看護師の中には、現状のシフトに不満を持っていたり、夜勤がきついと思っている方もいるでしょう。これから就職を目指す看護師の方も、できればシフトの希望が通りやすい職場で働きたいと考えることも多いはず。このコラムでは、そんな看護師のシフトについて解説します。もっと働きやすいシフトだったらいいのに…と考えている看護師の方は、ぜひご覧ください。
24時間体制の病院に勤める看護師には、「二交代制」と「三交代制」と呼ばれるシフトの形態があります。この2つは出勤や退勤の時間に差があり、どちらが働きやすいと感じるかは人それぞれ。ここでは、二交代制と三交代制のシフトについて解説します。
勤務時間は病院によっても異なりますが、主に二交代制は日勤午前8時30分~午後5時30分、夜勤午後5時~午前9時の二組に分かれて勤務するシフトです。日勤の看護師は、医師の診察や治療のサポートが主な業務になります。夜勤の看護師は病棟の見回りのほか、患者の容体急変などトラブルがあったときに対応する業務がメインです。
二交代制は夜勤担当者の拘束時間が長いのが特徴で、夜勤中には2~3時間ほどの休憩・仮眠時間があります。ただし、救急搬送や急変患者が多く忙しい病院では休憩を取る暇がないということも珍しくないようです。夜勤の回数は月に4~6回ほどで、基本的に夜勤の次の日は休みになるようにシフトが組まれます。
三交代は、主に日勤午前8時~午後5時、準夜勤午後4時~午前時、深夜勤午前0時~午前9時を組み合わせたシフトです。シフトの分け方が細かく、二交代制では16時間勤務だった夜勤を準夜勤、深夜勤として8時間ずつに区切っています。担当する業務は二交代制の場合の日勤・夜勤と同じです。三交代制の準夜勤と深夜勤は二交代制よりも負担が軽くなった分、それぞれ月に4~5回程度担当することが多いようです。両方合わせると、夜勤の担当回数は月に9回前後となります。
▼関連記事
看護師のシフト勤務はどんな生活サイクル?タイムスケジュール紹介
看護師の準夜勤とは?2交代制と3交代制の違いやタイムスケジュールを解説
看護師の希望や事情にもよるため、二交代制と三交代制のどちらが働きやすいとは一概には言えません。そこで、ここでは二交代制と三交代制のメリットとデメリットを紹介します。「二交代制と三交代制の病院、どちらに応募しようかな?」と迷っている方は、自身の好みや生活環境に合わせて決めてみましょう。
まずは、二交代制のメリットとデメリットから見ていきましょう。
二交代制のメリットの1つは、深夜の出勤・退勤がないことです。夜勤ではまだ明るいうちに出勤して、翌朝日が昇ったら退勤できるので、公共交通機関を利用できます。また、暗い夜道を移動する不安もないでしょう。自転車や車では通勤できない看護師にとっても働きやすい勤務形態です。
また、二交代制の夜勤の後には必ず休日があり、夜勤明けの日も退勤後は丸々休日として使えるので、夜勤の後は休暇が多くなったように感じられるかもしれません。出勤時間も日勤・夜勤の2パターンしかないので、生活リズムを整えやすくリフレッシュもしやすい働き方といえるでしょう。
そのほか、夕方から朝までの勤務を楽だと捉える看護師も少なくありません。現場にもよりますが、夜勤中のトラブルが少ないと日勤より余裕を持って働けるため、リラックスして過ごせるという場合もあります。重病や重症患者のいない時期などは、夜勤で責任の大きい仕事をする機会は多くないでしょう。
二交代制では、夜勤が長時間勤務であることが大きなデメリットの1つです。勤務時間が長い分、三交代制の夜勤より仕事は多く、ときには残業が発生することも。
また、重症患者を多く扱っていたり、救急搬送されてくる人が多かったりする病院では、休憩や仮眠でも落ち着ける時間は少ないでしょう。休憩をきちんと取れないまま重要な仕事を長時間任されるのは、心身の負担としてストレスが蓄積しやすいです。二交代制は夜勤の後の疲労感も残りやすく、体力に自信のない人の休日は寝て終わりということもあります。
次に、三交代制のメリットとデメリットを解説します。
三交代制で働く一番のメリットは、シフトが短いことです。二交代制の場合は休憩があるとはいえ、夜勤では半日以上病院にいなくてはなりません。そのため、家に帰ったときには体力がすり減ってしまっている人もいます。しかし、三交代制では夜勤の勤務時間は二交代制の半分。疲労が蓄積しにくく、二交代制より楽だと感じる看護師も多いようです。
