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大切なのは基本を守ること「精神科の訪問看護はチャレンジしやすい領域です」訪問看護師インタビュー・T.Mさん

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在宅医療の最前線で活躍する訪問看護師へのインタビューシリーズ。今回は、N・フィールド 訪問看護ステーション デューン新宿でエリアマネージャーをしているT.Mさんを取材。訪問看護のやりがいや⼤変さ、思いについて伺いました。

プロフィール
T.Mさん
株式会社N・フィールド 訪問看護ステーション デューン新宿勤務の35歳。看護学校卒業後、大学病院で3年間、精神科のクリニックで3年半勤務し、2013年より現職。一般スタッフとして2年勤務したのち、所長補佐、所長、部長補佐を経て、2020年4月より部長職に就任。現在は複数のステーションを統括するエリアマネージャーとして活躍中。

目次


自分に精神科は向いていると思った。スキルを広げたいと精神科の訪問看護へ
精神科看護は時間がかかるもの。キーワードは「細く・長く・根気よく」
訪問看護は入りやすい世界。大切なのは「基本を守ること」



自分に精神科は向いていると思った。スキルを広げたいと精神科の訪問看護へ


——現在の職務内容について教えて下さい。

今はエリアマネージャーとして、東京23区の西エリアにあるステーションを管理しています。エリア内のスタッフは訪問看護師やOTが主で、30人弱います。私は基本的に新宿のステーションにいることが多いですが、必要があれば他の拠点へ行くこともあります。私たちが提供するのは精神科専門の訪問看護サービスで、例えば新宿エリアの利用者さまには、統合失調症や双極性障害、うつ病、ADHD、認知症の方などがいらっしゃいます。私の仕事は現場管理が主ですが、現在も2名の利用者さまを担当しています。

——訪問看護師になるまでのキャリアについて教えてください。

看護学校を卒業後、大学病院の腎臓内科や婦人科などが含まれる混合病棟で3年ほど勤務していました。そこではいろいろな患者さまと関わる機会がありましたが、なかでも印象深いのは統合失調症の女性でした。その方は精神疾患ならではの表現方法や雰囲気を持っていて、その方と関わったのをきっかけに「精神疾患を持つ患者さまの看護をもっと経験したい」と思うようになりました。

——それから精神科のほうへ進まれたわけですね?

はい。精神科のクリニックで3年半ほど働いていました。そこでは主にデイケアを担当していました。例えばアルコール依存症で自主的な外出が難しい患者さまをご自宅まで迎えに行き、クリニックに連れてくるという仕事です。患者さま宅を訪問して、様子を確認するという業務を日常的にしていたので、今の訪問看護の仕事に通じる部分が大きかったと思います。

精神科看護は奥が深く難しい部分もありますが、面白く、それだけに自分が一番成長できる分野だと思いました。自分には精神科が向いていると感じたんです。

——訪問看護の道に進まれたのはなぜですか?

新しい分野に挑戦したくなったからです。病院とクリニックを経験して、スキルの幅をもっと広げたいと考えていました。そんなとき、精神科に特化した訪問看護があることを知り、デイケアの経験が活かせそうだと思いました。N・フィールドを選んだ理由としては、社長が看護師で、親近感を覚えたことも大きかったですね。

——訪問看護師になる時、不安はありましたか?

実は、ありませんでした。前職の精神科クリニックで患者さま宅への訪問やケアをひと通り経験していたので、対応力には自信があったんです。採用面接の時も、「できます!」と言って入職しました(笑)

前職のクリニックと違ったのは、教育体制ですね。クリニックには仕事をじっくり教えてもらえる環境はなかったのですが、N・フィールドには教育体制が整っていて、訪問看護についてはもちろん、精神科の勉強も一からできました。

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精神科看護は時間がかかるもの。キーワードは「細く・長く・根気よく」


——訪問看護師のやりがいについて教えて下さい。

精神科の看護は、1,2週間で症状が改善されるものではなく、時間がかかるものです。すぐに成果が出ないからと諦めずに、細く長く利用者さまのもとに通い続けて、根気よく関わっていくことが重要です。その中で、利用者さまの状態が良い方へ向かうと、うれしくなります。
前に担当した利用者さまに、部屋が汚くて、受け答えもきちんとできず、30分じっとしていることもできない方がいました。でも根気よくコミュニケーションを取り続けていたら、そういった基本的なことが次第にできるようになっていたんです。そのうえ、何かあったら事前に連絡をくれるようになり、社会的なマナーまで身についていました。自分のことで手一杯だった方に、私たち訪問看護師を気にかける余裕すらできていたんです。

