
看護師として働く人の中には、仕事上で多くのストレスを感じ、今の働き方を続けていけるか不安を抱いている人もいることでしょう。本記事では、看護師がストレスを抱える原因や5つの対処法、また、ストレス軽減に繋がる転職先をお悩み別で紹介します。ぜひ、自分にマッチする対処法や、看護師として輝き続けるためのヒントを見つけてみてください。
看護師の仕事は、ほかの職業と比べてどのくらい精神的なストレスを抱えやすいのでしょう。厚生労働省が発表した「別添資料2 精神障害に関する事案の労災補償状況(20・21p)」によると、2022年度における精神障害の請求件数および支給決定件数の上位15職種(中分類)のうち、「保健師・助産師・看護師」は請求件数、支給決定件数ともに、2番目に多いという結果が出ています。 精神障がいに対する労災補償は、仕事による強いストレスが原因で発病する際に認められることから、看護師の心理的ストレスは多職種と比較しても強い傾向にあるといえるでしょう。
また、同様に日本看護協会「メンタルヘルスケア」においても、看護師のストレスに関して下記の説明がなされており、日々強いストレスにさらされている看護師の実態が見て取れます。
「職業性ストレスの職種差を検討した研究において、看護師は他の職種に比べ、量的労働負荷(仕事量)や労働負荷の変動(仕事量の変動)が大きいといわれています。」
「職業性ストレスにおいては、仕事量が多く、仕事のコントロールが低い組み合わせの場合に、ストレスが高まり疾患発生の危険性が高くなるとされています。」
公益社団法人日本看護協会「看護職のストレス」(2024年3月27日参照)
身体的な疲労や人間関係、人の命を扱うプレッシャーなど、看護師が抱えるストレスの原因はさまざまです。ここでは、代表される6つの原因をもとに、ストレスフルな環境に置かれている看護師の現状を探っていきます。
看護師は、通常の業務に加えて事務作業を行ったり、緊急対応が発生したりと、多忙な傾向にあります。生活リズムが不規則なのはもとより、十分な休憩時間を取れず、立ちっぱなしで業務に携わることもあるため、疲労やストレスも溜まりやすいといえるでしょう。中には、患者さんの介助によって腰を痛めてしまう看護師もいます。
また、看護師の人員調整のため、リリーフ(応援)対応が求められる場合も、慣れない環境・業務に対する戸惑いや、できる仕事が少ないことへの焦りから、ストレスを感じる人が多いといえます。
レバウェル看護公式Instagramのストーリーズにて、「看護師さんに質問!勤務中、休憩は取れている?」とのアンケートを実施したところ、「毎日きちんと取れる」と回答した看護師は全体の約3割に留まる結果となりました。残りの約7割の看護師は、勤務中の休憩について「忙しいときは取れない」「いつも取れない」と回答しており、多忙な環境下で体を酷使している状況が伺えます。
看護師の仕事は患者さんの命に直結することが多く、その責任の重さからプレッシャーを感じやすいという傾向にあります。どれほど実務経験を重ねていても、ミスや医療事故を起こさないかという不安はつきものです。
日勤よりも1人あたりの患者さんの受け持ち数が多い夜勤では、急変時や緊急時の対応を懸念して、より大きな重圧を感じてしまうこともあるでしょう。また、経験年数を重ねるにつれて、責任の範囲も広がり、ストレスの原因も多くなっていくといえます。
看護現場は、プレッシャーや忙しさから、ピリピリとした雰囲気の所も少なくありません。状況によっては、周囲の看護師に話しかけても雑な対応をされたり、先輩看護師から厳し目な口調で注意されたりすることも。医師や患者さんとの関わり方をはじめ、指導者の立場においては、後輩になかなか指示が伝わらず悩むこともあるでしょう。仕事の大変さに人間関係のトラブルが加わると、退職を考えるほどの大きなストレスに繋がる可能性があります。
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看護現場では夜勤や時間外労働が発生する傾向にあるため、私生活とのバランスを取りにくいこともストレスの要因として考えられます。研修や勉強会が業務時間外に行われる場合は、プライベートの時間が犠牲になることも。特に、家庭と仕事の両立を重視する看護師にとって大きなストレスとなるでしょう。
看護師の仕事は、1人当たりの業務量が多い傾向にあります。多忙で責任の重い仕事であるにも関わらず、見合った給料をもらえていないと感じると、やりがいやモチベーションの低下に繋がるでしょう。身を削って働く日々の中で、満足できる対価を得られない場合、「頑張っても報われない…」とストレスを抱えてしまいます。
看護師の仕事では、思うように時間が取れなかったり、自分の力不足を感じたりして、無力感を覚えることがあります。「患者さんにとって負担の少ないケアを行いたいけれど、経験不足で実践できない」といった理由から、理想とする看護を実現できない現状にストレスを感じる場合も。特に新人のころは、スムーズに業務を進められず、理想と現実とのギャップに悩みやすいといえるでしょう。
