専門分野で働く看護師ー眼科の看護師について

2017.3.26

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「看護師が眼科に転職するメリットは?」「眼科で働く看護師の仕事内容は?」と疑問を抱えている方もいるでしょう。眼科は不潔な処理をしたり、力仕事を行ったりする機会が少ないため、働きやすい傾向があります。ただし、ルーティン業務に苦手意識のある看護師は働きにくいと感じてしまう場合もあるようです。このコラムでは、看護師が眼科に転職する前に覚えておきたいことも紹介しています。ぜひ、ご一読ください。

眼科で働く看護師の仕事内容は?

眼科で働く看護師の主な仕事内容は、医師の診察介助や採血、点眼、軟膏塗布などです。しかし、手術の有無や視能訓練士の在籍状況によって仕事内容が異なるので、以下で詳しく見ていきましょう。

手術を行っている眼科の場合

手術を行っている眼科で働く看護師の仕事内容は、オペの準備や手術前後の患者さんのケアなどが挙げられます。また、手術内容の説明やオペ中の医師の介助といった業務も大切な役割です。
眼科においては、緑内障や白内障、レーシック、網膜剥離などの疾患が手術対象となります。患者さんから評判の良い眼科は手術件数が多い傾向があるため、看護師の仕事も忙しいようです。しかし、手術を行っている眼科は検査や外来対応、オペ対応など仕事の領域が広いため、眼科看護師としてのスキルアップに適した環境といえます。

視能訓練士が常駐している眼科の場合

視能訓練士が常駐している眼科で働く看護師の仕事内容は、視能訓練士の検査補助や医師の診察介助などです。また、医師の指示に応じて軟膏塗布や採血、点眼などの処置も行います。
眼科の主な業務である視力検査は視能訓練士が行う分、看護師の業務量は比較的少ない傾向です。手術を行わない眼科であれば、より慌ただしさは軽減するでしょう。

視能訓練士が不在の眼科の場合

視能訓練士が不在の眼科で働く看護師は、採血や点眼といった処置のほかに本来なら視能訓練士が行う検査も担当します。視能訓練士が担当する検査は看護師が行っても支障はありません。主な検査内容は以下のとおりです。

・視力検査:視力を測定する検査
・視野検査:視野の広さを測る検査
・眼底検査:網膜や目の神経を確認する検査
・眼圧検査:目の疾患の検査
・細隙灯顕微鏡検査:硝子体や水晶体など眼球の状態を確認する検査

眼科は、ほかの科よりも検査の種類や検査機器を使う機会が比較的多い傾向があります。そのため、視能訓練士が不在の眼科に勤める看護師は、検査の流れや機器の操作に関する知識も必要でしょう。

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眼科で働く看護師の1日のスケジュール

眼科で働く看護師の一般的な1日のスケジュールは以下のとおりです。

例:手術を行っていない眼科の場合
・午前8時 出勤・朝の打ち合わせ
・午前8時30分 午前の診察準備
・午前9時 午前の診察開始
・午後12時30分 昼休憩
・午後1時30分 午後の診察準備
・午後2時 午後の診察開始
・午後5時 診察室の掃除・片付け
・午後5時30分 翌日の診察の準備・スケジュールの確認
・午後6時 業務終了・退勤

職場によりますが、眼科は残業が発生しにくく午後6時前後には退勤できることが多いようです。

眼科で働く看護師の給料はどれくらい?

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、看護師全体の平均年収は約492万円です。ただし、眼科で働く看護師は夜勤がないため、年収は看護師全体の平均額よりも少なくなる可能性があります。夜勤のある職場から眼科に転職した場合、給料にギャップを感じてしまう看護師もいるでしょう。

参照元
e-stat
賃金構造基本統計調査(職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計))

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眼科看護師はどのような人が向いているの?

この項目では、眼科看護師に向いている人の特徴を紹介します。自分が眼科看護師に向いているか判断するための参考にしてみてください。

仕事と生活の調和を図りたい人

仕事と生活の調和を図りたいと考えている人は眼科看護師に向いているでしょう。眼科は残業や夜勤、身体介助といった体力を使う業務がほとんどありません。そのため、プライベートの時間が確保しやすく、体力面の負担も少ないといえます。力仕事が多い職場で働く看護師は、休日は疲れを取るのに精一杯ということも。眼科に転職すれば充実した休日を送りやすくなり、仕事と生活のバランスが整うでしょう。

周囲をよく見て行動できる人

眼科看護師には、周りをよく見て行動する能力が求められます。眼科看護師は、患者さんから「待ち時間が長い」などのクレームを受けることが少なくありません。そのため、周りの状況を把握し、事前に患者さんに待ち時間はどれくらいか説明するといった細やかな気配りが必要になります。また、視力障害の患者さんに安心感を与えるために、処置や検査の際は丁寧な声かけをするのも大切です。

