
重い扉で閉ざされた手術室。マスクや帽子を付けた医師と看護師。
ドラマで見る手術室は緊張感のある殺伐とした現場です。実際は、どうなのでしょうか?
私の職場では、手術室看護師の男女比は半々くらいです。外科医や臨床工学技士は男性が圧倒的に多いので、手術室は女性が少数という看護師としては珍しい現場です。
手術室に男性看護師は必要不可欠です。手術室では、長時間手術やオンコール勤務の他に、体力が必要な場面が多々あります。患者さまのベッドからベッドへの移動やポジショニングには人手が必要です。
また、手術器具もまとめて滅菌するためとても重いです。清潔操作や準備では筋肉が鍛えられます。さらに、医療機器や針糸など種類も多く入れ替わりも激しいので、マニアックな知識とオタクな気質が役立ちます。

特に交流があるのは、臨床工学技士と看護助手です。臨床工学技士は、あらゆる手術機器のメンテナンスとチェックの他、人工心肺やセルセーバーなどを管理しています。看護師助手は、器械の洗浄や滅菌、陳列など私たちがやりきれない部分をお願いしています。
その他、麻薬や輸血を扱う薬剤師や各医療機器メーカーの業者などが在庫管理や手術への同席をしています。意外とたくさんの人が出入りしているんですよ。
手術室で最も活気があるのは朝です。手術予定の患者さまが一斉に入室してこられる時間です。医師も看護師もやる気に満ちています。
近年では、患者さまが歩行入室することが増えました。また、以前は手術室の入り口でお互いに「初めまして」状態でしたが、術前外来や訪問も浸透し、医療スタッフと患者さまが初対面ではなくなったため、会話が増えたように思います。
手術が始まってしまえば、各部屋のドアが閉まっていきます。それぞれ人の出入りがなくなるので、手術室は静まり返ります。

緊急手術の依頼を受けると、手術室の様子は一変します。特に急がなければならない症例が来れば、声を掛けあってスタッフ全員で準備していきます。
どこにでもあるスタッフの派閥や好き嫌い、やり方の違いも多少はあるかもしれませんが、緊急時は一致団結して対応します。あまりネチネチ言っている暇がないのが手術室です。皆で一生懸命、全力を尽くすしかありません。手術が終われば、そこにいる皆に感謝し、達成感を味わうことができます。
手術室には、毎日予定された診療科の外科医が出入りします。そのため、実は日替わりで雰囲気が変わります。また、長期休暇は子どもの手術が増えたり、連休なら外傷など、季節や時期により緊急症例も変わってきます。脳神経外科や心臓血管外科の緊急症例が増えてくると、「最近寒くなったね」なんて冬を感じるのも手術室あるあるです。
Writer…suke
Illust…Mana.Ishiguro
Twitter:@mana_utd
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