
今回話を聞いたのは、大学病院・一般病院から美容クリニックへ転職したかおまかろんさん。
一時はキャリアチェンジに葛藤もあったものの、いざ美容に転職すると、仕事内容とメンタル面がガラッと変わって毎日楽しく働けるようになったとのこと。
そんな彼女に、美容クリニックでの仕事内容や新しく身についた看護技術を伺いました。
美容看護師になるにはどうすればいいか知りたい方や、「やりがいを持って働きたい」と悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
ーー大学病院と一般病院で計10年働いていたとのことですが、退職理由はなんだったのでしょうか?
かおまかろん:大学病院を辞めたのは結婚を機に…と言いつつ、年数が上がるにつれてリーダーを任せられたりと責任が大きくなって…残業時間も毎日3時間は当たり前、理不尽なお局もたくさんいて、メンタル的に辛かったからです。
2つ目の職場は療養型病院だったので患者さんがほぼ寝たきりで、意思疎通もあまりできず、「自分のやりたい看護じゃないかも…」と感じました。同時に、何か新しい刺激的な仕事をしたいな…と思うようになって。それが退職理由です。
ーーそこから、なぜ美容の道に進もうと思ったのですか?
かおまかろん:もともと美容に興味があって。今30代前半なんですが、「若いうちに美容の分野に挑戦しておきたいな」と思い、転職を決めました。

ーー美容看護師になるまでに葛藤もあったとか。詳しく教えてください。
かおまかろん:美容に興味があるとはいえ、病院に入院している患者さんの看護もすごく好きだったんです。それに学生時代から、命に直結する場面での看護やホスピス病棟の入院患者さんのケアが私の理想で。
だからプライドじゃないですけど、美容分野に行くことに迷いがあったのと、「美容に行ったら、普通の看護師に戻れないのでは?」という思いも強くて…。ずっと踏ん切りがつかない状態でした。
そんなとき軽い気持ちで美容看護師について調べたら「美容は若いほうが有利。30代だと遅いかも…」と言われて。それで、今が私にとっては1番若いんだから、今やるしかない!と転職を決めました。
実際に転職してみたら、もともと描いていた看護師像にこだわらず、今自分がやりたいことをやっている方が「生き生きしてて良いな」と考えるようになりましたね。
しばらく美容看護師をやって、落ち着いたころにまた病棟に戻っても良いかなと思っています。

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2人のお子さまを育てながら転職活動を進めたかおまかろんさんですが、さまざまな工夫や苦労をされたといいます。実際にどんな転職活動だったのか伺いました。
ーーどのように転職活動を進めたのですか?
かおまかろん:転職エージェントを活用して求人情報を収集したり、美容クリニックのホームページを見たりして、職場を探しました。
ーーエージェントには、どんなサポートをしてもらいましたか?
かおまかろん:やりたい仕事や譲れない点をお伝えして、求人の候補を絞ってもらいました。直近で何人辞めたとか医師が優しいとか、細かい部分まで教えてくれるのが助かりましたね。
気になる職場があればインスタグラムも見たりして。職場の雰囲気や、スタッフ同士のやり取りをチェックするのに向いていますよ。
ーー美容クリニックのなかでも、なにを決め手に職場を選んだのでしょうか?
かおまかろん:理想の働き方や労働条件をしっかり絞って、マッチする職場を選びました!
私の場合は、大きく2つ希望がありました。
①土日祝休み
美容クリニックって、土日祝や夜遅くも営業しているところが結構多いんです。
でも私の場合は子どもが2人いて、旦那の仕事の関係でほぼワンオペ育児なので、土日祝は休日じゃないと難しくて。
②保険診療もやっている
これは、将来的に病院に戻る可能性も考えて条件に入れました。

選択肢はかなり絞られましたが、最終的には希望通り、自由診療の美容外科、美容皮膚科と、保険診療の形成外科、皮膚科が混ざっていてどちらの看護もできる職場に決めました!
自分にピッタリの職場を見つけるのは大変ですが、ミスマッチって誰も幸せにならないので、自分の譲れない条件は何か?をよく考えると良いと思います。
「仕事が楽しいと思えるようになった」と話すかおまかろんさん。転職前後で、仕事内容や気持ちがどう変化したかを見てみましょう。
ーー美容クリニックに転職して、業務内容はやはり結構変わりましたか?
かおまかろん:正直180度変わった感じがします。今は、命に直結することや急変のリスクがほとんどないのと、オムツ交換などお下の世話がなくなりました。

やりがいで言うと、内科の場合、患者さんの回復は検査データの結果でじわじわと分かるんですが、美容外科や形成外科の患者さんだと、肌の変化や傷の治りがその日のうちに目に見えて違いが分かるんです。綺麗になったって喜んでくれるのが、私も嬉しいですね。
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ーー転職してから新たに習得できた知識や技術はありますか?
かおまかろん:美容外科、美容皮膚科でいうと、
これらは看護師がやることも多いので、一から教えてもらいました。