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看護師がストレスと上手く付き合っていくためには、心の健康状態を認識し、日常的にセルフケアを実践することが大切です。レバウェル看護公式Instagramにて、「看護師さんに質問!ストレス解消法教えて!」とのアンケートを実施したところ、実際に働く看護師の方々は、以下のような対策をしていることがわかりました。
自分に合うストレスの発散方法は、人それぞれ異なります。下記にてストレスや不満を解消するための方法をより詳しく深掘りしていきますので、取り入れやすいものから試してみてください。
休暇を取ることはストレスを発散する有効な対処法です。日本看護協会では、「Rest(休息や睡眠)」「Recreation(運動や趣味)」「Relax(ストレッチやリラクゼーション)」の3つのRを日頃から取り入れるように推奨しています。適度に休息を取ることで、疲労回復にもなるのはもとより、ストレスによって引き起こされる病気の予防にも繋がります。
人に悩みを聞いてもらうことで、気持ちがスッキリし、ストレスを発散できる場合もあります。看護師の大変さを知る同僚や気の置けない看護学生時代の友人と話せば、緊張もほぐれて、リラックスした時間を過ごせるでしょう。また、適切なアドバイスを得たり、自分を客観視したりすることで視野が広がり、仕事に対して前向きになれる可能性もあります。
前述の3Rのうちの一つである、「Recreation(運動や趣味)」も大切な要素です。外出をしたり、趣味に打ち込むことで、心と体をリフレッシュさせることができます。夢中になれる時間を過ごせば気分転換にもなり、仕事のストレスも軽減されるでしょう。
病院・施設によっては、ストレスチェック制度やカウンセリング制度を整備している所もあります。このような職場の制度を活用し、自分に合った改善方法を見つけるのも一つの方法です。ストレスチェックやカウンセリングを受けることで、自分でも気付いていない疲労や不調が発覚する可能性があります。
また、セルフチェックシートに回答し、心の健康状態を知ることも有効な方法です。厚生労働省の「こころの耳 5分でできる職場のストレスセルフチェック」では、自身のストレスレベルを確認できます。結果によっては医師や専門の窓口に相談してみると良いでしょう。
上記の対策を講じても状況の改善が見込めない場合は、心身の負担が少ない職場に転職するのも一つの手です。自身が抱えるストレス要因を明確にし、何から解放されれば理想の働き方を実現できるのかを熟考した上で、転職活動に踏み切ると良いでしょう。ただし、転職によって必ずしも今のストレスが解消するとは限らないという点に注意する必要があります。
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ここでは、悩みや不満の解消に繋がる具体的な転職先を紹介します。「残業時間」「人間関係」「給料」「ワーク・ライフ・バランス」と4つの種類に分けて解説しますので、自身の状況と照らし合わせてみてください。
時間外労働を減らし、心身の負担を軽減したいと考える看護師には、次のような職場がおすすめです。
回復期リハビリテーション病院や療養型病院では、リハビリを行っている患者さんや慢性期の患者さんを対象としているため、緊急対応が少ない傾向にあります。ルーティンワークが多く、一つひとつの業務を落ち着いて進められるのがポイントです。また精神科、心療内科も比較的急変対応が少なく、残業が発生しにくいといえます。特にクリニックや外来の場合は、完全予約制の職場が多いため、見通しを持って仕事を進められるでしょう。
人間関係によるストレスを抱えており、自分のペースで仕事に取り組みたいと考える看護師には、次のような職場がおすすめです。
訪問看護は患者さんのケアに専念できるため、人間関係の悩みが少ない傾向にあります。臨機応変な対応が求められますが、専門的な知識や技能を身に付けた看護師であれば、利用者さんやご家族との信頼関係も築きやすいといえるでしょう。また、デイサービスも同様に、看護師の配置は1名または少人数であることが多いため、自分のペースで看護業務を進めやすいという特徴があります。健診・検診センターや献血ルームも、あらかじめ決まった担当業務に集中できるため、人間関係に悩むことが少ないといえるでしょう。
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仕事量と収入が不釣り合いだと感じる看護師には、次のような職場がおすすめです。
大学病院や総合病院といった大規模な病院は、給与水準が高く、各種手当や福利厚生も充実している傾向にあります。緊急対応が多く忙しいという側面はありますが、高度な医療を提供しながらスキルアップをしたいという人には向いているでしょう。
医療行為の負担を減らしながら収入を確保したいと考える場合は、美容クリニックに転職するのも一つの手です。美容クリニックは一般的に自由診療の高額なサービスを提供している傾向にあるため、看護師の報酬も比較的自由に設定されている特徴があります。給与水準やインセンティブが高い職場に転職をすれば、プライベートの時間の確保と年収アップを両立できるでしょう。