また、休日をしっかり楽しめるのもメリットといえるでしょう。二交代制の場合、夜勤から帰って休日をもらっても睡眠を優先する看護師は多く、結果的にそれほど休んだ気にならないこともあります。友達と約束を合わせづらいなど、私生活との両立に悩みを抱えることもあるでしょう。しかし三交代制の夜勤であれば、翌日が休みなら予定を入れられるだけの余裕も生まれます。出かける計画を立てたり、溜まっていた家事を片付けられたりもできるでしょう。パートナーや子供がいる看護師にとっても、家族との時間を確保しやすい点は魅力です。
男性よりも女性の割合が多い看護師にとって、深夜の出勤・退勤があるのは不安なポイントです。勤務先の近所に住んでいて、自動車や車などの交通手段を持っていても、深夜移動に怖さを感じる人は少なくありません。
また、三交代制ではシフトのパターンが3つもあるので、生活リズムを狂わせる原因となります。体力が落ちたり、本来眠るべき時間に眠れなくなったりするかもしれません。
▼関連記事
看護師の勤務時間はどれくらい?2交代制と3交代制のメリット・デメリット
2交とか3交代どちらの勤務が新人ナースにオススメ?比較してみました
看護師のシフトを作成する際、「特定の人が日勤や夜勤に偏らないように…」「夜勤の後には休みを入れないと…」といったことを考慮するのはもちろん、医療法にも抵触しないよう気を遣わなければなりません。ここでは、看護師のシフトはどのように作らなければいけないのかを解説します。
看護師のシフトには医療法が関わっており、人員配置標準に則ったシフトを作成しなければなりません。たとえば、一般の病院であれば患者が3人いる場合、看護師または准看護師が1人いなくてはならないと法律で決まっているのです。そのほか、患者16人に対して医師1人、患者70人に対して薬剤師1人など、看護師以外にも人数の規定があります。
参考元
厚生労働省 医療法に基づく人員配置標準について
シフトの作成には上記の人員配置標準のほか、看護師のスキルも考慮する必要があります。看護師は一人ひとり職歴も身に付けている技術の練度も異なるため、持っているスキルに応じてバランスよくシフトに組み込まなければいけません。管理者はそのうえで勤務時間が連続しないよう配慮したり、日勤と夜勤の兼ね合いを考えてシフトを作成しています。
▼関連記事
看護師の夜勤モンダイ!「72時間ルール」の是非は?
さまざまな要因を考慮して作られている看護師のシフトですが、自分の希望が全く通らないというわけではありません。看護師の希望を可能な限り優先してくれる病院もあれば、はじめから平日の日勤のみで働ける職場もあります。看護師として自分に合った勤務ができるよう、あらためて働き方を考えてみましょう。
結論からいえば、シフトの相談という形で話を聞いてもらうことは可能です。自分の都合を押し付けるのはよくありませんが、納得できる理由を説明すればある程度希望を受け入れてくれる可能性はあります。これから就職先の病院を探すという人は、勤務ができない曜日・時間帯と事情を面接で話しておくと、シフトのトラブルを避けられるでしょう。仮に面接で不採用になったとしても、条件の合わない病院で働くことを避けられたといえるはず。就職する前に病院側とシフトを話し合っておくと、働きやすい条件で仕事を始められます。
現在の職場でシフトの悩みがあるのであれば、転職を視野に入れるのも良いでしょう。たとえば入院病棟のない小規模のクリニックであれば、夜勤をせずに働くことができます。そのほかにも、献血センターや企業の保健室など、病院にこだわらなければ看護師の資格を活かせる職場はたくさんあります。自分の生活スタイルに合った職場に転職するのも選択肢の1つです。
「今の職場じゃ希望通りのシフトで働けない…」とお悩みの方は、看護のお仕事にご相談ください。看護のお仕事は、看護師の求人に特化した転職支援サービスです。一人ひとりに合った求人のご紹介のほか、履歴書の添削や面接対策も実施しています。面接日程の調整や条件交渉もアドバイザーが代行し、転職活動を丁寧にサポート。もちろん、サービスはすべて無料です。転職に悩む看護師の方は、お気軽にご利用ください。
記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載