看護師1年目の私は、
同期のなかでも自分だけが出来ないと思っていて、
本当に自分が嫌いだった。
同期のなかでも、一人だけ残っていることも多く、そんな自分がみじめだった。
そんな中、同じチームの同期は毎日なぜか私が終わるのを待っていた。
気持ちをなんとか切り替えて明日も頑張ろう。
と真っ暗ななかジュースを買いにいくのが一日の密かな楽しみだった。
私は最初、二人が、出来ない私を慰めるために一緒にジュースを飲んでくれているのだと思っていたのだが、話を聞いていると、私の目からはうまく仕事をこなしている同期が、「今日はこれを失敗した」など、意外な話を打ち明けた。
私は、自分の思い込みで「自分が一番出来なくてしんどい。」と思っていたが、
同期には同期の苦しみがあった。
「私もしんどい。けど、あなたもきっと、しんどいことを抱えている。」
劣等感で、人と比べて自分の首を締めないでいいのかもしれない・・・と、このときから思えるようになった。
あれから10年ほどたち、今はもう同期も全く別の環境でバラバラになったが、今でも辛いことがあった日は、そっと一人で缶コーヒーを自動販売機で買って、ジュースの会を開いている。
中山有香里
【『看護師メシ』バックナンバー】
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『看護師メシ』vol.15 ~かたくなな患者さんの「娘さんのお弁当」~
【プロフィール】
中山有香里
看護師?イラストレーター。著書に『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術『悲しいくらい人に聞けない看護技術』(メディカ出版)
Twitter:@musashi_0303
Instagram:@zurukan.yukari33
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