高齢者の方や患者さんのQOL、医療現場の改善に寄与する組織

2022.9.8

高齢者の方や患者さんのQOL向上にあたっては、一人ひとりに寄り添ったケアが大切となってきます。
しかし、人材不足や業務量の多さなどにより、細やかなケアが難しいケースも出てくるでしょう。

そこで本記事では、美整容ケアを通して高齢者の方や患者さんの自分らしさを引き出すサービス、業務効率の向上や感染予防に有用なシステム・製品を紹介します。
ケアに対するもどかしさを感じていたり、医療現場の環境改善に関心を持っていたりする看護師さんは、ぜひ最後まで目を通してみてください。

株式会社RingsCare

千葉県浦安市の介護施設を中心に、訪問型看護美整容ケアサービス事業を行っているのが株式会社RingsCareです。
そのほか、健康美容講座や介護カフェの開催といった地域貢献事業、看護師と介護師向けの美容整容に関する研修、および多数のメディアによる啓蒙・教育事業など、多岐にわたってケアとしての美容の輪を広げる活動に取り組んでいます。

同社の代表である大平智祉緒氏がこのケアとしての美容の力を知るキッカケとなったのは、当時看護師として活躍していた高齢者看護を行う医療現場での出来事でした。

▲画像提供:株式会社RingsCare

当時、実習で訪れていた看護学生が、認知症の患者さんにマニキュアを施すことに。すると、これまで表情の変化や反応が乏しかったその患者さんが、パッと笑顔になったのです。
大平氏の声かけにも笑顔で反応したことから、美容が与える好影響を実体験し、以降メイクセラピーに関する学びと実践を重ねて自らもメイクセラピストとしての道を進んでいます。

訪問型看護美整容ケアサービス 「Rings Care™️」

▲画像提供:株式会社RingsCare

訪問型看護美整容ケアサービス 「Rings Care™️」では、ハンドケアやネイルケア、フェイシャルケアなどを実施。メイクに関しては、対象者の方のお肌の状態を確認したうえで、メイクを施すサポートとアドバイスを行います。

そして、同社の美整容ケアには、看護の視点が取り入れられているのが特長です。
看護過程と同様に、観察からアセスメント、計画立案、実施、評価までの流れを汲み、他職種や対象者の方、その家族とも連携。こうして一人ひとりに寄り添ったケアを施すことにより、自分らしい輝きを内側から引き出し、健康を回復する手助けをしています。

美整容ケアに期待できることとして挙げられるのは、まず積極性や自主性の向上、自己肯定感が増して自分への関心が高まるといった心理的効果です。
また、心理的効果により他者とのコミュニケーションが活性化する社会的効果、口腔機能や免疫機能の向上、ストレス減少などの生理的効果も期待できます。

「患者さんの笑顔を取り戻したい」「自分らしく生き生き過ごしてほしい」という看護師さんにとって、同社の取り組みがそのヒントとなるかもしれません。

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株式会社イノシア

「医療」と「Innovation」により、医療従事者と患者を「幸せ(ギリシャ語でXia)」にしたいとの思いが社名に込められている、株式会社イノシア。同社は医療現場のDX化を支えるべく、最新のITソリューションによる事業を展開している企業です。

事業内容としては、医療施設向けもしくは医療データを利活用したソリューションを自社で企画から開発、販売まで手掛けるほか、医療施設向けのソリューションを提供する他企業への投資も行うなど、医療現場の発展に奔走しています。

業務効率改善ツール「チームコンパス」

医療現場では人材不足が課題となっていることも多く、それによって医療従事者一人ひとりの業務が増える、医療の質が低下するといった状況を招くケースがあるのが実情です。

そうした課題を解決するために同社が提案するのが、投資先であるドクターズモバイル株式会社が開発した業務効率改善ツール「チームコンパス」。「看護実践用語標準マスター」「看護思考プロセスナビゲーター」「患者状態適応型パスシステム」といったコンセプトをアプリに組み込み、看護業務の効率化と医療の質の向上をサポートします。

たとえば、患者状態適応型パスシステムのプロセスチャートおよびユニットシートによって、患者さんがどのような段階にいるのかを一目で確認でき、観察や看護ケアに必要な情報が収集しやすくなります。
看護記録と看護計画にかかる記録時間の短縮はもちろん、記録漏れも起きにくくなるのが魅力です。

また、クリニカルパスは800種類以上備わっており、かつ看護思考プロセスナビゲーターには症状別の観察項目も用意されているため、個々の看護師による観察や看護記録のばらつきがなくなるのもポイント。臨床経験にかかわらず、誰もが同じように患者一人ひとりに合った観察や看護ケアの実現も可能でしょう。

そのほか、同システムには各電子カルテとの連動、新型コロナウイルスに関する感染制御支援や行政報告などの自動化といった、看護業務の効率化を図れる機能が充実しています。
「仕事では何よりも患者さんの対応に時間をかけたい」という看護師さんの強い味方になってくれるのではないでしょうか。

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株式会社マコトサービス

▲環境殺菌業務の様子/画像提供:株式会社マコトサービス

「きれいが一番」という経営理念を掲げる株式会社マコトサービスでは、宿泊・医療・介護の3つの分野にわたって施設清掃を手掛けています。
科学的根拠を基に環境殺菌をはじめ、カーペットやフロアメンテナンス、光触媒抗菌・消臭などを行い、目につく汚れはもちろん、においや細菌といった目に見えないものとも向き合っている企業です。

医療施設向けクリーンソリューションにおいては、クリーンケアシステムとクリーンルーム向けの消毒・環境モニタリング測定、環境殺菌に取り組み、感染防止と医療の質の向上に寄与しています。

環境表面殺菌システム「Halo fogger®」

▲画像提供:株式会社マコトサービス

同社が環境殺菌で提案するのは、環境表面殺菌システム「Halo fogger®」です。

同製品はドライミスト噴霧型のため、人の手や紫外線が届かないような細部・隙間にも行き渡り、手作業による万が一の拭き漏れや拭き残しが出にくいのが特長。また、スプレー粒子が小さいことから蒸発が早く、使用後の拭き上げも必要ありません。
清掃作業にかかる労力や時間を削減でき、かつ本体の持ち運びが容易なので、医療従事者にとって負担軽減につながります。

そして、同製品と併せて用いるのが、殺菌噴霧用溶液の「Halo Mist™」です。

Halo Mistは過酸化水素と硝酸銀を組み合わせたもので、バクテリアやウイルス、カビに対する殺菌の実現を目指すことが可能。原液のまま使用するため希釈が不要で、誰が使用しても成分の安定性を保てます。
さらに、Halo MistについてはEPAの承認を受けており、新型コロナウイルスへの効果が期待できる点も魅力の一つです。

医療施設は感染防止のために衛生面が重視されますが、同社が提案するこれらの製品は外来や病棟のほか、医療機器を置いているリハビリ室や透析室、オペ室など院内のさまざまな環境で活用できます。
常日頃の環境殺菌はもとより、院内感染の発生時やレッドゾーンの復旧といった状況下にも有用なため、早期対策によって医療施設の円滑な運用を図ることが可能です。

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