保健師になるには何が必要?資格の取り方や仕事内容について解説

ko_1463.jpg

 

http://stock.adobe.com/jp/

多くの人の保健指導や健康管理を行う保健師は、やりがいがあり労働条件も整っていることが多い人気の職種です。就職や転職を考えている方の中には、保健師に興味を持っている人もいるでしょう。そこで、このコラムでは資格の取り方や保健師養成課程についてご紹介します。保健師の就職先や仕事内容もまとめているので、興味がある方はぜひチェックしてください。

※1※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日~2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20~29歳 107s(※1)、20~34歳 175s(※2)/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)

保健師になるには

公衆衛生の予防に努め人々の健康管理を行う保健師になるには、保健師養成課程を修了したうえで、保健師国家試験と看護師国家試験の両方に合格しなければなりません。国家試験を受験するには、指定の学校で保健師養成課程と看護師養成課程の修了が必須のため、ある程度の時間と経済的余裕が求められます。

保健師養成課程・カリキュラムがある学校を選ぶ

保健師になるには、保健師・看護師統合カリキュラムが組まれた大学か、4年制の専門学校に通うのがおすすめです。この方法であれば、4年生になったときに2つの国家試験を同時に受験できます。ただし、どちらかでも不合格になってしまうと保健師にはなれないので注意しましょう。
ほかにも、看護師養成課程のある3年生の短大か専門学校に通って看護師国家試験に合格後、保健師養成学校に通って保健師国家試験を受験する方法もあります。この方法は時間とお金が必要ですが、余裕をもって受験勉強に取り組めることが魅力です。
保健師になるには大学や専門学校に通う必要があるため、それぞれの学費が気になる方もいるでしょう。費用を抑えつつ効率的に保健師を目指したいのであれば、公立大学に通う方法がおすすめです。公立大学の初年度納入額は約80万円前後で、4年間の学費はおよそ300万円で済むといわれているため、経済的負担を少なくして保健師を目指せます。私立大学は学校によるばらつきが多く一概にはいえませんが、初年度納入額は約180万円以上、4年間の学費は700~800万円程度になるでしょう。3年制の短大や専門学校を卒業して保健師養成学校に進むルートは、公立大学よりも学費が安く済むことがありますが、学校自体の数が少なく定員も限られているため入学が難しいです。保健師を目指す際には、学費だけでなくカリキュラムや就職のことも考えて、学校を選びましょう。

保健師になるには看護師資格も必要

先述したように、保健師になるには保健師国家試験だけでなく、看護師国家試験にも合格する必要があります。看護師免許を持たない人が保健師になるには、4年制の保健師・看護師統合カリキュラムが組まれた学校に通い、看護師国家試験と保健師国家試験をダブル受験するのが一般的です。
看護師国家試験に合格してから、翌年以降に保健師養成課程を学んで保健師国家試験を受ける方法もありますが、早く保健師として働きたい方には不向きな方法といえます。

行政保健師を目指すなら公務員試験に合格しよう

厚生労働省の「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、保健師の約74%が公務員である「行政保健師」として働いており、非常に人気な職業といえます。行政保健師が人気な理由は、公務員が景気の影響を受けにくい安定した職業であることや、休みがとりやすく規則正しい働き方が出来るからでしょう。
行政保健師になるには公務員試験に合格しなければならないため、筆記試験や面接、小論文などの対策が必須です。新卒で行政保健師を目指す場合、国家試験を含めて3つの試験を受けるため、かなりのハードスケジュールになるでしょう。公務員試験は8月~9月ごろに行う自治体が多いため、国家試験より先に受験することになります。行政保健師を目指すのであれば、早いうちから予備校や試験対策講座を活用して、公務員試験の勉強を始めましょう。

参照元
平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況

▼関連記事
保健師とはどんな仕事?勤務する場所や必要な資格もご紹介

今の病院で満足していますか?

