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看護・介護の線引きと連携を意識「看護師にしかできない仕事をしつつ協力することが大切です」施設看護師インタビュー・藤惠 ちか子さん

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介護の現場で活躍する施設看護師へのインタビューシリーズ。今回は「やわらぎの里 ぷらす館」に勤務する藤惠 ちか子(ふじえ ちかこ)さんを取材。施設看護の面白さや思いについて伺いました。

プロフィール
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藤惠 ちか子(ふじえ ちかこ)さん

「社会福祉法人 正和会 特別養護老人ホーム やわらぎの里 ぷらす館」(兵庫県)勤務の49歳。看護学校卒業後、総合病院で6年、デイサービスで4年、その後別の総合病院で1年半、デイサービスで2年半勤務。平成23年10月より現職。現在は主任。趣味は読書で、日頃の習慣は運動を兼ねて犬の散歩に行くこと。

目次


■総合病院、デイサービスでの勤務を経て特養へ。看護と介護の線引きが必要だと知った
■施設では利用者さまとのコミュニケーションが重要
■各職種のスタッフが同じ立場に立ち、連携が取れる環境に


総合病院、デイサービスでの勤務を経て特養へ。看護と介護の線引きが必要だと知った


――現在の職務内容について教えてください。

利用者さまの健康管理やお薬の管理、傷の処置、採血が中心です。また、嘱託医や歯科医の往診があるので、そのサポートに回ることもありますね。利用者さまは認知症の方や脳梗塞の後遺症でお話しになれない方などさまざまです。当館は3フロアに分かれていて、各フロアを看護師1人が対応しています。各フロアは4ユニットに分かれており、各ユニットに利用者さまが10人いるため、看護師1名で合計40人を看ています。担当フロアは固定ではなくローテーションです。2階は特養の利用者さま20人のほかにショートステイの利用者さまが20人いらっしゃるので、加算の条件を満たすために主任になってからは2階を担当することが多いですね。フロア持ちでなくても可能な限りで、特養、ショートステイの皆様の様子を確認に行きます。

――施設看護師になるまでの経歴を教えて下さい。

看護学校卒業後は内科系の総合病院に就職し、6年間勤めました。その間に、結婚して3人の子どもを出産したのですが、育児の都合で病院勤務を続けるのが難しくなったんです。そこで、次は日勤帯のみで働けるデイサービスに勤めました。病院と異なり介護をする必要がありましたが、特にギャップや抵抗はありませんでしたね。
デイサービスに4年ほど勤めたあと、また総合病院で働くことにしました。きっかけは褥瘡ケアのラップ療法を知った時「そういう治療があるんだ」と、現場から取り残されている感覚があり、新しい処置を学びたいと思ったことです。ただ、総合病院は整形外科系で、忙しく業務に追われる日々でした。入職3ヶ月ほどまでは病棟の日勤で働き、夜勤を検討するタイミングで外来に移動して、合計で2年ほど勤めて退職しました。そんな折、偶然元々働いていたデイサービスから「職員が辞めるので、良かったらうちで働きませんか?」と連絡をもらったんです。丁度デイサービスに戻りたいと考えていたので、復職しました。

デイサービスに2年半ほど勤めたあと、現職の「やわらぎの里 ぷらす館」に転職しました。きっかけは、同僚から「特養もいいよ」と話を聞き、ほかのところも知りたいと思ったことです。また、デイサービスは病院ほどではなくとも業務に追われることがありましたが、特養は利用者さまの生活の場なので、長い目で自分のペースで働けると思ったんです。
同施設を運営する正和会には4施設あり、最初にぷらす館に入職後、西多田に異動して約2年勤務し、再びぷらす館に戻って現在も働いています。

――施設看護師になるにあたり不安はありましたか?

ありました。同施設の面接を受けたとき、医務統括に「看護と介護の線引きが必要」と言われ、それができるか不安でした。デイサービスでは看護も介護も担当していたので、境がなかったんです。しかし、施設では利用者さまの人数に対する看護師の数が限られます。そのため、「看護師は看護師にしかできない仕事をまず優先するべき」という話でした。しかし、その線引きが、当時の私にはよく分からなかったんです。
ただ、ある時期に利用者さまが立て続けに体調を崩されたことがあり、看護と介護のどちらもしようとして対応に追われたことがありました。そこで両者の間に線引きをして自分は看護の仕事に集中することの重要さを知りましたね。

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施設では利用者さまとのコミュニケーションが重要


――施設看護の面白いところはどこですか?

利用者さまと関係性を築けるところです。私の働いていた病院は患者さまに対して「治ったら退院。さようなら。また戻ってきちゃダメよ」と簡素な関係でした。一方、施設では利用者さまとコミュニケーションが取りやすく、密な関係を築けます。会話の中で、利用者さまの些細な状況の変化に気づいて対応することもできるんです。
また、当施設は“我が家のようなくつろぎを”というテーマを掲げていることもあり、特にコミュニケーションは大切にしています。最初はあまり話さなかった方が、だんだん心を開いて周りに打ち解けてくださったときはうれしいですね。

過去担当した方に、入居当初は眉間にシワを寄せて表情が固く、きつい言葉を使ったり、反対に全く喋らなかったりする80代の男性がいらっしゃいました。そこで「時間を割いてでもこの人にどうやったら笑ってもらうことができるだろうか」と考えながら会話を続けたんです。途中で異動もあって担当から外れた時期もありましたが、その方は今ではかなり打ち解けられました。冗談で投げキッスをしたり、眉間にシワがよっているとき「眉間のここシワシワシワ」と言うと笑ってくれたりするようになり、柔らかい雰囲気に変わられたんです。会話することを通して利用者さまに変化があったとき「特養で働いていて良かった」と思いますね。

――施設看護の大変なところはどこですか?

認知症や脳疾患など利用者さまの状態によってはコミュニケーションが取りにくいことがあるところです。そういう場合、通常は家族とやり取りをして情報収集するのですが、コロナ禍ではそれも難しいことがしばしばあります。利用者さまと話すときは「こういうことかな?」と確認しながらやり取りをしたり、介護スタッフから助言をもらったりして対応していますね。

各職種のスタッフが同じ立場に立ち、連携が取れる環境に


――施設看護師として大切にしていることはなんですか?

看護師や介護スタッフなど各職種の人が同じ立場で同じように意見交換や相談ができ、連携の取れる環境にすることですね。看護と介護の線引きをするとはいっても、連携は重要です。連携するには、どちらかが上から目線になるのではなく、同じ立場でいることが必要だと考えています。部署は違えど利用者さまのために働いている点に変わりはありません。これからも情報共有など部署間で連携を強めていきたいですね。

――主任として施設看護師にはどんな方が向いていると思いますか?

必要であれば時間を割いて利用者さまに寄り添うことができる方です。利用者さまとのコミュニケーションからはさまざまな情報を引き出せます。利用者さまとのやり取りから状態を把握してやるべきことを見極められる方は施設看護に向いていると思います。

――施設看護に興味がある看護師へ⼀⾔お願いします。

自分で状況を判断して対応するのは難しく、はじめは不安な方も多いと思います。しかし、利用者さまのことで気になることがあれば、すぐにスタッフに相談できる環境があります。また、施設看護師の仕事には「利用者さまとの時間を大切にできる」「自分のペースで仕事できる」といったメリットもあります。施設看護は魅力的な働き方だと伝えたいですね。

――ありがとうございました。

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