
ここは神聖な看護の職場…のはずが、個人的な感情で仲間を作り、本来の目的である看護の仕事がやり辛くなって、辞めたいとさえ思う…。
個人個人はいい人なのに、集団になると集団の意識から逃れづらくなり、誰かを非難したり、嫌ってしまったりして、業務が円滑にいかなくなるという残念なケースが実際にあるようですね。
複数の人々が集まれば、考え方や立場の違い、性格の違いやちょっとしたすれ違いなどで、こうした派閥ができてしまうことがあるようです。
もし、そんな派閥仲間が、特定の誰かの悪口を言っている場面に遭遇してしまったとしたら、あなたはどうしますか?
今回は、私が実際に出遭ってしまったそうした場面での出来事をお話したいと思います。これは一例ですが、こうした場面で取るべき良い方法とはどんなものか、参考までにお読みいただければと思います。
記録を書こうと私がナースステーショに戻った時、先輩たちが何やら集まって、ひそひそ話をしていました。
先輩たちの声色や表情から、それがあまりいい話ではないと感じ、私はできるだけ距離を取りましたが、今日の非番であるAさんのことを噂しているのが耳に入ってしまい、少し嫌な気分になりました。
同じ空間にいて、聞こえないふりをし続けるのも難しい状況です。
話に混ざるべきか?同調しないときらわれてしまうのだろうか?そんな怖さも感じました。
でも、私はAさんに対して、特別嫌な感情は持っていませんし、嫌な事をされたわけでもありません。例え、Aさんと私の間で何かあったとしても、それは当人同士でその時に話し合うべきで、本人のいないところでみんなに広めたいとは思えませんでした。
ここで仕事すると気になってしまうし、声をかけられると話に加わらなきゃいけなくなるかもしれません。
だけど、今戻ってきたばかりで、記録を書くのをやめて、すぐに出て行くのはちょっと不自然でした。
そんな時でした。
別のB先輩がナースステーションに戻ってきて雰囲気を察すると、私に「さあ、足浴をやろう。手伝ってくれる?」と呼びかけ、病室へ連れだしてくれたのです。
ひそひそ話の先輩たちにもそれは聞こえたので、私がナースステーションを出ていっても、とくに気にとめていないようでした。
先輩と一緒に患者さんの足を洗いました。
「だいぶ足が綺麗になりましたね」と声をかけると、患者さんはニッコリ。
気持ちよさそうな笑顔に、私もうれしい気持ちになりました。
ただ、一生懸命患者さんのことを思った時間でした。
もしあのままステーションにいて、話に混ざるかなんとなく聞き耳を立てて時間を過ごしていたら、そんな気持ちは得られなかったでしょう。
B先輩は、ひそひそ話をしていた先輩がたの話題にはいっさい触れなかったので、そのことも私をほっとさせました。
ここであの先輩たちのことを話すと、こちらも意図せず陰口になってしまうのです。
そのかわり、片付けをしながらB先輩は言いました。
「私はね、患者さんの所にいるとなんだかホッとするんだ。逆にたくさん助けてもらっちゃってるのかもね。お風呂に入っても、足が拘縮していて意外と汚れが溜まってしまっている方もいることに気づいてね、空いた時間は足浴していこうって決めたの。見かけたらさ、手伝ってよ!」
私は「手伝わせてください!」と快く返事をすることができました。
B先輩は私の尊敬する先輩の一人です。
もし私が患者さんの立場だったなら、こんな優しい看護師さんに看てもらいたいと思います。
みなさんはどう感じましたか?
派閥に入ろうと思っていなくても、巻き込まれてしまうことがあるかと思います。
でも、派閥を上手く逃れている、“本当に優しい看護師“も身近にいるかもしれません。
そんな看護師を見習って、こうした派閥に加わらない方法を学べるといいですよね。
私もB先輩のような振る舞いができる看護師になりたいと思いました。
このお話が、派閥のある環境で悩んでいる人や陰口などに参加したくない人の困ったときの参考に、少しでもなるといいなと思います。
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