ほかにも、自分の気持ちと行動が制御できず措置入院を繰り返している方がいました。私はその方に対しても、時間をかけてケアをすることを意識していました。すると、コミュニケーションを取るなかで、その方が自分の症状を把握できるようになり「具合が悪いから入院治療を受けたい」と、ご自分の口で医師に相談できるようになったんです。利用者さまと根気よく関わることの大切さを実感した経験でしたね。

——訪問看護師をしていて大変だったことはありますか

普段から準備をして訪問へ伺うため滅多にないのですが、突発的なことが発生することがあります。例えば、ちょっと怒鳴られてしまったり、叩かれてしまったり。症状からくることなので、消して本当に怒っているいるわけでもないですが、そういうことが突発的にあると、大変だなと思うこともあります。だからといって訪問看護師を辞めようとは思いませんし、むしろ「なぜそういう状態になったのか?」振り返るようにしています。そうすることで、より精度の高いアセスメントができると思います。

ただ上記に限らず、突発的な事態というのはこちらで完璧にコントロールできない部分も大きいものです。そんな時には、その場ですぐ他のスタッフに相談し、フォローを依頼することもできます。また、ステーションに戻ってからスタッフみんなで意見や感想を出し合い、対応策を考えていくこともできます。スタッフが色々な思いを胸に溜め込まず、吐き出して、協力して改善を重ねていく環境があるので、そうしたことがあっても気持ちを落ち着かせて、切り替えて業務に臨めています。

——訪問看護師になって、前職とはどんな違いを感じましたか?

精神科クリニックで働いていた頃より、精神科分野の知識が深められたと思います。悪く言うつもりではないのですが、前職では充分な教育制度がなく、そのうえ忙しかったので、自分のことで手一杯でした。患者さまときちんと向き合えず、ときには患者さまをあしらってしまうようなこともありました。クリニックと訪問看護では目指しているところが違いますからね。

だけどN・フィールドで訪問看護師になってからは、状況が一変しました。教育制度もしっかりしていて、周りのスタッフと話したり相談したりする機会も多く、利用者の方にどう対応すればいいのか、精神科看護の実践的な技術と知識をきちんと学ぶことができたんです。そして「精神科の基本は話をきちんと聞いて、ゆっくり向き合うこと」だと改めて実感しました。

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訪問看護は入りやすい世界。大切なのは「基本を守ること」


——訪問看護師として大切にしていることは何ですか?

「嘘をつかない」「しっかり話す」そういった基本を守ることです。精神科の訪問看護では利用者さまとの信頼関係がベースになるので、利用者さまに真正面から向き合う姿勢が重要だと思います。

エリアマネージャーとしては、所長やスタッフのがんばりを認める姿勢を見せるようにしています。誰もがきっと自分の仕事を評価されれば、やる気を出してくれるはずだと信じています。あとはこのご時世、体調管理も大切なので、特に各ステーションの所長にはスタッフを気遣うように指示しています。

——これからどんなことに力を入れていきたいですか?

できれば、ステーション間でスタッフが交流する機会を設けていきたいですね。現場のスタッフは朝から夕方まで利用者さま宅を回っているので、担当する利用者さまと所属するステーションだけで世界が閉じてしまいがちです。ステーション間で交流があれば、スタッフが新しい視点を得て視野を広げる機会にもなるし、引いてはそれが利用者さまのためになるだろうと考えています。

——訪問看護に興味があるけど迷っている、または訪問看護の素晴らしさを知らないという看護師へ一言お願いします。

まずは1人でできるか不安だという方には、「大丈夫」だと伝えたいです。訪問看護の現場では教育がしっかりしているので、心配はいりません。当社でも1人で対応できるようになるまでは、管理者や先輩スタッフが同行して教育しますし、1人で対応できなくてもその場で連絡できる体制があります。

また、精神科の訪問看護にハードルを感じている方もいるかも知れませんが、訪問看護で在宅治療している人は、基本的に穏やかで症状が落ち着いている方がほとんどです。私には訪問看護師になる前に精神科クリニックで働いた経験がありましたが、訪問看護は未経験でも入りやすい領域だと思います。現に当社で訪問看護に携わるスタッフの半分以上は、もともと精神科経験がなかった人材です。ですからもっと多くの方に、寄り添った看護というか、利用者様のために自分を活かしていきたいと思えるような、精神科の訪問看護に興味を持っていただきたいですね。

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株式会社N・フィールド


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