方、1・2級の合格率は40~50%台と、3・4級に比べて大きく下回るため、難易度が高いことがうかがえるでしょう。
心電図検定は級によって難易度が異なるため、自分に合った勉強方法を取り入れることで合格を目指せます。
ここでは、心電図検定の勉強方法をいくつか紹介するので参考にしてみましょう。
心電図検定は過去問が公開されておらず、日本不整脈心電学会から公式の問題集が出版されています。
公式問題集は2・3級に相当する問題が111問掲載されており、心電図検定の勉強に役立つでしょう。
ただし、業務中に心電図の判読に携わる機会の少ない看護師は、公式問題集で学ぶ前に入門的な書籍や動画で入門的に学んでおくのがおすすめです。
「書籍では心電図の理解が難しい」という方は、日本不整脈心電学会の「心電図フロンティアセミナー」の受講を検討してみましょう。
初級~中級向けのコースが開催されており、難易度に合わせたセミナーを選べます。
e-ラーニングで配信されるため、時間や場所を選ばずに学びを深められるのが魅力です。
循環器領域のスキルアップに役立つ資格は、心電図検定だけではありません。
心電図検定は心電図の読み取りに特化していますが、急変時対応や心電図の療養指導など、さまざまな知識を習得できる資格もあります。
そこで、心電図検定以外にスキルアップにおすすめの資格を紹介するので、資格取得にお役立てください。
急性期ケア専門士は、日本急性期ケア協会が定める民間資格で、急性期ケアや急変対応に関する知識・スキルを身につけることができます。
実務経験が2年以上あれば受験できるため、臨床経験の浅い看護師でも気軽に挑戦しやすいでしょう。
循環器科や高度急性期病棟など、急変リスクの高い職場に勤務する方におすすめです。
心不全療養指導士は 日本循環器学会による認定資格で、2021年度より開始された新しい制度です。
心不全の発症・重症化予防のための療養指導に従事する医療専門職の資質向上を目的としています。
受験資格は看護師資格以外に下記の全てを満たさなければなりません。
受験ハードルはやや高いものの、心不全ケアに関する専門性を高めたい方にぴったりです。
BLSプロバイダーとは、日本ACLS協会による資格で、心停止後の救命の基礎の習得を目指します。
医療従事者だけでなく、一般市民も受講対象者となっていることから、新人看護師やブランク明けの看護師でも受講できるでしょう。
また、将来的にACLSプロバイダーにステップアップすれば、より専門性を高められるのも魅力です。
ここでは、看護師の心電図検定についてよくある質問を紹介します。
看護師免許のような国家資格ではないものの、心電図検定は履歴書に記載できます。
心電図判読の専門知識を持つ証明としてアピールできるだけでなく、「学習意欲が高い人材である」と高評価につながる可能性が高いです。
検定合格後は、履歴書の資格欄や自己PR欄に記載すると良いでしょう。
心電図を判読する機会が少ない看護師でも、計画的な学習を行えば十分に合格可能です。
特に4級は医療従事者ではない方も受験対象となるため、基礎的な波形や不整脈の判読など、難易度は高くありません。
日常業務で心電図に触れる機会が少なくても、試験対策を通じて着実にスキルを身につけられるでしょう。
心電図検定は心電図の読み取りに特化しており、受験資格が定められていないことから、医療従事者以外からも人気が高い資格です。
自分のレベルに合った級を選んで受験できるため、臨床経験の浅い看護師でも気軽に受験しやすいのも魅力と言えます。
また、過去問は公開されていないものの、公式の問題集やセミナーを活用して、十分合格を目指すことが可能です。
心電図判読に自信を持ちたい看護師や、キャリアアップしたい看護師は、心電図検定に挑戦してみましょう。
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