寒い季節が去り、陽射しの中に暖かな空気を感じるようになってくる頃に悩まれるのが「スギ花粉症」です。日本では杉の植樹により杉山が増え、花粉症になる人が増加しました。
郊外では杉山が近いために多くのスギ花粉を吸い込む人が増え、都心では排気ガスなどにより鼻の粘膜が弱くなった方やストレスなどで免疫力が落ちた人にも花粉症を発症される方が増えてしまったと言われています。
そんな花粉症ですが、最先端の治療方法として、今、「舌下免疫療法」が注目されているのをご存知でしょうか?
今回は「舌下免疫療法」を始めとした最近のアレルギー治療について、またナースがそれらの新しい治療方を使用する際の注意点もまとめてお伝えします。
スギ花粉症は、スギ花粉を多く体内に取り込み蓄積することで、身体が過剰な反応を起こすアレルギー疾患のひとつで、日本国内では花粉症の認知度はかなり高いですよね。
毎年多くの人が悩まされるスギ花粉症には、さまざまな民間療法の情報が飛び交っていますが、厚生労働省の研究班が調査した結果では、もっとも効果を感じたという「漢方」でもその効果を実感した方は50%にとどまっています。
民間療法の患者さん自身の評価(未記入除く)
出典:厚生労働省ホームページ
民間療法や花粉対策グッツなどの情報が多く溢れていても、花粉症自体の辛さから開放されたという報告の数はそれほど多くはありません。しかし、花粉症がメジャーなアレルギー疾患となって年月が経ち、各方面での研究が進んでいます。
そんな中、最近注目されているのが「舌下免疫療法」です。
これはスギ花粉の入ったエキスを舌の下に入れる方法で、毎日これを繰り返すことにより、スギ花粉に対する身体の反応自体を変えていこうという試みで、2~3年くらいで効果が出てくると言われています。国内で行われた臨床試験で口に腫れやかゆみを感じた人が13%いたものの、腫れた人は1時間程度で、かゆみを訴えた人は15分程度で消えたそうです。
臨床試験を終え、2014年にこの「舌下免疫療法」を行えるシダトレン(鳥居薬品)が発売されました。
保険適応とは言え、まだ新しい薬なので、今後の経過にも注目したいところですが、毎年つらいを思いをされている方は、「一生続くと思っていた花粉症の症状がなくなる期待ができるならば、使用してみたい」と思われる方が多いかもしれませんね。
夢のようね花粉症の改善が期待できる薬ですが、副作用などには十分な注意が必要です。
先程臨床試験について触れましたが、口の腫れやかゆみがあるので、勤務時間を考えて使用できるように、時間に余裕を持つことが必要ですね。
また毎朝決まった時間に使用することができない夜勤のあるナースライフサイクルを送っている方は、薬の使用上の注意を守り、用法や療養、服薬時間を守れるかどうかを検討してみることも必要です。
薬に対する副作用には個人差があります。勤務のない日に試して、自分にはどんな副作用が出るのか、または副作用が出ないのかを確認することも大切です。特に眠気や判断能力の低下などの副作用が見られてしまうと、仕事に支障をきたすので使用しない方がいいかもしれません。自分には副作用があるのか、ある場合でもそれが仕事に支障をきたす程なのかどうかを知ることも必要ですね。
同じ「舌下免疫療法」でいうと、ダニアレルギーの薬のミティキュア(鳥居薬品)と、アシテア(塩野義製薬)が販売されています。注意点として、これらの薬は花粉症のシダトレンと併用してはいけないということがあります。他の薬も併用しても大丈夫なのかの確認を医師または薬剤師に確認する必要があります。
他には、鼻噴霧用ステロイド剤などもアレルギー症状に有効とされています。さらに抗ヒスタミン剤は第二世代に入っており、くしゃみにも鼻づまりにも両方に効果が期待できる薬も開発されています。
まだまだ花粉症の季節に悩まされている人が多い現代ですが、このような新しい治療方や体質改善方法などが生まれ、安全性も確認できたならば、つらい春を迎えていた人々に大きな期待が持てますよね。
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