美容クリニックへの転職ってどうなの?【看護師の成功するキャリアパスVol.1】人気の美容看護師に必要なスキル・経験、ウワサの真相

2022.9.13

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例えば興味のある診療科や憧れの看護師像があっても、「どうやってなればいいか分からない」「自分にその資格があるのか自信がない」なんていうこと、ありますよね。そんな看護師さんに向けて、看護師専門の転職支援サービス「レバウェル看護」のキャリアアドバイザーが、看護師さんに人気の転職先と求められる経験やスキル、ウワサの真相などについて語るインタビューシリーズがスタート。一回目は、コロナ禍で注目度が高まる美容クリニックへの転職についてご紹介。看護師さん約200名への転職サポート経験を持つキャリアアドバイザーの前田が、美容看護師に転職したい人が押さえるべき情報やキャリアパス例などについて語りました。

「レバウェル看護」キャリアアドバイザー 前田

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レバレジーズメディカルケア株式会社 メディカル事業本部所属。大学卒業後、大手インテリア製造販売会社で販売・接客、新店の店舗内設営・新人教育などを担当した後、2016年10月レバレジーズ株式会社入社。「レバウェル看護」キャリアアドバイザーとして、約200名の看護師への転職を支援してきた実績を持つ。国家資格キャリアコンサルタント保有。モットーは”関係者全員の幸福の追求”と“相手より相手のことを考え抜くこと”。趣味は社交ダンス

目次

看護師さんに美容クリニックが人気の理由。希望者には美容医療の経験者が多い?

美容クリニックへの転職が人気の理由は、いくつかあります。まずは世間での美意識の高まりによって、美容医療の業界全体が大きく成長していること。

韓国ドラマやテレビCMの影響もあってか、社会全体で美容医療が以前より身近になり、その道に進む看護師さんが増えました。実際に美容クリニックへの転職を希望する看護師さんのなかには、学生時代に二重整形をしたり、医療脱毛のクリニックに通っているという美容医療の経験者が目立ちます。そうした傾向は性別に関係なく、男性の看護師さんも同じです。

2つ目は、看護のやりがいが多様化したこと。一昔前まで、「看護師の仕事は、病院で病気を治すことだ」と考える看護師さんが多くいました。しかし少子高齢化によって、訪問看護や介護施設、専門クリニックなど、病院以外で働く選択肢を視野に入れ、自分らしい働き方やそれをどこで実現できるかを考える看護師さんが多くなりました。

そのなかで病気の患者さんだけでなく、コンプレックスを抱えていたり、もっと美しくなりたいと願う人に寄り添いたいという看護師さんが、美容医療の扉を叩くようになりました。

そして3つ目、美容クリニックの仕事には、基本的に夜勤がなく、生死に関わる対応もないことです。特にコロナ対応で疲弊した看護師さんが、精神的な負担が少なく、ワークライフバランスを保ちながら比較的高給与で働けるという理由から、美容看護師に転身するケースがよくあります。

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美容看護師への転職を目指すなら「押さえておきたい基本情報」

勤務先は「手術のない美容皮膚科」「手術のある美容外科」の2つ

美容看護師の勤務先は、手術の有無で2つに分かれます。まず手術のない美容皮膚科では、肌・皮膚に特化した施術を行います。メニューは脱毛を始め、シミ・そばかすや毛穴、しわ・たるみの改善、美容点滴などがあります。レーザーや光などを照射する機械と注射による治療がメインで、近年は医療脱毛に特化したクリニックの開院が多く、求人も増えています。

一方の美容外科では、メスなどを使った外科的手術を顔や身体へ行います。その内容は、二重整形を始め、骨を削ったり、シリコンを入れたりする鼻・フェイスラインの整形、顔に糸を入れるフェイスリフトなどの若返り術、豊胸術、脂肪吸引まで様々。日帰りでできる範囲の施術がほとんどですが、全身麻酔をするような大掛かりなオペだと、医療スタッフが長時間立ちっぱなしになることもあります。

