看護師のみなさん、こんにちは。
看護師をしていると、人生の最期を迎えられる患者さんの看護をすることもありますよね。
そんな時、患者さんからの問いかけに、あるいはご家族からの訴えに、どう答えるべきか迷ったことはないでしょうか。
今回、そんな看護師のみなさんに役立つ情報として「エンドオブライフ・ケア」をご紹介したいと思います。エンドオブライフ・ケアでは、人生の最終段階に入られた患者さんやご利用者のみなさんと向き合い関わっていくための具体的なサポート方法を学ぶことができますよ。
エンドオブライフ・ケア協会は、人生の最終段階を穏やかに、その人の尊厳を守って過ごせるように援助できる人材の育成を目的とした団体です。
超高齢化社会の中、人生の最終段階を迎える方の数はますます増えています。それに伴い、看取り介護や看護の必要な方も増えていくことでしょう。
そんな時代の中で、人生の最終段階を迎えた方が「家族の迷惑になりたくない」、「(身体的にも精神的にも)つらいから早く死にたい」などと思ってしまうのは、とても悲しいことですね。
それぞれが大切な人を持ち、それぞれの人生を生きてきたからこそ、最期の時もまたその人の希望を叶え、その人と援助する人が共に穏やかな時を過ごし、そして、「生きていてよかった」と思えることを、エンドオブライフ・ケア協会では大切にしています。
そのためには住み慣れた地域や我が家で、「心の痛み」を緩和する援助のできる人材が必要とされています。
エンドオブライフ・ケアは、医療や福祉に携わる人のみでなく、幅広い人々への教育を目指しています。というのも最期の時は誰にもやってきますし、在宅や地域での看取りをされる方は、とくにこれからの時代は、必ずしも医療関係ばかりではないからです。
身体的な痛みには医療による緩和がもちろん必要ですが、エンドオブライフ・ケアでは、とくに「心の痛み」に向き合い自信を持って対応できる人材の育成を、具体的で実践的な手法を伝えることから行っています。
長きに渡りホスピス・終末期・在宅ケアなどに取り組んできたプロフェッショナルによる現場の声、経験などが基盤となっているので、看護師のみなさんは具体的に臨床で実践できる知識とスキルを学ぶことができ、またご家族へ、この方法を伝えていくこともできるのです。
人生の最終段階に入られた方と日々向き合い、その変化に対応していくのは、ご本人にとっても、それを見守る人々にとっても、本当に大変なことです。
この講座では、人生の最終段階に向かう過程で、1つひとつの自分を失う苦しみを抱えながらも、穏やかさを保つ援助について具体的な関わり方を学ぶことができます。また、援助者が死を前にした人に自信を持って援助できるための具体的な方法を学ぶことができます。
それは目の前で患者さまと1対1で向き合う関わり方から、多職種間で連携する方法まで幅広く、とても実践的な内容となっています。講座はグループワークやロールプレイ型式で行われており、幅広い職種と話し合うことで、職種間を越えた認識の共有ができ、事業所、また地域全体で、より良い医療と福祉のある社会を目指すきっかけも多く生まれています。
インターネットを利用したeラーニングでは、「2日間の講座受講が難しい…」という方でも学習することができ、講座後に振り返って復習をすることもできます。
講座自体は2日間ですが、大切なことはそれを看護・介護の現場での実践を通して学んだことを振り返り、仲間と共有したり、考えていくことです。その後、「エンドオブライフ・ケア援助士」認定を取得することができます(諸条件はご確認下さい)。
認定者はさらに、患者さんの尊厳を取り戻すきっかけとなる「ディグニティセラピー」のワークショップなどのフォローアップ講座に参加したり、お住いの地域で自前の学習会を開催するなど、エンドオブライフ・ケアを広める活動に携わっていくことも可能です。
●在宅療養支援診療所の訪問看護師の声
終末期の方への関わりに苦手意識を持っていたが、人生の最終段階におけるかかわりについて具体的に教えていただき、自分にもできることがあると思えるようになった。
●療養病棟の看護師の声
