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「在宅ケアは看護の原点。若い方にも興味を持ってほしいです」訪問看護師インタビュー・津瀬 明日実さん

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在宅医療の最前線で活躍する訪問看護師へのインタビューシリーズ。今回は、11年間訪問看護師として働き、現在主任を務める津瀬 明日実(つせ あすみ)さんを取材。、訪問看護の現場で働く魅力や大変さ、今後の目標についてお聞きしました。

プロフィール
津瀬 明日実(つせ あすみ)さん

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大阪市にある訪問看護ステーション ハートフルえがおに勤務。看護学校を卒業後、急性期の病棟に3年間勤務し、泌尿器科・脳神経外科・形成外科・婦人科の混合病棟を担当。長男を出産後に病院を退職し、現在のステーションにパートとして入職。その後、常勤へ移行。在職中に産休・育休を取得して次男を出産し、現在勤続11年目。趣味はお菓子作りで、休日は子どもたちと過ごしている。

目次


「退院後の生活を支える訪問看護師」に興味を持った新人時代
訪問看護師である前に、1人の人間として受け入れてもらうことの大切さ
若い看護師にこそ訪問看護にチャレンジしてほしい



「退院後の生活を支える訪問看護師」に興味を持った新人時代


ーー現在の職務内容について教えてください。 

現在ステーションの主任職について3年目で、利用者さまや職員など全体の管理をメインに行うほか、利用者さま宅を回る訪問看護も担当しています。全体の管理では、利用者さまの疾患やケアの状況を把握し、必要に応じてお宅へモニタリングに伺ったり、現場に出る職員の指導や人員配置を行ったりしていますね。

また、初回の利用者さま宅の訪問もしています。初回訪問のご利用契約を私か管理者がしたあと、1回目は私が、2回目以降に担当職員と一緒に訪問し、引き継ぐ流れです。初回訪問では、自分が作成した看護ケアのプランをもとに、利用者さまのご希望も伺いながら、一人ひとりの生活に必要なことを考えます。そして、自分が利用者さまの状態やご要望をしっかり把握したうえで、担当職員に紹介するようにしていますね。

ーー訪問看護師になろうと思ったきっかけは何ですか?

病棟で働きはじめた当時、脳外科の患者さまの退院前後の話をソーシャルワーカーとする機会が多くありました。そこで、「患者さまが退院後にどういう生活を送るのだろう」と考えるようになったのが在宅医療に興味を持ったきっかけです。ソーシャルワーカーとの話を通して、退院後の患者さまを支える訪問看護師の存在も知り、自分も「訪問看護師として働きたい」と思うようになりました。
しかし、病棟勤務の1年目・2年目は業務をこなすのに精一杯で、3年目にやっと自分の看護観と向き合う余裕が出てきたと思います。その頃には看護師としての知識やスキルも身につき、在宅の患者さまをサポートしたいという気持ちが強くなりました。
ハートフルえがおに就職したのは、事業所が家の近所にあって、長男を連れて散歩しているときに求人票を見つけたことがきっかけです。

ーー訪問看護師になるにあたって不安はありましたか?

ありましたよ。看護学生時代に在宅看護実習を受けたこともあり、業務の内容は大方イメージできていましたが、いざ自分がそこで働くことを考えると、漠然とした不安を感じました。しかし、「やってみるしかない」と思いましたね。
実際に勤めてみると、周りの職員は相談しやすく、親身になって話を聞いてくれる方が多かったので安心しました。
ハートフルえがおには、ケアプラン・ヘルパーステーション・訪問看護とたくさんの事業所が入っているので、さまざまな立場の人たちからアドバイスをもらえるのも良かったです。事務所の中で「これってどうしたら良いかな」「ちょっとこの利用者さま気になるな」とつぶやくと、誰かが必ず答えてくれるんですよ。話しかけるタイミングが分からなくても、つぶやくように意識したことで誰かが話しかけてくれました。こうして相談することで不安が解消されて、利用者さま宅の訪問にも慣れていきましたね。

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訪問看護師である前に、1人の人間として受け入れてもらうことの大切さ


ーー訪問看護のやりがいや印象に残っているエピソードを教えてください。

利用者さまの生活の場の最前線で働けることがやりがいです。利用者さまの状態やご家庭の状況はそれぞれ異なります。その中で、「自分が看護師としてどういう役割を持ったら良いか」「どうしたら利用者さまが生活しやすいか」を常に考えて、動くようにしています。