保健師の平均年収

ここでは保健師として働くうえで気になる年収をご紹介します。保健師の勤務先の種類によって年収に差があるほか、行政保健師は公務員として働くため自治体によって給与が異なるので、参考程度にチェックしてください。ボーナスは地方公務員も国家公務員も4.45カ月分として、計算を行っています。
人事院の「令和2年国家公務員給与等実態調査」によると、国家公務員として働く保健師の平均給与月額は約36万円で、ボーナスは約160万円なので年収はおよそ592万円です。ただし、この調査では看護師と保健師の給与をまとめて算出しているので、多少の誤差が生じるでしょう。地方公務員の保健師は総務省の「平成30年地方公務員給与実態調査結果の状況」によると、手当を含めた平均基本給が約34万円、ボーナスは約151万円で年収はおよそ560万円です。ただし、この調査では助産師と保健師に給与をまとめて算出しています。行政保健師として働くと、国家公務員でも地方公務員でも同じくらいの年収が得られるようです。
企業で働く保健師のみの平均年収は公開されていませんが、職場によって給与が大きく異なりボーナスの支給額にも個人差が出ます。昨今では企業で働く「産業保健師」は収入が高いといわれており、大手企業に所属できれば高収入を得られる可能性があるでしょう。

参照元
人事院
令和2年国家公務員給与等実態調査

総務省
平成30年地方公務員給与実態調査結果の状況

保健師の仕事内容と主な勤務先

保健師の仕事は各自治体の保健所や医療機関、企業において人々が病気にならないように、健康指導や衛生管理を行うことです。病気を患う可能性がある人の生活指導を行ったり、感染症を広げないために予防を促したりすることが多く、人々が健康に暮らす手助けを行っています。多種多様な人々と関わるため、保健師になるには臨機応変に対応できるスキルや、コミュニケーション能力が欠かせません。
ここでは人々の健康を支える保健師の主な勤務先と、それぞれの施設で求められる役割を解説していきます。

保健所

保健所は各都道府県や政令指定都市などに設置されている、公衆衛生活動を行う重要な施設です。そのため、保健師の勤務先として最も浮かびやすい施設といえるでしょう。保健所では保健師以外にも医師や看護師、精神保健福祉士など医療福祉のプロフェッショナルがいるため、協力し合って地域住民の健康と安全を守っています。
インフルエンザや新型コロナウイルスといった感染症が発生した際、保健師は患者と家族の支援を行うだけでなく、自治体に対して予防対策の呼びかけも実施しているのです。また、保健所は人々の健康を守るために医療機関と自治体の架け橋の役割も担っています。

市区町村

公務員である行政保健師の多くは、各市区町村の「市町村保健センター」に勤務しており、地域に根差した身近な専門家として健康促進や生活指導を行っています。市町村保健センターで働く保健師は、一般住民へのがん検診や生活習慣病の予防方法の周知、健康相談が主な仕事です。ほかにも妊婦や子育て世帯向けに子育て教室を開いたり、児童虐待の予防を行ったりしているほか、高齢者の健康診断や介護相談も行います。行政保健師は健康のプロとして、地域の人々の生活習慣の改善や健康維持に尽力しているようです。

地域包括支援センター

地域包括支援センターは高齢者に特化した支援機関で、保健師のほかに社会福祉士や主任ケアマネージャーが働いています。医療・介護・福祉の側面から見て、高齢者が自分らしく生きられるように支援することが目的で、保健師の役割は医療的観点からのサポートです。
高齢者の介護予防を行ったり、介護者の心身への負担を軽減したりするのが主な仕事で、地域全体での問題解決を図っています。

医療機関

訪問看護ステーションや病院といった医療機関に勤務する保健師もいます。医療機関で働く保健師の仕事は退院を促すための支援や人間ドックでの保健指導、退院後のアフターフォローなどです。各自治体の支援サービスを紹介したり、かかりつけ医や介護者と連携したりすることで、入院中だけではなくその後の生活を安心して送れるようにサポートしています。

企業

民間企業で働く保健師は「産業保健師」といい、従業員のメンタルヘルスの管理や生活指導を行うのが仕事です。産業保健師は近年さまざまな企業で導入されており、自信も企業の社員として働きながら働きやすく良い環境になるように、労働環境を整備することが求められています。産業保健師は経営者と従業員の橋渡し役を担い、健康管理や生活指導を通して会社の利益を上げることが期待されているようです。