看取りの後、「この関わり方でよかったのか」と悩むことが多かった。「傾聴」や「声かけ」は今までも学んできたが、この講座では本人の苦しみや支えとなるものを言語化していく細やかな方法を学ぶことができたので、看護の場で実践していきたいと思った。
●専門看護師を目指している看護師の声
多くのロールプレイングの実践の中で「援助を言語化していく」大切さと意義を学んだ。身につけたことを振り返り、繰り返しながら、他の職員ともぜひ共有していきたい。
その他にも「できない」と思っていたことが「できるかもしれない」に変わったり、今まで抱いていたモヤモヤが軽減したり、声かけの幅が広がったり、同じ思いを持つ仲間と出会えたり、他職種同士での共有認識の大事さがわかったなど、多くの「学び」や「気付き」に出会えた受講者は多く、さらに自分の周囲にも広めていきたいという声が多く聞かれました。
エンドオブライフ・ケア協会を設立された、めぐみ在宅クリニックの小澤院長の著書「死を前にした人にあなたは何ができますか?」が8月7日に出版されます。エンドオブライフ・ケア協会の援助者養成基礎講座のエッセンスも取り入れ、イラストつきで多くの人にわかりやすく解説された本となっています。
小澤竹俊著「死を前にした人にあなたは何ができますか?」(医学書院)
誰しもにやってくる人生の最終段階。その時、自分らしく穏やかな時間を過ごせる環境があるならば、人生で出会ったすべてのものに感謝し、最後に大切な想いを残していくことができるかもしれません。
人々の想いは、この社会を形作るとても大きなエネルギーのひとつであると思います。良い想いを残して最期の時を過ごせる社会こそ、私たちが目指すべき未来ではないでしょうか。
医療に従事され、誰より患者さんの近くに寄り添う看護師のみなさんだからこそ、最期の時を前にしている患者さんへの対応に、時には戸惑ってしまうことがあるかもしれません。
エンドオブライフ・ケアについて知り、その患者さんの想いを援助できる看護師で在れたなら、患者さんも看護師も、穏やかな気持ちでその時を迎えられると思います。
今回、『看護のお仕事』は「エンドオブライフ・ケア」の考え方に共感し、看護師さんのためになる情報として、このような記事という形でご紹介させて頂きました。
エンドオブライフ・ケア協会の講座受講申し込みやお問わせ、またエンドオブライフ・ケア協会の考えや活動に賛同し、協賛・寄付をご希望の方は、下記「エンドオブライフ・ケア協会」ホームページをご覧頂くか、同協会まで問合せください。
「世の中で一番苦しむ人のために働こう」と医師になり、救命救急センター、農村医療、内科・ホスピス病棟長などを経て、めぐみ在宅クリニックを開院。「自分がホスピスで学んだことを伝えたい」との思いから、2000年から学校で「いのちの授業」を開始。2013年、人生の最終段階に対応できる人材育成プロジェクトを開始。
在宅医療の先駆者として、入院前からの退院支援を見据えたトータルサポートセンターを医療現場に設置。ひとりひとりの希望する人生を想う医療への改革に取り組み、相模原町田地区介護医療圏インフラ整備コンソーシアムを設立。
阪神大震災を経験し、地域での予防から在宅看取りまで、平穏に人生の最期を送れるよう地域住民を支えながら、著書などを通し広く社会に「死」について問いかけ続けている。在宅療養支援、ホスピス在宅ケア、慢性期医療、尊厳死など多方面で理事をつとめている。
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一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会
ホームページ https://endoflifecare.or.jp/
所在地:〒105-0001
東京都港区虎ノ門三丁目17番1号
TOKYU REIT 虎ノ門ビル6階
電話: 03-6435-6404(平日10:00~17:00)
Fax: 03-6735-4579
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