印象に残っているのは、初回訪問での出来事ですね。利用者さま宅に伺ってインターホンを押しても、中に入れてもらえないことが何度かありました。2回目、3回目と訪問を重ねて、ようやく扉を開けて家の中に入れてもらえるんです。利用者さまが、自分のパーソナルスペースに訪問看護師を受け入れてくれるまで時間がかかるケースは多いんですよ。
また、ケアを必要としている方から、経済的な事情を理由に訪問看護をお断りされることもありました。訪問看護師になりたての頃は、「利用者さまが必要としているのだから、訪問看護に伺うのは当たり前のこと」と思っていましたが、必ずしもそうではないと気づかされました。

ーー訪問看護の大変なところや病棟勤務とのギャップを感じたことはありますか?

体力面できついと感じるときがあります。自転車で訪問するので、夏場や雨の日などが特に大変です。メンタル面で落ち込むこともありますが、自分で考えたり、周りの職員に相談したりして困難を乗り越えたときは、達成感ややりがいを感じますね。そのため、気持ちの面で大変だと感じることはあまりないです。

病棟勤務とのギャップは、利用者さまとお話するだけの1時間を経験したときに感じました。訪問看護師の仕事は、点滴や採血、チューブの交換などの医療処置がメインだというイメージを強く持っていましたが、実際に訪問してみると、医療処置をしない時間の方が長かったんです。たとえば、お風呂のサポートだけの日もあれば、精神疾患の利用者さまと話をするだけの日もあります。そうした日常生活のサポートや何気ない会話からも、利用者さまの病状や心情の変化、薬の効き目などの情報収集をする必要がありますね。

ーー訪問看護師として大切にしていることはありますか?

看護師としてではなく、1人の人間として受け入れてもらうことを大切にしています。自分は看護師としてケアのアドバイスをする立場ではありますが、上から目線で利用者さまに接すると、上手く関係が築けません。だから、自分は人生の先輩である利用者さまから教えてもらったり、育ててもらったりする立場にいることを忘れないようにしていますね。
逆に、しっかり関係が築けると、私自身の悩みについても利用者さまが相談に乗ってくれるんです。人生の先輩たちの意見を聞くことで、私自身も成長できます。たとえば、利用者さまから夫婦喧嘩をしたときのアドバイスをもらって、「○○さんの言う通りにしたら仲直りできたよ」と伝えると、利用者さまも「ほらね」とうれしそうにしてくれます。そうしたコミュニケーションの積み重ねが信頼関係に繋がると思いますね。

若い看護師にこそ訪問看護にチャレンジしてほしい


ーー目指している目標などはありますか?

スタッフを育てたいです。今は主任をしていることもあり、管理職としての仕事を少しずつ任せてもらえています。できれば、私を育ててくれた管理者の先輩のようになりたいですね。その方は、仕事のことも人生のことも相談できる人生の先輩で、私の1番の目標なんです。子育てに関しても支えてもらい、仕事中に次男が熱を出したときは、ミルクをあげて抱っこしてもらったこともあります。私にとっては、愛のある口調で叱ってくれる第二のお母さんのような存在ですね。

また、経営の勉強や専門領域の資格を取りたい気持ちもありますね。訪問先では看取りに携わることが多いので、癌や疼痛の専門看護について学びたいです。

ーー訪問看護師を目指している方にアドバイスをお願いします。

若い看護師に、訪問看護の仕事に興味を持ってほしいです。訪問看護は想像以上に体力や知識、臨機応変さが必要なので、できるだけ早くから経験を積んで力をつけることが大事だと感じます。訪問看護師になっても看護スキルは上げられますし、意欲的に研修会や勉強会に足を運ぶことで、知識や技術は向上します。また、訪問看護師として「利用者さまの日常生活の中でどのような看護を展開するか」「自宅にあるものをケアの道具として活用できないか」など、考える力や応用力も身につくと思いますね。

私は、在宅での看護は、利用者様一人ひとりに寄り添って生活と健康のサポートができる「看護の原点」だと考えているんです。だから、退院後の患者さまの生活に興味があったり、自分の看護観について悩んだりすることがあれば、ぜひ訪問看護の道に進んでほしいですね。

ーーありがとうございました。
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訪問看護ステーションハートフルえがお


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