
看護師にとって重要な業務の一つでもある『声かけ』。
作業をしながらの声かけは、ただの習慣になっていませんか?
声かけで悩んでいることはありませんか?
声かけには、多くの意義があり、大切なポイントが含まれています。
慣れすぎてしまった声かけを、今一度、見直してみませんか?
患者さまへの声かけは、看護の基礎であり、誰にでも実践できること。
しかし、その必要性や重要性はとても大きいものですよね。
だからこそ心得ひとつで、意義のあるものにも、マイナスにも繋がることがあります。
・患者さまの現在の痛み・状態・不安・気分・言いたくないことなどを読み取る。
・患者さまも気づいていない症状・心情・問題点に気づく。
・これから行なうことの説明、タイミングを伝え、患者さまの心の準備、緊張や不安の解消を促がし、手際よい進行につなげる。
・患者さまからの信頼を得る(不適切な声かけは、逆に不信感を買う恐れがある)。
・声かけによる痛みの緩和を図る。
・看護に必要なコミュニケーションのきっかけにする。
・患者さまの年齢・性別・症状とその程度・環境・立場・性格、タイミング、
また、相手と自分との関係性、距離感を考慮する。
・声かけに対する相手の反応の中に、どのような思いが含まれているのかを読み取る。
・「大丈夫ですか?」などYES/NOで答える質問ではなく、相手の言葉で答える質問にする。
※患者さまのケースにもよりますが、「大丈夫ですか?」と聞いた場合、
「大丈夫です」と言うしかない人や「大丈夫なわけない!」と怒らせてしまうこともある。
意図があって使用する場合を除き、相手の気持ちを答えてもらう聞き方が好ましい。
・ゆっくり・はっきり・明瞭で適切な音量で、相手の聞き取りやすさを意識する。
・ネガティブな言葉遣いや話途中でやめるなど、患者さまを不安・不快にさせない。
管理職経験者の看護師さんに聞いた『声かけ』に関するお悩みQ&Aをご紹介します。
※これは一例であり、すべての患者さまに共通する回答ではありません。
基本的に、「なし」です。どのような状態にある患者さまにも、一個人としての尊厳があり、それは充分に尊重されるべきなのです。
しかし、人と人のコミュニケーションですので、一番大切なのは、その患者さまと看護している側の人との関係性・信頼度・絆です。
患者さまが、そのような声かけを良いと感じている場合には、「あり」としてもよいのかもしれませんが、あくまでも基本は「なし」です。そのことを忘れないようにしてください。
必要のない声かけとは、相手にとって不快だったり、相手を不安にさせるような声かけです。
相手(患者さま)のために必要な症状をうかがうものや、不安を取り除くものは、その病院の習慣に沿っていなくても行なうべきでしょう。
しかし、職員同士の人間関係も看護には重要です。「声かけ」の仕方や言葉遣いを変化させて、周囲が納得のいく声かけなのかを考えることが大切です。
患者さまのためになる「声かけ」、そして、周囲も必要と認めてくれる「声かけ」を考えてみる良い機会だと思って、頑張ってください。
どうしたらいいですか?
「声かけに対して反応しない」というのが、その患者さまの反応です。大切なのは、なぜ反応しないのか、その原因を考えることです。
声かけというアクションを起こしたのなら、それに対するものはすべてリアクションと捉えてください。リアクションから、よりその患者さまを知ることができると思います。
看護師の声かけによって、医師でも気づけなかった重要な症状に気づけたり、患者さまのメンタル面でのフォローになって、治療に大変役に立ったというケースは多くあります。
習慣や義務で言うのではなく、“相手本位”で“相手に届く”声かけを心がけ、それに対する“反応をしっかり観察”、“報告できる”ことが、看護師としてとても重要だと思います。
また、患者さまのご家族への声かけも、大変重要です。
さらにスタッフ間でも、積極的な声かけを心がけ、情報・認識の共有、円滑なコミュニケーションを行なうことも、看護の質を向上させ、院内の雰囲気をよくし、患者さまやそのご家族からの信頼も得られるきっかけとなります。
声かけには、さまざまな局面、人間関係、タイミングなど、複雑な要素がからみ、マニュアルはありません。
しかし、“相手本位”の声かけができれば、そこには信頼が生まれ、より良い看護を実践できる支えとなってくれるでしょう。
普段の業務で何気なく行なっている声かけを、今一度、見つめ直してみることは、看護の質向上、看護師としてのステップアップに繋がると思います。
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