
今回、術前訪問や術後回復された患者さまとのエピソードを書こうと思ったのですが…
正直なところあまりエピソードがありません!そう、それがオペ室看護師なんです。
オペ室ならではの患者さんとの関わりをご紹介します。
オペ室看護師をしていると、手術室から出たときに術後回復された患者さまとすれ違ったり、売店でお会いしたりすることがあります。そんなときには、患者さまの回復度に驚きを隠せません。
「あんなに大きな手術だったのにすごい!歩いてる!」と毎回ひそかに感動しています。
回復された患者さまは、ほぼ100%に近い確率で目の前にいる私が手術を担当した看護師であるとは気が付きません。たとえ会話をしてもです。
こればっかりは、仕方がないんです。緊張して入室してすぐに麻酔をかけられ、意識が朦朧としたまま帰室されたのですから。鎮静をかけたまま入室し、覚醒されないまま帰室される患者さまも少なくありません。
また、オペ室看護師の格好も影響しています。手術室ではマスクと帽子を着用しているため、目しか出ていないんです。私服やナース服でいても、一緒に働く医師でさえも気が付かない時があるほどです。
産後のママ交流会に、ママとして参加した時の出来事です。赤ちゃんを持つママさんを集めた交流会で、出産のエピソードを語る場面がありました。私に帝王切開術であったことを話してくれたママさんがいたのですが、実はその方、私が担当した患者さまだったんです。
「あ?知ってる知ってる、私もいたよ、その場面!」ってツッコミたいですが、プライバシーにも配慮してそこは伏せて傾聴させていただきました。そのほかにも、「私が担当だったんですよ」と思う場面は多々あります。

患者さまとのエピソードがないなんて、オペ室看護師として患者さまとコミュニケーション取れてるの?なんて思われるかもしれません。はい、もちろん術前術後を含めて関わらせていただいています。
執刀医は一生忘れられることはなく、担当の看護師は覚えられもしない存在です。でも、それでいいんです。黒子みたいなものですから。
手術は、執刀医以外にもオペ室看護師をはじめ、麻酔科医、助手、臨床工学技士などのチームで行われています。患者さまの手術が成功して無事に日常に復帰されること、それが私たちチームの願いです。
オペ室看護師は、患者さまの命に関わる仕事で責任重大!である割に患者さまとのエピソードはほぼありません。病棟のナースステーションのように、患者さまからの差し入れなんていうのも滅多にありません。
でも、私が担当した患者さまの元気な姿を見かけると、オペ室看護師であることを誇らしく思います。
Writer…suke
Illust…Mana.Ishiguro
Twitter:@mana__iu
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