看護師ニュース・特集
2022.10.11
医療現場で患者さんと医療従事者が安心安全に過ごすには、環境整備が大切となってきます。
また、嚥下機能が低下した患者さんに合わせた嚥下食の提供も、その一つと言えるのではないでしょうか。
そこで本記事では、遠隔での予測型見守りシステムを開発した企業、楽しく美味しい食事を支える食品を展開する企業、感染症対策につながるサービスを行う企業を紹介します。
病棟勤務の看護師さんや、職場の衛生環境の向上を図りたい方はぜひ最後までチェックしてみてください。
「ミッション」「ビジョン」「経営方針」の3つをもとに、顧客がより高い満足感を得られるサービスの提供に努めるN&Fテクノサービス株式会社。イメージング事業やコールセンター事業、ウェブソリューション事業など複数の事業を展開しつつ、これまで培ってきた独自の技術力を活かして新たな事業への挑戦も続けています。
介護施設や医療現場で利用者さんの転倒転落をはじめとするヒヤリハットを防ぐには、担当スタッフが定期的に訪室したり、ヒヤリハットの検討会を開催したりすることが大切です。
また、居室内であれば見守りシステムを用いるのも一つの手段と言えます。
ノーリツプレシジョンが製造・展開する予測型見守りシステム「Neos+Care」は、起き上がりや端座位、離床、ずり落ちなどさまざまな危険動作を自動的に検知し、スマートフォンに通知してくれるシステムです。
ただ単に通知するだけでなく、画像での確認も可能となっており、対象者がどのような状況にあるのかその場で確認できます。
表示される画像も、シルエット画像なので、プライバシーの観点からも安心です。
気になるタイムラグはほとんど発生せず、リアルタイムで訪室が必要かどうかの状況判断につなげられます。
このように効率的に見守り業務が行える同システムは、特に夜間帯は人手が少なくなるという介護施設や医療現場にとって、ありがたい存在となるでしょう。
そして、同システムでは3次元センサーを用いているのもポイント。ご利用者やベッドの位置関係を立体的に判断することにより、誤報を減らしながら正確性を高める工夫が施されています。
さらに、検知された危険動作のデータ履歴が、サーバー内に蓄積されるのも見逃せません。
同システムの分析機能を活用すると、これまでの動作傾向がグラフ化されます。
保存されている動画と併せて確認することで、ヒヤリハットの検討会にも役立てられるのではないでしょうか。
水産業を中心に、冷凍食品や練り製品、畜産など幅広い分野で調達、製造、販売まで手掛けるマルハニチロ株式会社。水産資源を利用するからこそ地球環境の課題とも向き合いながら、人々が豊かでしあわせに暮らせる未来に向けて、「食」を通じての社会貢献を目指している企業です。
同社では、身体機能が衰え、かむ力が弱くなった方に”食べる喜び”をお届けしたいとの思いから、「食を通じて健康を応援する」というコンセプトをもとにメディケア食品を展開しています。
はじまりは、2000年に開発した病院施設向けの「骨なし切身魚」でした。
この商品を販売する中で、医療・介護現場からの食に対するさまざまなお声を頂く機会が増え、特に「より見た目が良く美味しい食事を提供したい」との強いご要望が多いことにお応えするため、同社はユニバーサルデザインフードの開発をスタートします。
ユニバーサルデザインフードとは、かたさや粘度に応じて「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「かまなくてよい」の4段階に区分された食品のことです。
同社では、栄養バランスへの配慮はもちろんのこと、味や見た目、品揃えに関しても追求しているのが特長と言えます。
たとえば、「やさしい素材」は、舌でつぶせるかたさがポイント。魚に肉、野菜、果物とレパートリーが豊富です。
また、魚と一部の野菜・果物は可愛らしくかたどられていたり、模様がつけられていたりと、食べる楽しみも生まれやすくなるでしょう。
そのほか、丁寧に骨を取った魚を素材そのままの見た目で歯ぐきでつぶせるかたさに仕上げた「New素材deソフト」、おかずの味と見た目をムースで作り上げた「みためがシリーズ」などが用意されています。
実際にメディケア食品を導入している病院では、「患者さんの誤嚥リスク軽減と食欲増進につながった」「メニューがバラエティー豊かになった」「効率化しつつも安定した嚥下食を提供できる」といった声が寄せられていました。
患者さんに安心安全で美味しい病院食を食べてほしい看護師さんは、同社の製品に注目してみてはいかがでしょうか。
加水分解乾燥装置やハイブリッド熱分解装置、農業用プラスチック乾式処理システムなどの製造販売を通して「廃棄物は資源です」の実現を図り、地球環境の問題解決に寄与する伸光ホールディングス株式会社。その一方で、2020年からはウイルス関連事業を展開し、安心安全な環境づくりにも取り組んでいます。
医療機関では、ウイルスや細菌による患者さんや医療従事者への院内感染を防ぐため、感染症対策が求められるでしょう。
しかし、人の手によって1ヶ所ずつ作業していくとなると細部まで手が届かなかったり、拭き残しがあったり、そもそも作業に充てる時間が足りなかったりなどの課題も出てくるかもしれません。
そこで有用となってくるのが、「室内ミスト噴霧器」を使用した同社の施工サービスです。
同サービスは、エアコンの風を利用してミストを広範囲に行き渡らせることで、部屋の隅々まで除菌・抗菌・消臭効果を期待できます。
ミストがウイルスや細菌に触れると、それらの細胞膜が溶剤の浸透圧により破壊され、不活性化を促す仕組みです。
空気中はもとより、普段から触れることの多い機器や設備のほか、エアコンの中にいるウイルスや細菌も同時に対処が可能となっています。
さまざまな部分を一度に除菌・抗菌できれば、それにかかる医療従事者の作業時間を大幅に減らせるでしょう。
また、消臭効果により、エアコン使用時の気になるにおいも解決できるかもしれません。
ミストの溶剤はティートリーやパインオイル、脂肪酸フラボノイドといった天然素材を100%使用しているため安全性が高く、新生児から高齢者の方まで幅広い年齢層の患者さんが来院する医療機関も安心と言えるのではないでしょうか。
なお、室内ミスト噴霧器については本体機器の販売も行っており、気になった場合にいつでも使用できるのがポイントです。