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救急医療の現場で訪問看護の重要性を実感。「利用者さまもスタッフも家族です」訪問看護師インタビュー・新井 朋さん

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在宅医療の最前線で活躍する訪問看護師へのインタビューシリーズ。今回は救急医療から訪問看護の道へ進んだ新井 朋(あらい とも)さんを取材しました。救急医療で感じたことや経験を活かして、同じ志を持つスタッフと一緒に現在の「T大夢株式会社 登戸だんだん訪問看護」を設立。訪問看護師を目指したきっかけややりがいについてお聞きしました。

プロフィール
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新井 朋(あらい とも)さん

T大夢株式会社 登戸だんだん訪問看護(神奈川県)に勤務の38歳。看護師資格を取得後、高度救命救急センターで7年ほど勤務。その後、転職先の総合病院の救急科で9年ほど経験。2019年の3月から今までの救急看護経験を活かし仲間のスタッフとともに現職を開設し、訪問看護師としての道を歩み始める。

目次


・救急医療の最前線から訪問看護師へ
・訪問看護は利用者さまやご家族とじっくり向き合えるところが面白い
・利用したいと思ってもらえる訪問看護師でいたい
・学ぶ姿勢が大事。訪問看護師も病院で勤務する看護師も環境は一緒


■救急医療の最前線から訪問看護師へ


ーー現在の職務内容について教えてください。

2019年に川崎市多摩区に「T大夢株式会社 登戸だんだん訪問看護」を開設しました。川崎市内を中心に利用者さま宅を訪問しています。訪問希望があれば、東京都内などホームエリア外でも行くようにしていて、現在1番遠い訪問先は車で40~50分ほどの東京都三鷹市ですね。土日や遅い時間帯の訪問も、利用者さまの要望があれば受け入れています。訪問件数は1日に4~6件で、車やバイク、自転車を利用しています。
当ステーションは医師との連携が強みでもあるので、医療処置が必要な利用者さまが多いです。ガン末期の方、難病指定の方、呼吸器がついている方など、子どもから100歳ぐらいの高齢者まで幅広くいらっしゃいます。

ーー訪問看護ステーションを立ち上げようと思ったきっかけは何ですか?

「在宅医療が手厚ければ、救急に運ばれる患者さまが減るのではないか」と思うようになったのがきっかけです。私は看護師免許を取得後に高度救命救急センターや総合病院の救急科に勤務し、15年以上救急医療を経験しました。そこに運ばれてくる患者さまの中には、もう少し早い段階で病状に気づいて医療機関を受診していれば、救急に運ばれてくることがなかったのではと思う方がいたんです。在宅医療は退院後の支援や慢性期の利用者さまをサポートするイメージが強いですが、病気の早期発見や病院の受診を促すことができる場でもあると思いました。

実際にステーションを立ち上げるにあたっては、スタッフに恵まれましたね。自分と同じように救急での経験があるスタッフがほとんどで、同じ志を持っていました。看護技術や知識も経験豊富なスタッフだったので、運営していくうえでの不安はなかったです。

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■訪問看護は利用者さまやご家族とじっくり向き合えるところが面白い


ーー実際に訪問看護を立ち上げてから、病院での勤務時とのギャップはありましたか?

病院と大きく違うと思ったことは、備品の使い方です。たとえば、病院だと手袋は使い捨てのものを自由に使えましたが、利用者さまの自宅で同じような使い方はできません。ご自宅の大切なものを無駄遣いしないように気をつけています。備品も費用がかかるので、代用できるものは買わずに対応していますね。

また、医療処置が必要な利用者さまが多いことも意外でした。始めた当初は、生活のサポートを中心に落ち着いた状況の中で看護ができると思っていました。でも実際は、病状が急変する利用者さまもいるので、救急での経験を活かして看護をしています。医療処置が必要な利用者さまが多いのは当ステーションの特徴だと思いますが、その分看護スキルを落とさずにキャリアアップやスタッフの育成ができるメリットがあります。働く環境としては恵まれていると思いますよ。