他にもクリニックに美容コンシェルジュ(受付スタッフ)がいない場合には、看護師さんが受付と電話対応、カウンセリングや施術メニューの提案、機械の説明、さらに化粧品などの物販を担当するケースもあります。

基本は日勤常勤で土日出勤はマスト。メニューや薬剤が変わり、覚えることは多い

美容クリニックの勤務形態は、基本的に日勤常勤です。差別化のため夜間に施術するクリニックもありますが、かなり稀です。美容クリニックの勤務時間帯は11時~20時など、病院に比べ出勤時間が遅く、朝の通勤ラッシュを避けられるというメリットもあります。

土日祝日は予約が増えるため、出勤は原則必須。予約診療がメインなので、決められた時間内にテキパキ効率よく業務を進めることが求められます。また、頻繁に新しいメニューや薬剤が導入されるので、勉強会が定期的に開かれているクリニックもあるようです。特に入社してしばらくは覚えることも多く、施術のスキルチェックやテスト等で残業になることもあり、少し大変だと感じる方もいるかもしれません。

大手クリニックだとカリキュラムがしっかり決まっていて、「最初の3日間は●●、2日間休んで次は○○、1週間後には店舗でモニターさんに施術してみましょう…」という具合でスピーディーに研修が進んでいくところもあります。実際私も医療脱毛のモニターを経験しましたが、研修中の看護師さん達が非常に真剣に取り組んでいらっしゃったのが印象的でした。キラキラしたイメージがある美容医療の世界ですが、裏には地道な努力が隠されています。

給与は都市部で月収30~40万円台。子育への配慮や、社割がある職場も

給与は地方で月20万円台前半から、都市部の大手クリニックで30万~40万円くらいが相場です。業績によってインセンティブ(報奨金)が上乗せされるクリニックもあり、福利厚生として施術が社割で受けられるケースや、飲みニケーション手当などの各種手当が充実している職場もあります。

産休・育休についても浸透している職場が増えていて、ママさんたちが長く働けるように時短勤務制度を導入するクリニックも散見されます。

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看護師さんが意外と知らない美容看護師 5つのこと

1.小さなミスも厳禁?高い技術・接遇レベルで、病院とは違う神経の配慮が必要

美容クリニックでは自由診療(保険適用外の治療)がメインになるため、治療費もその分高くなりますし、お客様自身が様々な下調べをしたうえでクリニックとメニューを選んでいることも珍しくありません。そのためお客様が求める技術や接遇のレベルも上がります。

例えば点滴や注射などの小さなミスも厳禁とされたり、より丁寧で信頼感を与えるコミュニケーションが求められたりと、保険診療の医療機関などとは異なる細やかな気遣いが必要になります。点滴で血管が上手く見つからなくて、お客様が内出血してしまったところ、担当替えを要求されたというケースもあるようです。

2.ファッションにも敏感であれ?眉毛の形をデザインするのも看護師の仕事

美容全般に関する知識に加え、流行をキャッチしていることも、美容看護師として活躍する条件の一つ。例えば眉毛のアートメイクを行う時に、メイクのトレンドをおさえたうえでお客さまにデザインを提案し、コミュニケーションを取りながら施術を進めていく必要があります。脱毛では、うなじの形をデザインするのも、看護師の仕事です。

3.応募は美容皮膚科で新卒・第二新卒OK。美容外科で病院での臨床経験2~3年以上が目安

美容クリニックへの応募条件については、美容皮膚科では脱毛用の人員を中心に、新卒・第二新卒から応募可能で、一方の美容外科では、臨床経験を2~3年程度求められるのが一般的です。

例えばテレビCMも放映されている医療脱毛事業が中心のクリニックだと、看護以外の仕事も含めて社会人経験3年以上あることが応募資格です。また、全国展開されている大手の美容外科クリニックでは、臨床経験が2年以上あれば、外科での勤務経験が無くても応募できます。

ここでいう臨床経験とは、病院で患者さんを看護された経験のことで、訪問看護や介護施設、美容以外のクリニックでの経験のみお持ちの場合には、応募資格に満たないと判断される場合もあるので、要注意です。