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プライベートと仕事を両立したいと考える看護師には、次のような職場が向いています。
特に育児中の看護師の場合は、土日祝日が休みの職場や、保育所・託児所併設の職場を選ぶのがおすすめ。保育所・託児所を完備している病院であれば、育児支援制度にも力を入れている傾向にあるため、働きやすさの向上が期待できます。「ママさんナースが多い」「子育てに理解がある」といった職場を選べば、急な休みや子育ての相談もしやすくなるでしょう。また、デイサービスや病院の外来といった夜勤のない職場を選ぶのも手です。
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看護師がストレスによって転職を考える際は、転職先で新たな悩みを生まないためにも、入念な準備が重要です。以下のポイントを押さえた上で、計画的かつ効率的な転職活動を行いましょう。
転職活動では、まず自己分析に着手しましょう。退職理由を振り返り、転職先に求める条件を明確にします。スキルや経験を洗い出したり、得意不得意を整理したりすることで、自分に合う職場も自ずと見えてくることでしょう。すべての希望を実現するのは難しいため、条件に優先順位を付け、妥協できるラインを決めておくとスムーズです。
希望条件を明確化した後は、職場の種類や規模を検討します。病院ひとつとっても、国公立病院、大学病院、特定機能病院など選択肢は多岐にわたります。また、職場によって、待遇や忙しさ、夜勤の有無、緊急度などの特徴も千差万別でしょう。納得のいく転職を成功させるには、「幅広い知識やスキルを身に付けたい」「専門性を高めたい」といったそれぞれの目的にマッチする職場を選択することが大切です。
応募先の目星が付いたら、情報収集を徹底しましょう。求人票やホームページなどで具体的な仕事内容や給与、年間休日数などできる限りの情報を集め、複数の求人を比較検討することが大切です。口コミや離職率も、働きやすい環境を判断する目安になります。また、雰囲気やスタッフの人柄を知るため、職場見学に行くのもポイント。当日は、スタッフ間のコミュニケーションの様子や、施設設備、物品の整備状況などに注目すると良いでしょう。
転職後のミスマッチを防ぐには、転職エージェントを利用するのも手です。希望条件に合う求人を紹介してもらえるほか、各社が把握している応募先の内部事情も知れるため、プロの意見を取り入れながら、自分に合う職場環境を見極めることができます。
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ここでは、看護師のストレスに関してよくある質問を紹介します。
日勤常勤の仕事は、クリニックや介護施設、訪問看護ステーションなどに多いため、病院以外の職場も検討してみると良いでしょう。夜勤のつらさを和らげるには「夜勤中に吐き気がする…看護師の疲労やストレスを解消して症状を和らげよう」を参考にしてみてください。
看護師としての仕事をばかばかしいと感じたり、限界を感じたりした場合は、悩みを上司に相談したり、休息を取ったりして我慢しないことが大切です。看護師資格を活かせる職場は多岐にわたるため、環境を一新するのも選択肢の一つといえます。詳しくは、「看護師が「もう無理」と悩みを抱える理由とは?転職の判断基準と体験談」をご覧ください。
ストレスの限界を感じた際は、医師や専門の窓口に相談することをおすすめします。自身のストレスレベルは、厚生労働省の「こころの耳 5分でできる職場のストレスセルフチェック」で確認することも可能です。職場によっては、カウンセリング制度を整備している所もあるため、あらゆる手段を検討し、自分に合った改善方法を見つけてみてください。
看護師が看取り時に抱えるストレスとしては、「患者さんへの声掛けに悩んだとき」「患者さんが本当の病状を知りたがっているとき」「治療法に対するご家族の考えが変わったとき」などが挙げられます。詳しくは、「看護師が抱える看取りのストレス…その対処法と患者さんやご家族への接し方」をご覧ください。
看護師は仕事の忙しさによる疲労や人間関係の悩み、ミスが許されないプレッシャーなどからストレスを感じやすい傾向にあります。看護師がストレスと上手く付き合っていくためには、心の健康状態を認識し、セルフケアを日々実践することが大切です。本記事で紹介した、ストレスを解消する5つの方法を参考に、自分に合った対策を講じてみてください。なお、看護師としての力を最大限発揮するには、生き生きと働ける職場に転職するのも一つの手です。
「現在のストレスが転職で解決できるものなのか客観視できない」とお悩みの方は、「レバウェル看護」に相談してみませんか?看護師専門の転職支援サービスである「レバウェル看護」はストレスを感じる場面や原因も踏まえて、あなたの希望条件にあった求人をご紹介。「今の仕事が大変で、転職活動をする気力や体力がない」という場合でも、LINEやメールで相談しながら、少しずつ転職活動を進めることが可能です。サービスはすべて無料のため、まずはお気軽にお問い合わせください。
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