学校

養護教諭とは別に、教育機関に駐在する保健師を「学校保健師」といいます。けがや病気の処置や教職員と生徒に向けた病気予防の啓もう活動、いじめやハラスメント行為への対策を講じるのが学校保健師の仕事です。教職員のメンタルヘルスケアを行うほか、子どもの成長途中にある不安定なメンタルをサポートする役割も担っています。保健室の先生である養護教諭とは異なり、予防医療の観点から健康をサポートする仕事ですが、求人が少ないため学校で働く保健師は多くありません。

▼関連記事
保健師とはどんな職種?仕事内容や就職先をチェックしよう

今の病院で満足していますか?

保健師は勤務先に関わらず多忙な傾向がある

保健師の勤務先は多岐にわたりますが、どの職場でも多忙になりやすい傾向にあります。その理由として、保健師の数が限られていたり、過疎地域では遠方まで行かなければならなかったりすることが考えられるでしょう。公務員である行政保健師はおよそ3年に1度のペースで異動があるため、環境に慣れてきたころに関係や働き方がリセットされることも。また、産業保健師や学校保健師は施設に1人しかいないこともあるので、仕事の多さにストレスに感じる可能性があります。
保健師の仕事は休日出勤や残業は多くないものの、会議やデスクワークによってやむを得ず働くケースはゼロではありません。人と関わる仕事である以上、多少のイレギュラーは想定しておいた方が良いでしょう。

保健師はどのような人が向いている?

保健師は人々が健康に過ごせるように支援・指導を行う仕事なので、人に尽くす気持ちが強い人は向いているでしょう。人助けが好きだったり、世話焼きな性格だったりする人も向いているといえます。また、老若男女問わず問わず幅広く相談を受けるため、相手の視点に立って物事を考えられる人やコミュニケーション能力が高い人は適性が高いです。
人々の生活を支援する中でほかの職業とも連携が必要になるので、協調性を持ち合わせていると仕事を円滑に進められるほか、周囲からの信頼を得られるでしょう。

▼関連記事
保健師への転職を考えている人は必読!この仕事にはどういう人が向いているの?

保健師のキャリアプラン

近年では感染症の流行に伴って予防医学の需要が高まっているうえ、精神疾患を抱える患者や自殺者の増加によって保健師の仕事が重要視されています。これまでは感染症の予防を中心に語られてきた保健師は、ストレス社会に生きる現代人の支えとしてメンタルヘルスケアを求められているのです。現在は産業保健師や学校保健師の数が少ないですが、裏を返せばこれからの保健師業界をけん引する存在になれるということ。保健師の就職先は現在は国や地方自治体が中心ですが、民間企業や学校でも「保健師の必要性」が広がることで、活躍の場は拡大していくでしょう。

保健師として活躍できる職場をお探しなら、「看護のお仕事」を利用してみませんか?
看護のお仕事は、病院やクリニックといった求人情報をご紹介している転職支援サービスです。専任アドバイザーがマンツーマンで面談を行い、全国12万件以上の求人情報の中からあなたに合った条件のものをご紹介します。手間のかかる条件交渉や面接の日程調整は、すべてアドバイザーが担当するので就業中の方でもスムーズに転職可能です。
看護のお仕事のサービスはすべて無料なので、まずはお気軽にご相談ください。

今の病院で満足していますか?
お読みいただきありがとうございました!
いいね・シェアで編集部が喜びます

記事の制作について

「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。

看護師さん向けお役立ち情報 コンテンツ制作ポリシー

看護師の転職で「レバウェル看護」が選ばれる理由

レバウェル看護の新着求人

編集部Pick up

人気記事ランキング

タグから記事を探す

キャリア

働く場所

選考対策

資格

その他

読みもの

連載

LINE

レバウェル看護は相談からでもOK!

\ 登録はカンタン1分! /

無料まずは相談してみる