知識と経験不足が看護師にプレッシャーをかける?看護師不足を引き起こしている理由

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日本看護協会が全国の病院8,519件の看護部長を対象に調査したところ、看護師の離職率は10.8%で、新卒の看護師は7.5%という結果(2015年10月に調査)でした。

離職率が高いと言われているわりには、そこまで大きな数字には思えない気もします。しかし一方では、こんなデータもあるのです。


看護師の75%が辞めたい


日本医療労働組合連合会が32,372 人の看護師を対象に調査した2014年のデータでは、「仕事を辞めたい」と答えた人が75.2%いることが分かっています。これは、およそ4人に3人の割合です。

仕事を辞めたい理由として最も多かったのは、「人手不足で仕事がきつい」が44.2%。次いで「休暇がとれない」「夜勤がつらい」が30%以上となっていました。

また、「自身の実務能力を自己評価するなら」という項目では、「十分な看護ができている」と答えた人は 11.6%で、「できていない」が 57.5%でした。

75%の看護師が辞めたいと思っている現状のなか、自分の看護技術に不安を感じ、それに加え“過酷な労働”が追い打ちをかけ、肉体的にも精神的にも衰弱していることがうかがえます。

つまり、実際の離職は年間10人に1人の割合でも、現場では4人に3人の看護師が辞めたい状況に追い込まれているわけです。


いつも不安との戦い


看護師不足が続く現代の医療機関においては、看護学校を卒業したばかりの新人ナースにも即戦力としての役割を期待しているのが実情です。

しかし、高度医療に伴い新しい機器の扱いや薬剤の名前など覚えることが多く、さらにインシデントや夜勤など日々の業務で不安が重なると、すぐに戦力になれというのは困難な話。

以前に比べ最近は看護学校の実技時間も大幅に削減されており、1000時間ほどしかありません。なかには、看護技術を充分に習得できないまま卒業を迎える看護師もいるとか。

この状況下で現場に放り出され一人前以上の働きを期待されれば、不安やプレッシャーが重くのしかかって当然です。

プリセプターの指導で必死に学びながら、なんとか一人前の戦力になろうと必死にモチベーションを保ち“まずは今日の業務”をこなす日々。

熱い思いを抱きながらも過酷な現実に直面し、患者のために何かしてあげたいと思っても知識と経験不足で何もできない自分に自信を失い、やがて職場を去っていく看護師も少なくないようです。


看護師不足の現状


そうした不安やプレッシャーの積み重ねは非常に厄介な問題です。肉体的な労働のつらさは気力でカバーできても、知識と経験不足からくる緊張は精神的にこたえるでしょう。

命の現場で働く責任感を自覚しているからこそ不安やプレッシャーが大きく、その緊張が限界に達したとき看護師たちは自ら現場を去ることでメンタルを取り戻せるのです。

今後、ますます深刻化すると言われている看護師不足。年間5万人の新卒看護師が医療現場へと旅立ち、そのうちの8%は離職する現状。

そして、働きつつも辞めたいと思っている看護師が75%いるなかで、看護師不足の改善は非常に重要な課題となってくるのではないでしょうか。


ナースセンターの活用


厚生労働省の調査によると、看護師免許を取得していても医療現場で働いていない人(潜在看護師)は全国に70万人以上いるとのこと。

様々な事情を抱え職場復帰を断念している看護師も多く、こうした潜在看護師の再就職を支援するために日本看護協会は「ナースセンター」を設置しています。

看護師免許を所有していれば「住所や名前などの情報をナースセンターへ届け出る」ことで情報提供や復職のサポートを受けられるという制度です。

ところが実際はナースセンターの認知度が低く、潜在看護師や現職の看護師にあまり知られていません。

この制度が機能し、働きたくても働けない看護師の復職を上手くサポートすることができれば、現職の看護師の負担を減らすこともできるでしょうし、将来的な看護師不足の改善につながるような気もします。

そのほかにも看護師の転職や就職を支援している求人サイトも多様にありますし、より良い環境で働けるよう“自分の在り方”を見直してみるのもいいかもしれませんね。

参考:eナースセンター(日本看護協会)



まとめ


看護師不足の現状と看護師さんたちの気持ちについて考えてみました。あなたの現状はどうでしょうか?

プレッシャーに負けそうになっても、せっかく取得した看護師の資格は活かさないともったいないですよ。
上司への相談や転職などで、解決できるように動いてみてくださいね。

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