仕事
2017.3.3
転職活動を行う時は、活動のはじめからおわりまで志望先を慎重に見極めていくことが大切。採用されることが最終目標になってしまうと、志望先の情報をチェックし忘れたり、入職してから予想と違って、ガッカリする可能性もあります。
そこで今回は、転職に際して看護師が特に注意したいポイントを、転職で「こんなはずじゃなかった!?」と思った看護師の実体験をもとに考えて行きたいと思います。
勤務先の給与は、まず最初にチェックしたい項目です。
ひと口に給与と言っても、その内訳には大事な意味があるので、しっかり内容までチェックしたいですね。
「入職後に気づいたのですが、新しい職場には、毎年の昇給制度がなかったんです。絶対昇給しないというわけではないのですが、毎年必ずということでもなかったのです。そして、数年勤務されている方の話では、なかなか昇給する人はいないらしいです。給与って毎月のことなので、一月ではわずかでも年収で考えたら、昇給があるかないかはけっこう大きいですよね」
「全体の給与だけを見て求人を探してしまいました。入ってから後悔したことは、基本給が安かったことです。手当などで給与はよく見えるのですが、基本給が安いと、ボーナスも低いんですよね。基本給×何ヶ月分という計算なので。この差は大きいですよ」
他にも、ボーナスのない職場だったり、子供手当てが自分は対象外だったりと、確認していなかったためにがっかりする結果になったという方の声がありました。
求人情報で記載がない事項や詳しく書かれていないことは、面接の時に担当者に尋ねておくと安心かもしれません。
それぞれの病院がもつ特徴、特色をチェックします。病床数や病院の規模、何科があるのか、救急を受け入れているのか、院内の設備や広さなど、データや外観から判断できる特徴などは細かくチェックします。
「初めての療養病棟でよくわかっていなかったことがありました。この病院が受け入れている患者様は、介護度がとても高い方ばかりだったんですね。会話によるコミュニケーションも難しく、私が想像していた療養看護とは違っていたんです。最初はショックでしたが、今は、たとえコミュニケーションが取れなくても、患者さんとじっくり向き合うことはできると考え方を変えて、新しい看護を学んでいます」
「院内の設備がとても古くて、入ってから驚きました。医療器具などもそうですし、カートや器具など、全体的に年期が入っているものが多いですね。あと紙カルテだったので、やっと電子カルテに慣れて来た時だったので、けっこう面倒です。人間関係がすごくいい職場だったのが救いですね」
他にも、院内託児所の有無や休憩室の広さなど、働く環境や福利厚生なども確認したいポイントです。
求人や病院のホームページからだけでは病院の特徴が把握しづらい可能性もありますので、職場見学や患者として病院を利用するなどして、病院の特徴を比較検討しながら希望先を絞りこんでいくと良いと思います。
長く働くためには、休みに関する規定も忘れずにチェックしておきたいところ。特に休日休暇の表記については忘れずに確認し、1ヶ月の何日お休みがいただけるかを計算してみてください。
「求人には週休2日と書いてあったので、毎週2日は休めると思っていたのですが、それは完全週休2日のことらしいです。週休2日制は、週2回の休みが取れる週が1ヶ月に1回以上あるということで、忙しい時期は2日休みの週が1回のみで、他の3週はすべて週1の休みになるんです。なんだか騙された気分ですが、そういうものらしいので、気をつけた方がいいですよ」
子供の看護休暇や誕生日休暇などの記載があったので、これはいいなと思っていました。でも、実際はシフトはいつもギリギリで回していて、通常のお休みにプラスして、休暇が取りたいとはいいづらい環境でした。普段、子供のことで急にお休みを代わってもらったりしているので、ありがたいけど、余計にいいづらいんですよ。もっと子供のいる看護師がいる職場なら理解があるのかも…とも思いますね」
求人には、さまざまな休みの書き方がされていますが、実際にはどうなのかは確認したいポイントです。休日がシッカリ摂れないと、身体がリセットできず、弱ってしまうこともあるので、休みについては、実際取れるのかどうか有給消化率なども確認してみてくださいね。
実際に病院を訪れてみて、院内の清潔感や雰囲気をチェックします。
「病院のHPではすごくキレイな職場に見えたんですけど、実際に働き初めて、驚きました。書類や器具の保管が決まっていないのか、ぐちゃぐちゃに並んでいたり、清潔さに不安のある環境だったりします。今までの病院がしっかりしていたので、これでトラブルが起きないのか、心配です」
「看護師と他のコメディカルの関係性が悪くて驚きました。どうしてそんなに敵対する必要があるのか。一緒の職場で働いているのに、なんだか競争心のようなものがあるみたいです。私は馬鹿らしいのでかかわらないようにしていて、一部の人たちだけのようですが、でも、それを見ると気分が悪いし、患者さんにもよくないと思いますね」
管理体制やさまざまなスタッフの関係性も大事ですよね。こうした部分も実際に病院見学で確認したいところですが、難しい場合は、人に聞いたり、転職サイトに確認したりしてみてください。
転職前には、それぞれの志望先の情報を細かくチェックし、実際にそこで働きはじめた時の自分の姿をしっかりと思い描く必要があります。
自分の姿を思い描くためには、実際に志望先を訪れるなどして院内の雰囲気をつかみ、イメージしやすいようにいろいろなところからヒントを得ていくことが大切です。
実際に見学に行ったり、人から情報を得たり、転職サイトを利用するなどして、少しでもリアルな情報を集めて、後悔のない転職ができるといいですよね。
「レバウェル看護」を使うと、より詳しく話を聞くことができます。どんな転職先があるのか等も事前に知ることができます。
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