4.地方での美容クリニックへの転職は、大都市圏より高倍率になりがち

美容医療市場の拡大に伴い、全国的に新規オープンの美容クリニックが増加しています。関東や関西の大都市圏では求人数も増えていますが、地方ではもともと美容クリニックの数が少ないため、募集自体が稀だという場合もあります。

さらに大手の美容クリニックでは地方への出店エリア拡大時、大都市圏や近隣の院からの異動やヘルプで人員をまかなう動きもあり、地方では美容クリニックへの転職が、高倍率になる傾向があります。

5.同じような理由・興味を持ち転職してきた看護師さんが多い

美容クリニックで働く看護師さんは、20代~30代の”中途入職”組が中心。職場にもよりますが、例えば「新卒で病院に入職したけど、夜勤があり、忙しすぎて体調を壊してしまった」などと同じような理由で病院を辞めた方が多くいたり、皆さん基本的に美容に強い関心があるので、似た価値観を持つ看護師さんが一緒に働いています。

そのため美容クリニックでは看護師さん同士が仲良くなりやすく、励まし合いながら協力してがんばっていけることに魅力を感じる方もいらっしゃいます。

一方、美容コンシェルジュと看護師さんとの関係性については、例えば物販が伸びない時などに、担当の看護師さんが美容コンシェルジュから売上を伸ばすようにプレッシャーをかけられたり、ひと言言われてしまうといったこともあるようです。

しかしどんな職場であっても、多かれ少なかれ特定の方と合わない、といった状況はつきものです。美容クリニックに限ったことではありませんが、人間関係を良好にするための努力を惜しまず、「お客様のためになること」や「好きな業界で働ける喜び」を追求される方のほうが、長く同じ職場で活躍されています。

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本当はどうなの?美容看護師「ウワサの真相」

ウワサ1: 美容クリニックへの転職は、美人が有利?

真相:意識・努力・笑顔のほうが大切
美容看護師の採用では、美人かどうかよりも、自分を綺麗に見せる意識や努力の姿勢が問われます。綺麗になるために来院されるお客様を相手にするので、美容が好きで、日頃から美容やファッションの情報を収集していると、選考では評価のポイントになります。また、勤務中の髪型や髪の色合いまでルールで定められているクリニックや、手術中でもスッピンはご法度だという美容外科もあります。

あとクリニックの採用担当者がよく言うのは、笑顔が大事だということ。高い治療費を払ってまで、どこか暗い、怖い印象のある看護師さんに自分の身体を預けたいと思うお客様は、やっぱり少ないですよね。患者さんを笑顔で温かく迎え入れてくれる人材を、美容クリニックは求めています。

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ウワサ2. 若い看護師のほうが採用されやすい?

真相:活躍は20~30代中心。40代以上もチャンスあり
実際に美容医療の現場で働く看護師さんは、20~30代の方が多いのは事実です。もちろん手術経験やスキルを活かして40代以上の方が活躍しているクリニックもあります。40代以上、未経験で美容医療業界への転職を希望される看護師さんは、お客様の年齢層が比較的高い院を対象に転職活動を行うと、成功確率が上がるかもしれません。

ウワサ3. 化粧品などの販売ノルマがある?

真相:ノルマはなく、物販の予算を設定するケースがほとんど
実は最近、看護師さん個人に販売ノルマを課すクリニックの存在は、ほぼ聞かなくなりました。院毎に物販の予算を設定することはありますが、義務ではなく、目標を達成した場合には報奨金などが支払われる制度を敷くクリニックが多いようです。職場で共通の目標を持つことでチームワークを高める効果が見込めますし、看護師として看護以外でクリニックの売上に貢献すれば、正しく評価される時代になってきたということでしょう。

美容クリニックへの転職を成功させた看護師さんのキャリアパス

ここで、実際にどんな看護師さんが美容クリニックへ転職されているのか、例としてお二人のキャリアパスを紹介します。美容医療の世界に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

