看護師マガジン
2020.12.22
手術室看護師には、ちょっと変わった職業病があります。
今回は、そんな手術室看護師ならではのあるあるをご紹介します。
手術室看護師は器械やガーゼのカウントに追われる日々なので、プライベートでもなんでも数えたくなります。
お釣りも店員さんと丁寧にダブルチェック。子どものおもちゃや鉛筆も数が足りないとスッキリしません。
手術手洗いをした後は、清潔野以外は触れません。そのため手術室では、ゴミ箱や水バケツ、ドアの開閉など足で行う操作が非常に多いんです。
キックバケツなるものまであり、これは足でバケツを蹴飛ばして移動させるものです。そのため、普段から足でできることはやってしまいがちです。
手術手洗い後は、不潔野のゴミ箱にゴミを入れる際に距離を取るため、軽く投げ入れる形になります。ゴミ箱には近づかない、もちろん触れないが基本です。
きっと、ゴミ箱の蓋が開いていれば投げ入れたくなる衝動に駆られることでしょう。衝動に負けた結果、外さないのも手術室看護師です。
術中に針や器械、ガーゼを紛失したら一大事です。そんな時はスタッフ総出で見つかるまで探します。
ちなみに家でも探し物は諦められません。這うように念入りに探します。絶対に見つけられる自信すらあります。
ずっと不思議だったんです。家で、タオル掛けの下の床が水浸しになるのはなぜなのか。
手術室看護師は手洗いの後、指先が肘より下に向くことを許せないのです。もちろん、手を振って水滴を飛ばすなんて考えもしませんでした。
腕から水が滴るままタオルまで移動させて拭いていました。これがなかなかやめられません。さらに悪いことに、手を洗って清潔にした後には床を拭けないのです。
清潔野にあるカップに、不潔野から消毒薬や生理食塩水などの液体を注ぐ際には、充分に距離を取ります。清潔野に触れないようにし、さらに注ぐ際に跳ね返った液体が不潔野にあるボトル等に触れ、それが清潔野に落ちることを防ぐためです。
手術室看護師のお酌は、癖でだいぶ高いところから注がれることがありますが、同時に命中率も高いのでご安心を。手術室飲み会あるあるです。
決して威張っているわけではありません。むしろ逆で、「今私は手を出しませんし動きませんから、安心してください」って謙虚さをアピールしています。
手術室内では、腕を出してフリーにしている方が迷惑なんです。もちろん、手術中は上司の話も腕組みして聞いてますが、違和感ゼロです。
手術室は独特の所作があるので、変わった職業病がまだまだあると思います。見ず知らずの看護師同士でも、「この人オペナースだな」と勘づくこともあるくらいです。
Writer…suke
Illust…Mana.Ishiguro
Twitter:@mana_utd
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