ほとんどの病院ではホームページを開設しており、中にはFacebookなどSNSにページを持つ個人クリニックなども増えているようです。
そんな中、働くスタッフの多くもSNSを利用している方が増えました。
最近では、「自分はSNSなど利用しないし、関係ない」と思っていた人でさえ、スタッフ同士や子供の通う教育機関、地域の役員などの連絡手段として、SNSのメッセージ機能を使用するところもあるようです。
SNSは多くの人といつでもどこでも繋がれて、自分に興味のある情報を広く得ることもでき、とても便利なツールです。
しかし、そのマナーを誤ってしまえば、個人情報を漏洩させたり、誰かを傷つけてしまったり、あるいは自分がトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
今回は、ナースのみなさんの『SNSでヒヤリとした体験談』をまとめました。
トラブルに巻き込まれず、快適にSNSを利用するための注意として、参考にしていただければと思います。
「SNSで仕事の愚痴を吐き出しまくっていました。そしたら、ずっと前のいくつかの投稿からおおよその地域や病院の規模で気づいたらしい元患者さんから病院に通報が入り、注意喚起が出されました。アカウント名が匿名だったので私とはバレませんでしたが、肝を冷やしました」
「職場では話せない悩みを聞いて欲しくて、ネットの掲示板に病院名を隠して悩みの相談を書きました。でも、たまたまそれを読んだ同僚に気づかれてしまって、上に報告され、注意を受けました。さすがに同僚だと匿名でもタイミングや内容でバレるんですね。反省しています」
「写真に特徴的な建築物が映っており、『もしかして◯◯病院の看護師さんですか?』というメッセージが来たことがあります。何も悪いことは書いたりしていないけど、なんだか気持ち悪かったです」
意図しなくても、あるいは情報を出していないつもりでも、他の情報から職場を特定されてしまうことがあります。
SNSやネットの掲示板は気楽に投稿できたり、匿名だと安心して愚痴を吐き出したり、相談することがあるかもしれません。しかし、他の投稿内容やアカウント名が同じ他のSNSから、どの職場の話なのか、誰の話なのかがわかってしまう危険性があることを忘れてはいけません。
対策とては、できるだけ仕事の話はSNSなどではしないことです。相談はできるだけ特定の友人や信頼できる人と話す程度に留めるのがいいかもしれません。それでもどうしても広く意見を聞きたい場合は、匿名性をしっかり守れるように十分な注意を払い、その場以上に広げないことです。
「退院時に手紙を渡された患者さんが、家の最寄り駅で私を待っていました。怖くなって『どうして(最寄り駅を)知っているんですか?』と聞いたところ、私のSNSを見て、たぶんこの駅だろう思ったと言っていました。好意を持ってくれたようですが、正直、怖さしかなかったです」
「出勤したら患者さんから『◯◯へ旅行に行ってきたんだね』と言われました。誰かが話したんだろうと思っていたのですが、その後も『昨日焼肉食べたの? 羨ましいな』などと言われるので不思議に思い、どこで知ったのか聞いてみると、私のSNSを発見し、いつもチェックしていると笑顔で言うんです。その後、友達申請をされましたが丁重に断り、とりあえず限定公開に切り替えました。悪気はないようですが、患者さんがプライベートにまで入り込んでくるのは本当に勘弁して欲しいです」
「看護師として看護師に役立つ情報を届けるブログをやっていて、特定の人のことを書いたわけではなかったのですが、ある疾患の看護について書いたところ、同じ疾患を持つ患者さんから怒られました」
インターネットで情報を出すということは、知り合い以外の人にも見られる可能性があるということです。患者さんは悪気なく「お礼が言いたい」と思っているだけかもしれませんが、プライベートに急に入ってこられて恐怖を感じるナースは少くないようです。
ネットは多くの人が見ていることを認識し、投稿には十分な注意を払うことが大切です。
「アカウントを教えたら、休みの日でも毎日愚痴が来るように…。1対1のメッセージで来るのでスルーすると関係が悪くなりそうだけど、休みの日くらい仕事のことは忘れたいです」
「ネットには気をつけているつもりで、職場で休憩中などに同僚と移した写真は『限定公開』にしてますが、その写真を同僚が他で使用していました。問題はなかったけど、ちょっとそれはマナー違反じゃないかなって思います」
同僚だと「注意する」と空気が悪くなる気がして、些細なことだと余計に言いづらいということもありますよね。また親しみを持ってくれている相手だと言いづらいということも。
相手もそうですが自分の中の常識も、誰かにとっても非常識になっていないか、気をつけたいものですね。
「仲良しのママ友が、勝手に子供同士が映っている写真をネットで掲載していました。仲良しだけに言いづらいけど、子供の顔はあまりネットに出したくないです」
「私が直接被害を受けたわけじゃないですが、Twitterでどう見てもうちの病院だと思われる写真が出て、上に報告するべきか悩んでいます。内容もクレーム的なもので…ちょっと嫌ですね」
仕事以外でもネチケットが気になることはありますね。さりげない会話の中で、自分はこういうルールを守ってネットをやっているなど、周囲に周知しておけるといいのかもしれません。
また、不確定だけれど職場の情報かもしれないものを発見したら、トラブルになる前に信頼できる上司などに相談してみるといいかもしれません。
さまざまな例を見てきましたが、ネットのルールというのは基本的に個人の認識に頼るところが大きく、その感覚は各個人によっても差があります。
悪意がなくても情報を閲覧されたり、利用されたり、意図せず人に不快な思いをさせてしまうこともあるので、可能性を考えることがとても重要です。
また、これだけ個人でのネットの利用、SNSネットワークが広がっている現代においては、病院や病棟、クリニック、施設など、各職場単位でのSNSやインターネットの利用に関する注意やルールの取り決めなどを作成し、共有することが必要です。
日本看護協会でもSNSやブログでの投稿に関する注意喚起がされています。
SNSの利用はこれらに注意して使用することで、あまり仲良くなれなかった人とのコミュニケーションの潤滑油になったり、オトクな情報を得ることもできます。
自分の周りの方や自分を守るためにも、今一度、ネチケットが緩んでいないか、気を引き締めて、上手に活用していけるといいですよね。
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