仕事
2019.2.15
みなさんは「ナーシングドゥーラ」という言葉をご存知ですか?
ナーシングドゥーラは、病院勤務のような組織的な業務とは違い、自身の経験を活かしてお客様目線で看護ケアを提供できる、新しい看護のあり方として注目を集めています。
今回は、ナーシングドゥーラとはどのようなものなのか解説していきます。
ナーシングドゥーラとは、出産時や出産後の母子とその家族をサポートする看護師のことで、産褥訪問看護師とも呼ばれています。
初めての出産や子育てを控える母親や家族にとっては「教えてもらったことを正しい手順でできるだろうか?」「初めての子育てで不安……」などさまざまな悩みがありますよね。
そんな時に頼る場所は、かかりつけの病院や子育てマニュアルなどの業務的な知識しかなかったでしょう。
しかし、ナーシングドゥーラができたことで、一人ひとりに合わせた子育ての方法を産後ケアの専門知識をもった看護師に相談できるようになりました。
母親と家族に寄り添い安心して子育てができるよう、地域での家族看護を実践していくのがナーシングドゥーラの重要な役割です。
ナーシングドゥーラの主な仕事内容は、出産から産後にかけての母子や家族を「看護」という立場から見て、身体的・精神的・社会的に安定した状態で生活できるようサポートすることです。
例えば、日常生活における育児や家事について不安を抱えている母親に、さまざまなアドバイスやサポートをしていきます。
以前はかかりつけの病院に通って相談するのが基本でしたが、ナーシングドゥーラが病院とお客様の間に入ることで、日常生活の中で産後ケアを受けられるようになりました。
また、定期的に母親のカウンセリングを実施し、安心して育児に専念できる環境を整えていくこともナーシングドゥーラの役割です。
ナーシングドゥーラから地域に寄り添った家族看護を受けることができるので、母親は子育てに関するより専門的な情報を得たり、指導もタイムリーに受けることができます。
気軽に相談できる環境があるので、母親やその家族の不安や負担を軽減することにも繋がるでしょう。
さらには産後ケアだけでなく、下記のようなケアや支援もナーシングドゥーラの仕事です。
・NICU児の母親のトータルケア
・病気療養中の母親の生活支援
・子供の発達が気になるご家族の支援
・障害児の在宅ケア
など
ナーシングドゥーラになるためには認定資格を取得する必要があり、下記の3種類のコースが用意されています。
・ナーシングドゥーラジュニア
・ナーシングドゥーラ認定
・ナーシングドゥーラ認定プロ
ナーシングドゥーラとして働くためには、ナーシングドゥーラ認定もしくは認定プロのどちらかのコースで学ぶ必要があります。上記の受講過程を修了し合格すれば、産後サポート提供者として働くことが可能です。
ご家族と直接的な契約を結ぶなど、プロのナーシングドゥーラとして開業したい場合は、認定プロコースの受講が必要となります。
ナーシングドゥーラ認定の取得には看護師資格を持っていることが必須条件となっているため、今後のキャリアや方向性に悩む看護師が新しい働き方として目指すケースも増えてきています。
ナーシングドゥーラは子育てに取り組む多くの母親達から必要とされている存在ですが、看護師の間でもまだ広く認識されていないのが現状です。
しかし、病院やクリニックなどとは働き方や患者さんとの距離感も異なる看護師の新しい働き方として注目を集めています。
「看護師の仕事は続けたいが長時間勤務や夜勤は難しい」と、やむを得ず現場から離脱してしまった人にとっても、資格を活かして柔軟に働くことができる場所でしょう。
また、病院勤務の時と違って一人ひとりに合わせたケアが求められるので、これまでの経験を活かして自身で考えながら看護を実施できるのも魅力のひとつです。
看護師としての今後のキャリアを考えている方は、ぜひナーシングドゥーラにも興味を持ってみてくださいね。
「レバウェル看護」を使うと、より詳しく話を聞くことができます。どんな転職先があるのか等も事前に知ることができます。
記事検索
よく検索されているワード
2024.3.28
2024.3.27
2024.3.26
2023.7.26
2020.3.20
2022.9.5
2020.3.20
2019.3.12
2020.10.21