例1. 臨床経験が豊富な場合(Mさん): 元脳神経外科リーダー → 大手・美容外科クリニック

一人目は、総合病院の脳神経外科病棟に約8年間勤務し、リーダー経験もあるMさん。病棟で麻痺のある方やターミナル期の患者さんにお化粧したり、髪を結ってあげたところ、とても喜んでもらったそうです。その経験が忘れられず、美容クリニックでもっとたくさんの方の綺麗のお手伝いをしたいと、美容医療業界への転職を決意されました。

選考前、病院経験のみをお持ちのMさんには、患者様とお客様の違いから保険診療と自由診療の違い、病院と美容クリニックとの衛生面での違いなど、美容クリニックで働く際にギャップを感じそうな点を複数洗い出して、お話しました。

そうしたすり合わせの結果、面接でのしっかりした受け答えと、Mさんの総合病院での長年に渡る勤務経験やスキル、リーダーとしての実績、ご自身で転職先となった大手の美容クリニック(美容皮膚科・外科)で施術を受けた経験などが評価され、見事内定を獲得されました。

Mさんは入職後、美容クリニックでの仕事内容をどんどん吸収して精力的に業務に取り組まれ、しばらくして産休に入られました。復帰後は、美容ママ看護師として活躍が期待されています。

2.臨床経験が少ない場合(Tさん): 第二新卒の小児科勤務 → 中堅・美容皮膚科クリニック

二人目は、大学病院の小児科に2年弱勤務し、人間関係が原因で退職されたTさん。看護師としてのキャリアや働く場所について調べるうち、ご自身でお肌の悩みを抱え、脱毛経験もあったため、美容医療に関心を持たれるようになりました。

面接前には、オンラインで複数回の対策を実施。美容に興味を持ったきっかけや志望動機など、ご自分の言葉で答えていただけるようにサポートしました。さらに、受けるクリニックで導入している機材や医療処置の情報についてもご説明し、選考前に就業イメージを膨らませていただけるようにしました。結果、Tさんは希望の美容皮膚科に内定。

そのクリニックでは研修プログラムが整っているので、成人看護未経験のTさんもマニュアルに則って、脱毛業務をメインに生き生きとお仕事に取り組まれているそうです。

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好きな仕事で、ご自身も周りも幸せに。美容クリニックで働きたい看護師さんを応援します

「美容看護師の仕事に興味はあるけれど、なるには具体的にどうすればいいか分からない」「結婚・出産・育児とのバランスを考えると、今転職していいか分からない」という方、まずは一歩踏み出してみることをお勧めします。

実際に美容クリニックへ転職された看護師さんたちからは、「自分の好きな業界で仕事ができて楽しい」「夜勤の負担がなく体調良好になった」などたくさんの喜びの声をいただいています。

好きな仕事をされていると、ご自身が幸せになって、仕事の生産性も上がります。それがお客様へのサービスにも現れて、お客様の幸せにつながります。結果、お給料も上がって、例えば将来への貯金や旅行など、ご自身がやりたいことを実現できて、そんな皆さんを見て、ご家族も、ご友人も幸せになります。

そんなポジティブスパイラルの中に身を置いていただけるように、私たちキャリアアドバイザーが全力でサポートします。看護師さんのお悩みを理解するだけではなく、「看護師としての思い」や「人生設計」を伺いながら、転職のプロとして未来を見据えた就業先のご提案を行います。

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「希望条件を満たした美容クリニックで働きたい」「育児と仕事を両立できる美容クリニックで働きたい」という方は、ぜひ「レバウェル看護」をご利用ください。

レバウェル看護なら、希望条件やライフスタイルにあった求人のご提案が可能です。「美容皮膚科か美容外科どちらが合うのか分からない」と悩んでいる方も、ご安心ください。キャリアアドバイザーがヒアリングを通してあなたの特性を引き出し、その特性に合わせた美容クリニックの求人をご紹介いたします。自分の特性に合った求人なので、応募先とのマッチングもしやすく、スムーズに転職活動を行えるでしょう。サービスはすべて無料で受けられます。まずはご相談からも利用ができるので、お気軽にお問い合わせください。

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