お役立ち
2017.5.18
なんでもネットで買えるような時代になってきていますが、今では大体の薬もネットで購入できるのをご存じでしょうか?
それでも、少し前までは規制されていて薬局でないと買えない薬も多かったのですが、現在では、市販薬と呼ばれる一般医薬品の多くがネットで購入できます。
ナースの方であれば医薬品に関して知見がありますが、一般人となると正しい知識を持ち合わせていない方が大多数ではないでしょうか。
今回は、便利な反面、危険も伴う薬のネット通販についてまとめました。
ネットで購入できるのは、一般医薬品の99%ですから、ほとんどと言えますね。
一般医薬品とは、医師による処方箋がなくても購入できる薬のことを言います。
2014年6月に改正された薬事法により、第1類医薬品と第2類医薬品のネット販売が解禁になりました。
副作用などによって日常生活に支障があるような健康被害が発生するおそれがある医薬品の内、特に注意が必要なものや、新規の医薬品のことを指します。
具体的には、ロキソニンやリアップ、排卵日予測検査薬などです。
副作用などによって日常生活に支障があるような健康被害が発生するおそれがある医薬品の内、第1類医薬品を除いたものを指します。
具体的には、防風通聖散料エキス錠やアレジオンなどです。
これらの薬をネット通販で購入することはできますが、その前にアレルギーはないか、この薬を服用したことがあるかなどのチェックを確認したり、注意事項を読む必要があります。
利便性の高い鎮痛剤や、薬局で買いにくい育毛剤や妊娠検査薬などをネットで手軽に購入できるのは、とても便利なことです。
しかし、ナースの方であれば、副作用のリスクが高い第1類医薬品が、薬剤師の指示や説明のない状態で好きなだけ購入できる危険性はよく理解できるのではないでしょうか。
また、ネット上の通販業者は、信頼できるものも数多くありますが、販売許可を得ていないサイトがあったり、正規品だと思ったらそうではない薬を販売していることもないとは言えません。
そういったサイトに遭遇した時、消費者が自分で適切な判断ができないと、その身に危険が及ぶ可能性もあります。
最近増えているのが、薬を海外から個人で購入できる、輸入代行サイトです。
本来は、海外で受けた治療や投薬を日本でも続けられるようにするために配慮されてできたものです。
しかし、実際に多いのは、日本では出回っていない効き目の強い海外の薬を入手するための利用です。たとえば、ダイエットに効果のある薬や、育毛に効果のあるものなどです。
薬事法に違反していなければ、違法ではありませんが、一歩間違うととても危険な行為であることは否定できません。
個人輸入代行で購入する場合には、購入するのも、それを飲んで副作用や健康被害が生じたとしても、すべて「自己責任」であるということを自覚する必要があります。
私も鎮痛剤などをネット通販で購入しています。
安価なジェネリック医薬品などを大量に購入できるので、とても便利なのですが、便利で自由度が高いということはその分危険であるということを感じています。
対面式で強い薬を大量に購入する場合、不明な点があれば薬剤師に相談することもできますが、顔が見えないネット販売では、思いついた時に好きなだけ購入できてしまうのです。
もし、友人や家族からネット通販で医薬品を購入する相談があった場合はナースとして正しいアドバイスをするように心がけたいものです。
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