「娘さんのお弁当」
患者さんと関わるなかで、印象に残っている場面がある。
病気の悪化・長期入院で、今まで大事にしていた社会的地位がなくなったKさんの苦しみは、今でもどう関わればよかったのか答えは出ていない。
自分のことはほとんど話さないKさんだったが、唯一仕事の話、海外出張の話、娘さんの話には表情が柔らかくなったことが印象的だった。
それだけ、大事にしていたんだと思う。
娘さんを前にしても、なかなか話をしないKさんだったが、お弁当でコミュニケーションをとっていた。
入院する前は、仕事で出張が多く、ほとんど娘さんとゆっくり話すことがなかったと言っていたが、入院して、Kさんも娘さんも、ゆっくりこれからの関わり方を探しているような印象を受けた。
中山有香里
【『看護師メシ』バックナンバー】
『看護師メシ』vol.3 ~休憩室を襲う「カップ焼きそば」~
『看護師メシ』vol.4 ~特別感がある「パン屋さんのパン」~
『看護師メシ』vol.10 ~折れた心を癒やした「天津飯」~
『看護師メシ』vol.11 ~無言のコミュニケーション「隠しオヤツ」~
『看護師メシ』vol.12 ~後輩の差し入れ「アップルパイ」~
『看護師メシ』vol.13 ~職員食堂の人間模様と「カツ丼」~
『看護師メシ』vol.14 ~落ち込む新人時代と「炊き込みご飯」~
【プロフィール】
中山有香里
看護師?イラストレーター。著書に『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術『悲しいくらい人に聞けない看護技術』(メディカ出版)
Twitter:@musashi_0303
Instagram:@zurukan.yukari33
記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載