
名古屋にあるシンデレラ&ダヴィンチクリニックで、美容外科・美容皮膚科・アートメイクに携わる看護師の佐藤さん。リーダーとして新メニュー提案やセミナー登壇もおこなっており、年収はなんと病棟時代の約2倍に増えたそう。
一見順調なキャリアに見えますが、病棟から美容に転職した当時、オペ室は未経験。教育体制もマニュアルもない中必死に喰らいついたといいます。
「20年後も美容看護師として働き続けたい」そう語る彼女に、美容看護師として長く活躍するための考え方を伺いました。
看護師10年目。三次救急病院の整形外科病棟で4年間勤務。その後、美容皮膚科・美容外科クリニックでの勤務を経て、シンデレラ&ダヴィンチクリニックに転職。現在はリーダー看護師として美容医療に携わりながら、アートメイクや、レーザーによるアートメイク除去治療も担当。美容医療認定看護師の資格を保有し、幅広い美容医療に従事している。
――看護師5年目に、病院から美容クリニックに転職されたとのこと。そもそも美容を目指したのはどのタイミングだったのでしょう?
佐藤:看護学生時代から美容クリニックに通っていて、その頃から「いつかは美容看護師に…」と憧れていました。
ただ、当時は今以上に「新卒で病棟を経験しないなんて信じられない」という空気感が強くて。自分もまずは基礎を身につけたくて、整形外科病棟で4年働きました。
――そこからの美容転職。転職当初はどうでしたか?
佐藤:大変でしたね…!オペ室未経験でしたが、転職先(※前職)は教育方針もマニュアルも何もなくて。
オペの必要物品やメスの渡し方、患者さんとのカウンセリング方法まで、ひたすら先輩の動きを見てメモして、自腹で購入した本で家でも勉強して……必死に喰らいつきました。
ただ、ずっと夢見ていた仕事だったので、努力を努力と思わないくらい楽しかったです。

――病棟4年を振り返って、転職タイミングとしては良かったですか?
佐藤:そう感じます。採血・注射・点滴スキルに加えて、患者さんとの関わり方も病棟の経験が生きています。病棟も美容も、患者さん一人ひとりにに合わせた看護が大事なので。
例えば、お酒が好きで毎日酔っぱらって家に帰る方が「肌荒れに悩んでるんです」と相談してくださったとします。その方に手間のかかるクレンジング用品を勧めても続かないじゃないですか。肌の状態だけでなく生活まで見てアセスメントする。こういうスキルは、病棟で4年働いたからこそだと感じます。
――現在は、美容外科・美容皮膚科に加えて、アートメイクにも携わっているそうですね。
佐藤:はい。始めたきっかけは、今のクリニックで先輩に「アートメイクやってみない?」と声をかけられたことです。キラキラしていて楽しそうだったし、本来ならスクール代が何十万円もする技術を教えてもらえるなら…と軽い気持ちでした(笑)。

佐藤:気づけば、のめり込んでもう3年目になります。
でも「キラキラしている」は違った。全然楽じゃない。アートメイクって実は一度習ったら終わりではなくて、新しい技術や習得したいことが次々と出てくるので常にアップデートが必要なんです。パウダー技法1つを取っても、インクそのものも、入れ方も違うので。
だから私は3年目の今でも、経験者向けのスクールで学び直しています。自宅にも練習用の道具と人工皮膚を置いていて、気づけば4時間練習していた、なんて日もあります。
大変ですが、技術を磨けば、最終的に集客という形で自分に返ってくるんです。業界内で活躍されているアーティストさんは、皆さん同じかなと。
病棟時代は、「ナースコールを取る・取らない」とか、スタッフのモチベに差がありましたが、頑張りが100%自分に直結する今の環境のほうが、自分に合っていると感じます。
――アートメイクのレーザー除去にも力を入れられているのだとか。
佐藤:アートメイクをしていると、「汚くなってきた」「薄くしたい」「消したい」というお悩みを聞くことが本当に多いんです。それに応えるために、レーザー除去を新メニューとして導入しました。施術後すぐに変化を感じていただけるのがやりがいです…!
ただ、そもそもアートメイクって、複数の色味が複雑に絡み合ってつくられているので、全員が1回の施術で理想の状態になるわけではないんです。
ここで、前職のクリニックで培ったカウンセリングスキルが生きてきます。事前に期待値をすり合わせておけば安心して施術を受けていただけますし、トラブル予防にも繋がります。
――そのほか、Instagramでの発信にも注力されておられますよね。
佐藤:そうですね。自分の学びを発信して、それがきっかけで集客や指名につながるのは嬉しいことです。
――単刀直入にお聞きするのですが…美容看護師になって年収は上がりましたか?
佐藤:そうですね。基本給に加えて、アートメイクなどの頑張りがそのまま給与に反映されるので、年収は病棟時代の2倍になりました。
――本業に加えて自己研鑽やSNS発信と精力的な佐藤さんですが、プライベートな時間も取れているのでしょうか?
佐藤:全然ありますよ!オペが伸びない限り残業はないですし、実は今日もちょうど5日間のタイ旅行から帰ってきたところです(笑)。もちろんシフト調整は必要ですが、長期休暇も取りやすい環境なので、海外に行くスタッフは多いです。

