同期の存在が身にしみる、真夜中のジュース会 ズルカンさんの『看護師メシ』【vol.19】

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看護師1年目の私は、

同期のなかでも自分だけが出来ないと思っていて、

本当に自分が嫌いだった。

同期のなかでも、一人だけ残っていることも多く、そんな自分がみじめだった。

そんな中、同じチームの同期は毎日なぜか私が終わるのを待っていた。

気持ちをなんとか切り替えて明日も頑張ろう。

と真っ暗ななかジュースを買いにいくのが一日の密かな楽しみだった。

私は最初、二人が、出来ない私を慰めるために一緒にジュースを飲んでくれているのだと思っていたのだが、話を聞いていると、私の目からはうまく仕事をこなしている同期が、「今日はこれを失敗した」など、意外な話を打ち明けた。

私は、自分の思い込みで「自分が一番出来なくてしんどい。」と思っていたが、

同期には同期の苦しみがあった。

「私もしんどい。けど、あなたもきっと、しんどいことを抱えている。」

劣等感で、人と比べて自分の首を締めないでいいのかもしれない・・・と、このときから思えるようになった。

あれから10年ほどたち、今はもう同期も全く別の環境でバラバラになったが、今でも辛いことがあった日は、そっと一人で缶コーヒーを自動販売機で買って、ジュースの会を開いている。

中山有香里

【『看護師メシ』バックナンバー】

『看護師メシ』vol.1 ~年末年始の「すき焼き」~


『看護師メシ』vol.2 ~夜勤明けの「ラーメン」~

『看護師メシ』vol.3 ~休憩室を襲う「カップ焼きそば」~

『看護師メシ』vol.4 ~特別感がある「パン屋さんのパン」~


『看護師メシ』vol.5 ~士気が上がる「ケーキ」~

『看護師メシ』vol.6 ~欲望のままに「コンビニ飯」~


『看護師メシ』vol.7 ~腹も心も満たす「実家飯」~

『看護師メシ』vol.8 ~何杯もいける「カレー」~

『看護師メシ』vol.9 ~同期と「アイスクリーム」~

『看護師メシ』vol.10 ~折れた心を癒やした「天津飯」~

『看護師メシ』vol.11 ~無言のコミュニケーション「隠しオヤツ」~

『看護師メシ』vol.12 ~後輩の差し入れ「アップルパイ」~

『看護師メシ』vol.13 ~職員食堂の人間模様と「カツ丼」~

『看護師メシ』vol.14 ~落ち込む新人時代と「炊き込みご飯」~

『看護師メシ』vol.15 ~かたくなな患者さんの「娘さんのお弁当」~

『看護師メシ』vol.16 ~パウンドケーキと看護師の母~

『看護師メシ』vol.17 ~患者さんと野菜~

『看護師メシ』vol.18 ~好きな仕事、配膳~

【プロフィール】

中山有香里

看護師?イラストレーター。著書に『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術『悲しいくらい人に聞けない看護技術』(メディカ出版)

Twitter:@musashi_0303

Instagram:@zurukan.yukari33

 
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