コミュニケーション能力がある人

眼科で働くにはコミュニケーション能力が欠かせません。視力検査を行う際、患者さんのなかには積極的に見ようとしない人や集中できない子どももいます。このような場合、眼科看護師はコミュニケーション能力を発揮して、患者さんのやる気を引き出す必要があるのです。コミュニケーションをとるのが好きな方にとっては適した環境といえるでしょう。

協調性のある人

眼科看護師は、ほかのスタッフや視能訓練士と連携して患者さんのケアや治療を行います。また、医師の指示を受けたり、診察補助をしたり医師と関る機会が多いため、協調性は欠かせません。
医師やほかのスタッフとより良い関係を築いていく必要があるでしょう。

淡々と仕事をこなしたい人

患者さんに深入りせず、淡々と仕事をこなしたいという方は眼科看護師に向いているでしょう。眼科看護師は患者さん一人ひとりと接する時間が短い傾向があります。そのため、患者さんと親密な関係になる機会は少なく、気軽に業務に取り組めるといえるでしょう。

機械操作が得意な人

眼科看護師は検査機器やパソコンを使う機会が多いため、機械操作が得意な人には向いているといえます。ただし、機械操作に抵抗のある方にとっては業務が苦痛に感じてしまうこともあるでしょう。

看護師が眼科に転職するメリット

看護師が眼科に転職すると、仕事のプレッシャーや体力面の負担を減らせます。この項目では、看護師が眼科に転職する具体的なメリットを紹介しているので、転職するか悩んでいる看護師は参考にしてください。

体力面の負担が少ない

看護師が眼科に転職すると、体に負荷のかかる業務が減るのがメリットです。眼科は残業が発生しにくく、夜勤も少ない傾向があります。また、身体介助が必要な患者さんもほとんどいません。
夜勤や重労働を避けたい、規則的に働きたいと考えている看護師におすすめの職場です。

簡単な医療処置が多い

眼科は比較的簡単な医療処置が多い傾向があります。患者さんの急変対応といった高度な医療処置を行う機会もほとんどないため、精神的な負担も少ないでしょう。高度な医療処置を行う職場から眼科に転職してプレッシャーがなくなり、働きやすくなったと感じている看護師もいるようです。

ルーティン業務が多い

眼科の業務はルーティン化されているものが多くあります。ルーティン業務は仕事の段取りや手順が決まっているため、覚えてしまえば楽に仕事ができるでしょう。マルチタスクに苦手意識のある看護師は眼科で働くのをおすすめします。

不潔な処理を行うことが少ない

眼科では、排泄介助やドレーン処置といった不潔な処理を行う機会はほとんどありません。眼科を受診するのは自力で生活できる患者さんが大半です。不潔な処理を行うのに抵抗のある看護師は眼科に転職すると良いでしょう。

採用されやすい

眼科は採用されやすいというメリットがあります。眼科で働くのに特別な資格やスキルは問われません。つまり、看護師としてのスキルや実務経験があれば十分眼科で勤務できます。ただし、求人数はさほど多くない傾向があるので、募集情報はこまめにチェックする必要があるでしょう。

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看護師が眼科に転職する前に覚えておきたいこととは?

看護師が眼科に転職する際は、ほかの科に再転職しにくい、看護師としての業務が少ないというデメリットを理解しておくのが大切です。良い点だけを見て転職すると後悔する可能性があるので、以下で確認しておきましょう。

ほかの科に転職しにくい

眼科に転職すると、ほかの科に再転職しにくくなってしまう可能性があります。眼科で得られる知識や経験は、ほかの科ではあまり活用できないからです。また、病棟勤務の看護師が行う注射や点滴などの処置をする機会も少ないため、眼科での勤務が長ければ長いほど、ほかの科や病棟に転職するのは難しくなってしまうでしょう。

特殊な業務が多い

眼科に転職すると検査機器の操作といった特殊な業務を行う機会が増えます。見慣れない機器の操作を覚えるのに最初は苦労する看護師もいるでしょう。業務に苦痛を感じたときは「苦労するのは最初だけ」と考え方を変えて取り組むのが大切です。

ルーティン業務に慣れない

看護師のなかには、ルーティン業務が苦手な方もいるでしょう。外来の眼科では1日に多くの患者さんに対応するため、業務もルーティン化しがちです。また、急変や緊急入院といった事態はまず発生しません。このようなワークスタイルが合わない方は仕事に対してやりがいを感じられなかったり、つまらなさを感じてしまったりする可能性があるでしょう。

看護師としての業務が少ない

眼科に転職すると、注射や点滴といった看護師ならではの業務を行う機会が減ります。そのため、スキルアップを目指している看護師にとっては不向きな環境といえるでしょう。
しかし、一般的な看護師としてスキルアップするのは難しくても、「眼科看護師」として専門スキルを高めることは可能です。眼科看護師として成長したい場合は、転職時の正しい職場選択がポイント。手術を実施している眼科はスキルや知識を多く学べる可能性があります。しかし、手術を実施しておらず、投薬や検査などの業務がベースの眼科はスキルや知識を取得しにくいため、注意が必要です。

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