私がタフに頑張れるのは…仕事とプライベートをくっきり分けてないからかな。
アートメイクを専門にすると、どうしても継続的に勉強や練習が必要なので。でもそれすら楽しいんです。「努力しなきゃ」ではなくて、自然と知りたくなる、というか。
―—美容看護師としてキャリアを拓き続ける佐藤さん。働くうえで大切にしていることは何ですか?
佐藤:「お客様をきれいにしたいという気持ち」「自分自身の美意識」「学び続ける姿勢」の3つですかね。
――ひとつずつお聞きしてもいいですか。
佐藤:一番大切なのはお客様をきれいにしたいという気持ちです。
お客様にとってどんな治療やスキンケアが適切か、目の前のお客様にとって何が一番いいのか。
そういった姿勢が、自ずと指名や集客にも繋がるんだと思います。
――2つ目の「自分自身への美意識」について教えてください。
佐藤:日常的にInstagramで情報収集をしていて、新しく化粧品や施術が出れば、自分自身で試してみることもあります。やっぱり私たちが綺麗でいたほうが、お客様への説得力が上がりますよね。

――3つ目の「学び続ける姿勢」についてはどうでしょうか?
佐藤:自主的に学会に行き、隣の席の方に話しかけて横のつながりを作ったり、流行りの施術や機械を勉強して院長に提案したり。
新しい情報を貪欲に学び続けています。

――美容転職を考える人で「長く続けられないんじゃないか?」と悩む人も多いです。佐藤さんが思い描く、5年後、10年後、そして20年後のキャリアを教えてください。
佐藤:5年後、10年後は…今とそんなに変わらず働けていると嬉しいですね。20年後も美容看護師を続けたいです。
ただ、美容看護師って、現場で施術を続けることだけがゴールではなく、その先にもいろいろなキャリアの可能性が広がっている仕事だと思うんです。
たとえば、医療機器や美容機器メーカーで勤務するという道もありますし、技術指導をおこなうなど、現場の後のキャリアを切り拓いている先輩たちの姿も見てきました。
――最後に、美容看護師を目指す方へメッセージをお願いします。
佐藤:美容が好きなら、諦めないでほしい!美容看護師、とっても楽しいですよ。病棟とは業務内容が変わるので不安かもしれませんが、昔の私みたいにオペ介助の経験がなくても、アートメイクに関してセンスや絵心がなくても、努力でカバーできます。
ただ、自分に合った場所を選ぶことは大切です。
例えば、脱毛専門のクリニックだと、時間単位でこなすのでスピード感を好む人がマッチしそう。お客様とじっくり関わりたいなら、個人の美容皮膚科や保険診療も行っているクリニックが選択肢になるかと思います。外科は忙しく大変な場面が多いですが、その分お給料も良いです。
あとは、大手か個人か。大手はマニュアルや新人研修が整っているし、ライフイベントによって転勤が可能なこともあります。小さいクリニックは院長との距離が近くて、自ら業務改善を提案しやすいのが魅力です。
美容に興味がある人には、「美容クリニックで働きたい」だけで選はず、自分がどんな美容看護師になりたいのか、どんな働き方ならワクワクできるのかをよく考えてほしいです。
少しでも美容に興味があるなら、その気持ちを大切にして、一歩踏み出してみてください。美容業界を一緒に盛り上げていきましょう。
以上、美容クリニックで活躍されている佐藤ちほさんにお話を伺いました。
オペ未経験から努力を重ね、アートメイクを専門にされてからも継続して勉強されている姿に、「貪欲に学び続けたい」という言葉の説得力を感じました…!
佐藤さんが語ってくれた「自分に合った場所選び」に関しては、転職支援サービスの「レバウェル看護」がお力になれるはずです。
最後に、美容への転職を数多く見てきたキャリアアドバイザーの視点から、「後悔しない美容転職のためのポイント」をお伝えします。
美容看護師は「日勤のみ」「高給与」という条件面に注目されがちですが、実は、転職したものの医療機関に戻りたい…と感じる看護師さんも多いんです。事前に知っておいてほしい点をお伝えします。
1つ目は、患者様ではなくお客様への対応に変わること。自由診療では、お客様は全額自己負担で決して安くない施術料を支払っています。病院での感覚のまま接すると「不愉快だから担当を変えてほしい」とクレームが入ることも珍しくないです。
2つ目は、シフトに関して、土日祝が商戦期の業界なので土日祝は基本的に休めないこと。友人やパートナー、家族と予定を合わせたい方にはギャップになります。勤務時間が20時~と遅くなることも。
3つ目は学び続ける必要があること。佐藤さんのお話にもあったように、美容医療は新しい技術やトレンドが次々に登場します。プロとして学びながらアップデートしていく必要があるため、本当に美容が好きで情熱がないと続かないです。
ただこうしたギャップは事前に知っておけば後悔を防げますし、病院の数倍難易度が高い美容の面接も、準備がものをいう世界で、書類準備・面接練習にしっかり時間をかければ内定率を上げられます…!
そもそも美容の環境が自分に合うか、レバウェル看護にはどんな美容の求人があるか、そして条件面では分からない職場の内情も含めて、私たちに気軽にご相談くださいね。
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ぽにょ
2026年7月28日 12:19
充実しててうらやましい😭