プリセプティに伝えたい思いで、懸命にやっているはずの指導。
それなのに、なかなか伝わっている実感がなかったり、プリセプティの成長を感じられなかったりすると、指導疲れしてしまいますよね。
良かれと思って懸命にやっている指導でも、実は気づかないうちに、よくない失敗指導をしているかもしれませんよ。
せっかくの指導がむしろ逆効果になってしまわないように、今回は、ありがちなプリセプターの失敗談から、理想のプリセプターの指導方法について考えてみたいと思います。
まず、ありがちなのがプリセプターの話が長いことです。
私もプリセプティのときにプリセプターの話が長すぎて、眠気を堪えることで精一杯だったなんていう経験があります。
しかし、実際プリセプターになってみると、どうしても気合いが入り、教えてあげたい、できる限り理解を深めてほしいという気持ちから、つい話が長くなりがちになってしまうのです。
プリセプティに対して初めから最後まで説明しようとしてしまったり、業務で疲れていて集中力が切れ、話にまとまりがなくなってしまったりなど、仕事を頑張っているからこそですが、話が長くなりやすいのです。
しかし、長い話は理解しづらいばかりではなく、時間もかかってしまうので、かえってプリセプティの集中力を欠かせてしまいます。
プリセプティに指導をするとき、あらかじめ要点を捉えて短めにまとめておくと、効率的に伝えることができますよ。
話が長くなる原因の1つでもありますが、プリセプティに指導をしているうちに、だんだんマニアックな内容になってきてしまうというものです。
特に自分の得意分野では、本題から話が反れて膨らんでしまったり、学会で報告が増えている段階の内容を「旬の話題」として話すことがあるかもしれません。
しかし、これはプリセプティにとって効果的であるとは限りません。
プリセプティは内容や用語自体をまだ理解できないこともあり、基礎がしっかり習得できていないと歪んだ知識になってしまうこともあるのです。
言うまでもありませんが、プリセプティの時期は基礎知識や基礎となる技術をしっかり固めておくことが大切。基礎と同時期に応用について説明しすぎることは、あまり望ましくありません。
まずは、基礎的な内容を一緒に確認して、理解を深めることが重要です。基礎が身に付いてきたと実感できてから、少しずつ応用を伝えると効果的かと思います。
プリセプターになったばかりの時期は、とにかく一生懸命指導しようと熱が入りすぎてしまうことがあります。
また、会議などでプリセプター・プリセプティとの情報交換をすると、自分たちのペアが遅れを取っているのではないかと感じることもあるようです。
例えば、人よりもインシデントやヒヤリハットが多いプリセプティだと成長の遅れを感じたり、職場に馴染めていない(遅刻や挨拶などの生活面も含めて)と指導が悪いのかと不安になったりして、焦りが生まれてしまうことがあるかもしれません。
その結果、プリセプティに対して、つい厳しい口調で接してしまったり、しつこく指導や監視をしてしまうようになります。
しかし、これはあまり効果的だとはいえません。
プリセプティがプリセプターに頼りがちになる、プリセプティが必要以上に萎縮して信頼関係を形成することが難しくなる、といったことが起こってしまうからです。
プリセプティの成長や関係性が他のペアと比較して遅いと感じて気持ちが焦っても、他とは比較せず、個別性やペースに合わせた指導が大切です。
理想的なプリセプターの指導は、プリセプティが理解しやすく、簡潔でポイントを押さえた説明や指導ができることです。
また、自らの感情に左右された指導をしないことも大切。そのためには、まず自分自身を知ることも大きな手助けとなります。
自分がどういった傾向にあるか、指導の後に振り返ることも重要です。併せて、プリセプターの個別性を理解して、お互いによい関係を築けるといいですよね。
プリセプター制度は、プリセプターとプリセプティとが良好な信頼関係を気付けるかどうかが最大のカギとなります。
職場に配属されたばかりのプリセプティは、プリセプターのことを本当によく観察しているものです。
プリセプターは、自らを省みる客観性も持って、「プリセプティと一緒に仕事をしていこう」という思いをプリセプティに伝えていけると、良好な関係を築けるかと思います。
その努力が、プリセプティの成長とともに、プリセプターの学びにもつながっていくのです。
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