ーー訪問看護のやりがいについて教えてください。

訪問看護は看護師一人ひとりの判断力や責任力が求められる仕事ですが、それがやりがいでもあります。病院だと判断に迷ったときは先輩や医師にすぐ聞ける環境で、判断基準も医師が主体になるところが多いです。でも訪問看護の場合は、自分の判断や報告で状況が変わります。自分の考えをスタッフと共有して、試行錯誤した結果、利用者さまにとって良い方法が見つかるとやりがいに繋がりますね。

また、利用者さまとそのご家族だけに向き合える時間が長いところが訪問看護の面白さでもあります。病院だと同じ時間帯に何人もの患者さまを診ますが、訪問看護では利用者さま1人だけのことを考えてケアできるのが魅力ですね。

■利用したいと思ってもらえる訪問看護師でいたい


ーー訪問看護の大変なところは何ですか。

1人で訪問するので、判断に迷ったときに相談する相手がその場にいないことです。医師に聞きたいことがあっても電話が繋がらないときは、自分の判断が正しいかどうか心配になることもあります。でも、自分で考えることや今までの行動を振り返ってみることは大切ですし、それも一つのやりがいです。それに、当ステーションは社用携帯電話を持って移動するので、基本的にはいつでもステーションにいるスタッフに相談ができます。言葉で伝えにくいことは写真を撮って確認していますよ。ただ、私は訪問看護で困った経験があまりなくて、それよりも楽しいことやうれしいことの方が多いですね。

ーー訪問看護師として大切にしていることは何ですか?

与えられた指示通り動くのではなく、利用者さまの言動を気にかけることを大切にしています。利用者さまにとってプラスになる何かや、心が温まるようなことを提供できるように心がけていますね。たとえば、会話の中で「膝が少し痛い」「ここがなんだか気になる」などのちょっとした一言を聞き逃さないようにしています。日常会話の中だとスルーしてしまいそうな発言も、利用者さまの状況や思いを汲み取るように気を付けていますね。また、「利用者さまもスタッフもみんな家族だ」という気持ちで接することを大切にしています。自分の家族である利用者さまに、利用したいと思ってもらえる訪問看護師でいたいです。

何度か訪問をしていると「こんにちは」「さようなら」ではなく、「ただいま」と言って訪問して、「いってきます」と言って帰ることもあるんです。利用者さまの中にはガン末期の方もいらっしゃって、ご家族の方に「母の最期のお友達になってもらえた」と言ってもらったこともありますね。訪問看護師という立場ではあるんですけど、家族の一員として扱ってもらえると良い信頼関係が築けていることを実感します。

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■学ぶ姿勢が大事。訪問看護師も病院で勤務する看護師も環境は一緒


ーーこれからどんな訪問看護ステーションにしていきたいですか?

先ほども述べたように、当ステーションには利用者さまを含めてみんなが家族であるという考え方があります。そのうえで、みんなで考えて、みんなで良くしていこうというやり方を変えずに取り組んでいきたいです。そのために気をつけていることは、自分の方法が1番だと思わないようにすることと、利用者さまやスタッフに対して「聞く」姿勢を大事にすることです。利用者さまそれぞれの事情があれば、スタッフ一人ひとりの意見もあります。それに、看護師の経験が長い人の意見が必ず正しいわけではなく、新人看護師の考え方からも新しい発見があって学ぶことが多いです。

また、リハビリのスタッフともカンファレンスや研修会を一緒に行っています。リハビリと看護が分離されることなく、一貫してサポートできる環境を保っていきたいですね。

ーー訪問看護に興味があるけど迷っている方へアドバイスをお願いします。

訪問看護でもコミュニケーション能力が大切だと思います。看護スキルや知識も必要ですが、まずは、きちんとしたコミュニケーションが取れて信頼関係を築くことが大事です。お互いが信頼していればスムーズに対応できることが多くあります。ですから、経験や知識が足りないからといって若い看護師に訪問看護への道を諦めてほしくないですね。また、自分で考えて行動する場面や、医療処置もすることも多くあるので病院の看護師と変わらない環境で学べると思いますよ。

スタッフの中には社会人経験をしてから訪問看護師になった人もいれば、専門分野の看護に携わっていた人もいます。年齢も20代から60代まで幅広いくいるので、病院の中だけでは知ることができなかった社会の知識や人生観なども得られますよ。訪問看護はさまざまな人と出会えるので楽しいです。

ーーありがとうございました。

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