形成外科、皮膚科でいうと、怪我をした人の傷の処置や滅菌処理の方法を学びました。
病院時代は内科だったので、手術に入るのも初めてで…。と言っても、ワキガの手術や腫瘍を取る手術など1〜3時間のものですが、その介助にも入るようになりました。
ーー逆に、病棟看護師時代に学んだことで、今活かせているスキルや技術はありますか?
かおまかろん:採血と点滴は今でもやっています!問診でも、患者さんの既往歴や内服薬を見て、いちいち調べなくても理解できるのはスムーズですね。
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ーー収入に関してはどうですか?
かおまかろん:美容分野は一般的に収入が良いイメージで人気だと思うんですが、私の場合は大手ではないのとパート勤務なので、収入はかなり減りました。
病棟時代は常勤で夜勤も月5〜7回入っていたので、月収が34万円くらいでした。
美容クリニックも初めは常勤で働いていたんですが、保育園からの呼び出しで有給を消化してしまって。そこで週に3〜4日、1日8時間勤務のパートに変えたので、月収が約20万円に減りました。
ただ私が今回の転職で優先したのは、美容分野という点もそうですが、家族との時間だったんです。子どもの幼児期は今しかないのと、小学校に上がったらきっと「ママ、ママ」って言ってくれなくなっちゃうと思うと、今が一番大事だなと。
労働時間も以前の5〜6割に減らせたので、これで良かったと思っています。
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ーー転職をきっかけに、気持ちの変化はありましたか?
かおまかろん:メンタル面に関しても大きく変わりました。病棟で働いているときは残業や人間関係で毎日辛くて辛くて…。
でも今は好きなことを仕事にしているのと、職場のスタッフが仲良しなので、毎日楽しく働いています。
美容系の人はやっぱり美意識が高くて、休憩中もサプリやスキンケアなど美容トークでよく盛り上がりますね(笑)。
ーー転職して良かったお話はたくさん聞けたのですが、逆にこれはデメリットだなと思うことってありますか?
かおまかろん:点滴や採血はやりますが、そのほかの看護技術はやる機会がないですし、薬の知識も忘れつつあるのが正直不安です。
ほかには…今の職場ではボーナスが出なかったこともあり、給料が良いとは言えないですね。先生の定める収益に達成しなかった、という理由でした。
今のスタッフはお金重視の方が少ないので、みんな「しょうがないね」みたいな反応でしたが、もっと稼ぎたいと思っている方は辞めちゃいますね。
よくいわれる売上ノルマはないんですけど、毎月の集会でクリニックの収益について話をされることもあり、少し負担に感じます。
大変だなと感じるのは、接遇面でしょうか。対象が患者さんではなく「お客さま」になるため、敬語と笑顔は当たり前。一つひとつの声かけも丁寧かつ相手に配慮した関わり方が必要です。
病棟看護師から美容看護師に転職したかおまかろんさんに、気になる質問を2つしてみました。
かおまかろん:5つあげます!
①美容好きの人
髪色・ピアスが常識の範囲内で自由だったり、モニターとして美容施術を無料で受けたり、ドクターズコスメを半額で買えたりするので。
②学び続けられる人
今までの知識や技術が役に立たない場面も多いので、新しいことを学ぶ姿勢が大切です。
③コミュニケーションが取れる人
お客さまの希望を聞いたり施術後のケアについてお話しするため。美容クリニックは、看護というよりサービスが大事になる場面も多いんです。
④事務作業もイヤじゃない人
大学病院だと業務分担がハッキリしているかもしれないですが、クリニックだと看護以外の仕事もやらなきゃいけないので。
たとえばこれらは全部看護師がやります。
⑤生活リズムを整えたい人
美容クリニックは夜勤がないですし、予約診療だと残業も少なく、勤務時間がある程度決まってくるので。
かおまかろん:実際に私もそうだったので、問題ないと思います。今の職場では手術の介助や傷の処置があるので、手術室の経験者も多い印象ですが。
1から教えてくれる職場であれば全然大丈夫です。
かおまかろん:看護師人生は長いですが、もし働き方や人間関係などで悩んでいたり今の仕事が辛いと感じたりしているなら、転職に挑戦してみるのも良いかなと思います。
私も昔は「美容看護師は絶対にない」と思ってましたが、今は楽しく仕事ができているので、一歩を踏み出して良かったと感じています。
最近の私自身のチャレンジで言うと…眉アートメイクの資格を取ったので、美容クリニックとの掛け持ちを考えています。アートメイクって、医師の力に頼らず看護師が1人で施術を完結できるのが魅力的だなと思っていて。

興味があることに対して理由をつけて諦めるのって、簡単にできるじゃないですか。でも、私が自分の興味を追求するのは「あのときやっておけば良かった…」と後悔したくないからです。
働き方を見直そうと思ったら、まず譲れない条件を自分の中でじっくり考えてみるのがオススメですよ。
以上、大学病院・一般病院から美容クリニックへ転職したかおまかろんさんにお話を伺いました!
今この記事を読んでくださった方の中にも、「美容は気になるけれど…」と迷っている看護師さんがいるかもしれません。
同じように悩む看護師さんと数多く向き合ってきた「レバウェル看護」のキャリアアドバイザーの視点から、メッセージをお伝えします。
病棟で培った採血・点滴の技術や、患者様の状態を把握する力は美容でも活かせます。
一方で、患者様ではなくお客様としての丁寧な接遇や、美容医療の知識を継続して学ぶ姿勢が求められる環境です。
また、「日勤のみ・高給与」という条件だけで選んでしまい、土日祝勤務や遅い時間までの勤務、売上を意識する環境にギャップを感じて、病院へ戻りたいと考える方も一定いらっしゃるのが現実です。
美容クリニックは職場によって施術内容や教育体制、給与、休日がさまざまで、書類や面接で重視されるポイントも病院とは異なります。
レバウェル看護には美容分野の選考対策を専門に行うチームがあり、求人選びから書類添削、面接練習まで丁寧にサポートしています!興味がある段階から、ぜひご相談くださいね。
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編集:「レバウェル看護」編集部
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