思い出のご飯の中に、体調を崩したときにだけ作ってもらえる「うどん」があった。
我が家では、うどんはほとんど食卓には出なかったが、
熱を出したときに母がうどんを作ってくれた思い出がある。
自宅に帰るまで母の職場で少し待つこともあったが、家とは違う白衣を着て、患者さんと話している母を見るのも新鮮な感じがして、今思うと貴重な体験だったと思う。
母に迎えに来てもらう申し訳無さを感じながらも、本来学校に行っている時間の平日昼間の家の中や、自分だけが食べられる「うどん」が妙に特別感があって好きだった。体調を崩してしんどいながらも、高揚感を感じていた。
・・・が、夕方には兄と姉の夕飯がやけに魅力的に感じて、悔しい思いをしたのも思い出の片隅に残っている。
中山有香里
【『看護師メシ』バックナンバー】
『看護師メシ』vol.3 ~休憩室を襲う「カップ焼きそば」~
『看護師メシ』vol.4 ~特別感がある「パン屋さんのパン」~
『看護師メシ』vol.10 ~折れた心を癒やした「天津飯」~
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『看護師メシ』vol.12 ~後輩の差し入れ「アップルパイ」~
『看護師メシ』vol.13 ~職員食堂の人間模様と「カツ丼」~
『看護師メシ』vol.14 ~落ち込む新人時代と「炊き込みご飯」~
『看護師メシ』vol.15 ~かたくなな患者さんの「娘さんのお弁当」~
【プロフィール】
中山有香里
看護師?イラストレーター。著書に『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術『悲しいくらい人に聞けない看護技術』(メディカ出版)
Twitter:@musashi_0303
Instagram:@zurukan.yukari33
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